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太田りゆ“ノーメイクな私の本音”

【太田りゆ・パリ五輪への挑戦】観客席から応援する日々の中で感じた初めての気持ち

2021/08/26 (木) 18:00 14

自転車トラック競技日本代表のリザーブ選手としての役目を終えた太田りゆ選手。束の間の休息を経て、すでに次開催パリ五輪へ向けての挑戦が始まっているそうです。今回は五輪を見て感じたこと、そしてオールスター競輪で行われたガールズドリームレースの振り返りを届けてくれました!


 ネットケイリン読者の皆さん、こんにちは(*’ω’*)! 太田りゆです!

 前回のコラムから約1ヶ月が経ちました。この間にオリンピックが終わり、オールスター競輪も終わり、1週間程度のオフを過ごしました。そして、気持ちも新たに8月23日からはパリオリンピックに向けて、再び活動を本格化させています。オフ明けのトレーニングでは例の如く、全身筋肉痛中ですヽ(;▽;)ノ

 私事ですが、オフの期間中の8月17日に27歳の誕生日を迎えました。TwitterやInstagramにはたくさんのお祝いメッセージが届いて、とても幸せな誕生日を過ごせました(,,・ω・,,)♡皆さんありがとうございました!

ファンへの感謝を語る太田りゆ選手(撮影:島尻譲)

 さて、今回のコラムではオリンピックを観客席から見て感じた事とオールスター競輪のドリームレースの振り返りをしたいと思います。

観客席から応援する日々の中でみつけた大切なこと

太田選手の目に五輪の舞台はどのように映ったのか

 まずはオリンピック。自転車競技は数少ない有観客開催となり、たくさんの人が伊豆ベロドロームへ足を運んで応援に来てくれました(^^) 私はリザーブとしての出番はなく、開催中は観客席から応援する日々となりました。

 私自身、いつも選手の立場としての感情しかありませんでしたが、今回は初めて、人を本気で『応援する』という立場で会場にいました。そこでは、初めての感情や感覚を見つけて、大切なことを学べた気がしています。

 日本人選手が活躍すれば、場内が揺れるほどの拍手が沸き起こり、パッとした笑顔が会場に広がりました。逆に、悔しい結果になれば、会場中が言葉では表現できないような雰囲気に変わり、笑顔だった人も呆然とした表情になりました。これは、選手としてレースを走っている状況では感じられない空気でした。自分が走っている時も応援してくれている人がこういう状況になっているかもしれないと想像すると『応援してくれている人も選手と同じくらいに悔しい気持ちになっているのではないか』と強く感じました。

 今までのことを正直に話すと、選手としての私はレースで思うような結果が出ない時に、『自分が1番悔しくて、1番悲しくて、負けたくて負けたわけじゃないし、全力で勝ちたくてやった。誰も自分の気持ちなんてわかるはずない』と思ってしまう部分があったかもしれません。でもこれからは、私のことを応援し、サポートしてくれている方々が『どんな気持ちで、どんな思いで応援してくれているのか』を理解した上で頑張らなくてはいけないと思いました。選手としてどう頑張るのか、どう向き合って行くのかを深く考える機会になりました。

怖いからこそ必死に前に進まないといけない

選手もサポートスタッフもすべて世界最高峰が集結するのが五輪

 オリンピックを間近で見て感じたことは、あと3年、もっともっと必死にやらなければならないということ。今までも必死にやってきましたが、もっともっと。正直、オリンピックのレベルの高さにびびってます。

 『びびってる』なんて言葉をコラムで使いたくはないけれど、私の本音の中ではこれ以外の言葉が見つからない…、それ程にびびってます。でも逃げないと決めたからには『覚悟』を持って、必死に前へと進みたいと思います。びびってるけど、後ずさりはしません。

感謝…! 競輪選手としての誇り

オールスターはファン投票の結果によりガールズドリームレースに出場(撮影:島尻譲)

 オリンピックを見て、人の気持ちの重みを感じて迎えたオールスターのガールズドリームレース。このレースはファン投票で選ばれた選手が走れるレースです。たくさんの選手がいる中で、こうして上位7人のうちで走れることは競輪選手としての誇りです(,,・ω・,,)ファンの皆さんが乗せてくれたこのレースでは『何もせず終わりたくはない。絶対に攻めるレースをする』ということだけは決めていました。

発走直後からせめぎ合う駆け引き、太田選手は7番車・橙(撮影:島尻譲)

 特に私は7番車ということもあり、1番後ろからのレースになる可能性があったので、何もできないまま終わる危うさがありました。それは絶対に避けたいし、道中動いてでも位置を確保するぞ、と思っていました。

ファンの応援を背に果敢に踏み込みレースを動かした(撮影:島尻譲)

 結果は4着。並走が続いて脚を使ってしまったこと、その結果として前を叩き切れなかったことが敗因です。終わってからレースの反省はたくさんありましたし、課題も見つけられましたが、気持ちの上での後悔はしていません。

 まだまだプロ5年目! これからも強い気持ちで、やって行きたいと思います! 今年もドリームレースに乗せてくれて、応援してくれるみなさん、本当にありがとうございました(`・ω・´)

「悔しいことばかりで頭が爆発しそう」と語るもタイトル獲得への野心を燃やした(撮影:島尻譲)

フランスの世界選手権へ

 9月に行われる予定だったアジア選手権は中止になってしまいました。次の予定は10月にフランスで行われる世界選手権になります。これからの練習で良い状態に持って行けるように頑張っていきます(˙︶˙)ノ゛

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太田りゆ“ノーメイクな私の本音”

太田りゆ

Ota Riyu

埼玉県上尾市出身。112期生のガールズケイリン選手。2017年7月、高松競輪場でレースデビューし、初勝利を飾る。同開催では3連勝を果たし、デビュー場所で完全優勝という快挙を成し遂げる。また日本代表・自転車競技選手としても活躍しており、2019年にはワールドカップに出場し、ケイリン種目で銀メダルを獲得。2020年11月には全日本選手権女子スプリントで優勝。国内外のハイレベルな戦いに華麗なダッシュで挑み続けている。趣味はメイクとファッション、パワーの源はコカ・コーラ。

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