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鈴木誠のハイブリッド展望

【ゴールドカップレース 予想】地区プロの疲れもなんのその! 新山の後ろから番手捲りを繰り出す新田が、迫りくるSS班を振り切って優勝を果たす!/鈴木誠の展望

2024/10/29 (火) 12:00 5

現役時代はトップ選手として長く活躍し、現在は評論家として活動する鈴木誠氏の競輪予想コラム。今回は京王閣競輪場で開催されているゴールドカップレースの決勝レース展望です。

単騎の犬伏は【水都大垣杯】で見せた、9番手からの大ガマシの再現なるか?

【ゴールドカップレース】には、先日開催されていた、各地区の地区プロに参加した選手も多く出場しています。

 自分も現役時は地区プロの個人戦と、団体戦の両方に出場していました。地区プロの個人戦で優れた成績を出せば、全プロへの出場が叶うだけでなく、そこでも優勝すると寛仁親王牌への出場も見えてきます。

 一方、団体戦はチーム一丸で優勝を目指すだけに、個人戦よりもかなり緊張していたことを思い出します。

 地区プロや全プロのような競技大会ではフレームの材質や、車輪が違っているだけでなく、大ギアも使用可能となっています。

 大ギアを踏むことで脚に刺激も入るのか、競技用の練習をすることで、競輪でのスピードが上がる選手も見受けられます。

 地区によっては地区プロと、【ゴールドカップレース】との大会日程が詰まっており、疲れが残っている選手もいるはずです。

 その中でも北日本地区の新田選手、新山選手や、近畿地区の古性選手、南選手。そして四国地区の犬伏選手が、今大会の決勝にしっかりと勝ち上がってきました。

 その並びは北日本ラインが⑨新山選手-①新田選手。4車が勝ち上がってきた関東ラインは別線となり、②眞杉選手-⑥鈴木選手と④小林選手-⑧木暮選手とで分かれています。近畿ラインは③古性選手-⑦南選手で、⑤犬伏選手は単騎戦となりました。

 初日の特選から連日に渡ってバックを取ってきた犬伏選手ですが、さすがに単騎で先行してくることは無いでしょう。ラインの先頭を任された中で、バック回数が多いのは新山選手です。

 1番車に新田選手が入ったこともあり、前受けからいったん下げた後で先行体勢へと入っていくと見ていますが、車番の並びからして、それよりも先に動き出していくのは、眞杉選手ではないかと見ています。

 眞杉選手としては新山選手が外を回って先行していった際に、その3番手を狙っていくという作戦もあります。古性選手や小林選手は捲りに切り替えますが、他のラインが仕掛けてくるよりも先に、番手捲りから先頭に立っていそうなのが新田選手です。

 新田選手は準決勝でも、先行した小原選手の後ろから番手捲りを決めています。ラインとしては新山選手の先行をギリギリまで残したいところですが、後ろには眞杉選手や古性選手がいるだけに、決勝でも早めに仕掛けてくる可能性は充分にありそうです。印的にも本命の◎となるでしょう。

【寛仁親王牌】を連覇した勢いもそのままに、初日の特選ではまさに車間を縫うように捲り切った古性選手です。この決勝でも一気に突き抜けたのならば、3着以内はほぼ確実どころか、3連単の頭までもあると思うので、印は〇を回しておきます。

 3連単の頭まではいかなくとも、連日に渡って優秀なタイムを出している眞杉選手を△としますが、単騎だからこそ怖い存在となったのが×の犬伏選手です。

 犬伏選手は記念競輪初優勝となった【水都大垣杯】も、9番手からの一気のカマシでした。ここも先頭のペースが緩んだのならば、同様の仕掛けも考えられます。もし、後ろからの仕掛けとなったとしても、直線の長い京王閣バンクの特徴を生かしての、一気の捲りが決まるかもしれません。

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鈴木誠のハイブリッド展望

鈴木誠

千葉県市原市出身。日本競輪学校第55期卒。千葉経大付属高校の頃から競輪に没頭し、吉井秀仁氏に師事。現役時代はすべての戦法を完璧にこなし、「本物の自在型選手」と評されるほど多彩なストロングポイントを武器に、引退するまで長きにわたってトップ選手として君臨した。現役時代は通算3058戦665勝、優勝109回(うちGIは競輪祭新人王を含め4回、GP1回)、年間賞金王1回、通算獲得賞金は17億を超える。18年7月に、ケガのため惜しまれつつ引退。引退後は選手経験を生かし、解説者として活躍。スピードチャンネルなどの番組にも出演している。

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