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【未来の競輪スター候補】三度の不合格を突き付けられても“絶対選手になりたい” 原動力は「いわき平で走る父の姿に憧れ」/十文字悠真候補生

アプリ限定 2024/06/05 (水) 10:00 20

『競輪選手になるために、そして夢を叶えるために』今年は第127回生として男子72名、第128回生として女子21名の候補生たちが日本競輪選手養成所に入所し、2025年のプロデビューを目指している。この時期、“未来の競輪スター候補”と題して毎年お届けしている本シリーズだが、今年は7名の注目候補生へインタビューを実施した。今回は127期十文字悠真(じゅうもんじ・ゆうま)候補生を紹介する。(取材・netkeirin編集部)

初志を貫き養成所に入所した127期・十文字悠真候補生

 十文字菊雄を父に持つ十文字悠真候補生は4回目の受験で養成所に合格した福島の22歳。新生活をスタートさせた十文字候補生に“これまで”と“これから”の話を聞いた。

ーー初めて競輪選手になりたいと思ったのはいつですか?

 小学2年生のときです。地元が福島なんですが、いわき平競輪場で父が走っている姿を見て競輪選手になりたいと思いました。

ーー「お父さんかっこいい!」と感じてのスタートだったのですね。

 そうです。憧れみたいな感じでした。

ーー十文字候補生は4回目の受験で養成所に合格したのことですが、はじめての受験から3年間で気持ちが折れることはなかったですか?

 選手に絶対なりたいと思っていたので、ダメでも受かるまで受け続けようと考えていました。気持ちが折れる感じは一切ありませんでした。

ーー変わらない強いビジョンを持ち続けていたのですね。

 はい。でも折れなかったは折れなかったんですけど、堪えることは多かったです。 タイムが出てない時期が多くて。1回目と2回目の試験は1次試験で落ちてしまったんですが、3回目の去年は2次試験に進むことができました。そこで落ちたときにはやられました。落ちて一番堪えたのは3回目の試験です。

ーーそれでも努力を重ねて乗り越え、今年入所しました。

 家族の支えと福島支部のみなさんのサポートのおかげです。

ーー今年は十文字候補生を含めると5人の候補生が福島から入所しています。同郷の候補生は年齢も近いようですが顔見知りなのでしょうか?

 そうです。高校(学法石川)の時から切磋琢磨してきた候補生もいますし、今年合格した福島の5人のうち4人が同じグループで練習をしていました。ライバル意識があったからこそ成長できたように思いますし、ここまで来れたんだと思います。

ーーなるほど。そうやって今、いよいよ養成所生活のスタートを切りました。どんなことを考えますか?

 しっかりここで競輪の技術や知識を学んで卒業したいです。そして選手としてデビューしたら、お世話になった福島の選手と連係して前で引っ張っていけるようなレースをしたいです。

ーーデビューと言えば、お父さんの十文字菊雄選手は来春デビュー30年です。親子で節目の年を走るのは素晴らしいですよね。お父さんは厳しいですか?

 普段の家族としては優しいお父さんです。でもいざ練習となると全然違いました。しっかりとした感じで指導する雰囲気に変わります。

ーー日常生活と選手生活ではメリハリがある親子関係なのですね。

 はい。ガラリと変わって「師匠」になるというか。優しいお父さんではなくなります。

ーー十文字候補生にとって人に負けたくない部分やさらに磨いていきたい部分を教えてください。

 得意なのはダッシュになるので、そこは自信を持って磨いていければと思います。でも地脚に自信がなくて…。ラインを引っ張る力をつけるためにも地脚強化に取り組まないといけないと思っています。

ーー課題がハッキリと見えているのですね。養成所で鍛えられるといいですね。

 はい、がんばります!

ーーすでにデビューしている先輩選手でスタイルに憧れているような選手はいますか?

 山口拳矢さんです。目の前の勝機をモノにする感じがかっこよくて憧れますね。

ーー十文字候補生の人物像も知りたいのですが、趣味などはありますか?リフレッシュ方法などを教えてください。

 趣味となるとインドアもアウトドアも好きです。アニメを見たりゲームをしたりして休むことが多いですね。

ーーどんなジャンルに興味がありますか?

 アニメは「ワンピース」とか「僕のヒーローアカデミア」とか、そういう系が好きです。ゲームは「ポケモン」だったり「モンハン」だったりをやります。

ーー今日はインタビューありがとうございました。さいごに養成所生活の意気込みをどうぞ!

 ありがとうございました。養成所には強い人がたくさんいて、多分自分よりも強い人たちの方が多いです。でもしっかりとついて行けるようにがんば…、いや、ついけて行けるようにというか追い越せるように頑張りたいです!


 父であり師匠でもある十文字菊雄をはじめ、指導をあおいだ須永優太など福島支部の先輩選手からの手厚いサポートに感謝していた十文字候補生。高校時代、一緒に自転車競技に打ち込んだ妹さんからは「ここまで来たらやるしかないよ」と送り出されたことも教えてくれた。小学2年で憧れた父の姿を追いかけ、ここから十文字候補生のストーリーがはじまる!

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