アプリ限定 2024/06/03 (月) 18:00 30
『競輪選手になるために、そして夢を叶えるために』今年は第127回生として男子72名、第128回生として女子21名の候補生たちが日本競輪選手養成所に入所し、2025年のプロデビューを目指している。この時期、“未来の競輪スター候補”と題して毎年お届けしている本シリーズだが、今年は7名の注目候補生へインタビューを実施した。今回は128期北岡マリア(きたおか・まりあ)候補生を紹介する。(取材・netkeirin編集部)
高校時代に全日本選手権(ジュニア)で500mTT、スプリント、ケイリンの3冠制覇を達成し、高校総体では500mTT、スプリントで連覇を果たした。“ナンバーワン高校生”の実績を引っさげて、養成所に乗り込み約2週間。北岡マリア候補生に思いを聞いた。
ーー“ナンバーワン高校生”の実績を引っさげての養成所入所となりましたが、率直に自信は感じていますか?
いいえ。ここに来る前から強い選手がいっぱい集まっていることを聞いていたので、自信はそんなに持っていないです。自分よりも実力が上の人を見て、その人を目標にして頑張ることができたらいいなと考えているので、不安なども特にありません。
ーー自信は少ないが「何とかしていく」といった心境ということでしょうか?
はい、まさにそんな感じです。
ーーまずは基本的なことを教えてください。北岡候補生が自分の性格をひとことで表すとしたら、どんな言葉でしょう?
とにかく負けず嫌いです。
ーー趣味などはありますか?
趣味は…なんだろう。わかんないです(笑)。あ、カフェ巡りかなと思います。高校時代、練習がオフの日になると、美味しいもの・甘いものをゆっくり食べたくて、いろいろ気になるお店を探しながら行っていました。時間があれば金沢なんかにも行きましたね。
ーーカフェでスイーツを食べてリフレッシュみたいな? 何が好きですか?
チーズケーキが大好きです。表面を焦がしたブリュレみたいなタイプが好きです。
ーー今は養成所生活がはじまったばかりで「ふらっとカフェでチーズケーキ」とはいかない環境だと思いますが、新生活をスタートしてみていかがでしょうか?
いかないですね(笑)。養成所に入ってから会った人は当然知らない人ばかりなんですけど、128期はみんな仲良くしてくれる人達ばかりです。私は一度国体で会ったこともある成海綾香候補生とずっと一緒に行動していて、仲良くしてもらってるんです。おかげで毎日楽しく過ごしています。
ーー北岡候補生は高校卒業したての18歳ですが、競輪選手を目指すのに迷いはありませんでしたか?最終決断はいつ頃のタイミングだったのでしょうか?
高校時代、最初のうちはタイムもなかなか伸びなかったし、ケガもしてしまったので、思い通りの競技生活を送れていませんでした。なので、ガールズケイリンの選手になりたいと思っても悩んでしまうような感じで。でも高校2年の頃にインターハイで優勝することができて、そこから成績も伸びていくようになったのですが、その頃にガールズケイリンの選手と練習する機会も得られたんです。
すでにガールズケイリンで戦っている選手との練習を通じて、もっと強くなりたいと思う気持ちが大きくなっていきました。最終的に高校3年に上がるくらいのタイミングで、選手になりたいと決意していました。
ーー養成所に入る前に周囲からどんな言葉をかけられて送り出されましたか?
『自分なりに走って、頑張って来い!』と送り出してもらいました。「周りには強い選手がいっぱいいるから、それはプラスに捉えて。強い選手を追いかけていくつもりで頑張れ」とたくさん言われました。それで『ちゃんと卒業してこい』って言われた感じです。
ーー北岡候補生のストロングポイントを教えてください。
自分の持ち味はダッシュだと思っています。レースじゃなくても、練習の場面でも前に誰かがいるとスピードを上げて抜かしたくなります(笑)。絶対自分が1番で突っ切りたいという気持ちの強さも誰にも負けないと思っています。
ーーすでにデビューしている先輩ガールズ選手を見て、この人の走りはカッコイイな、憧れるなという選手はいますか?
太田りゆ選手と佐藤水菜選手のダッシュが本当に凄いです。佐藤選手はダッシュと言うか、人と違う変わったリズムで走っていて、“ツン、ツン、ツーン!”みたいに行く感じで。そういう独特の走り方も好きですね。
ーー北岡候補生はこれからどんな選手を目指していきたいですか?
勝ちにこだわることを大切にしたいと思っているんですが、それ以上に誰からも愛されるような走りができる選手を目指したいです。
ーー気が早い質問かもしれませんが、プロデビューしてから達成したい夢はありますか?
えー、夢ですか(笑)。(戸惑いながら)ガールズグランプリに出たいと思っています。
ーーさいごに養成所生活に向けての意気込みをどうぞ!
卒業するまでには絶対ゴールデンキャップを獲得したいです。結果にこだわってレースでは着も狙いにいきたいです!頑張ります!
第1回記録会ではゴールデンキャップ獲得とはならなかったが、200mFDでは全体3位、400mFDでは全体5位で基準タイムの最高評価「5」を獲得している北岡候補生。「前に誰かがいると抜かしたくなる」、「とにかく負けず嫌い」と笑顔で語る姿は18歳とは思えぬ“大胆不敵”な雰囲気だった。持ち前の精神力でナンバーワンを目指していく。
netkeirin特派員
netkeirin Tokuhain
netkeirin特派員による本格的読み物コーナー。競輪に関わる人や出来事を取材し、競輪の世界にまつわるドラマをお届けします