2024/03/27 (水) 12:00 26
武雄競輪の「大阪・関西万博協賛(GIII)」が28〜31日の日程で開催される。地元の山田庸平(36歳・佐賀=94期)としては「大楠賞争奪戦(GIII)」とは違い、裏開催と呼ばれるGIIIではあるものの、とにかく勝ちたいシリーズになる。勝たなければならないシリーズといってもいい。
KEIRINグランプリ出場に届きそうな位置に来て、届かない。GI決勝に乗れるようになり、その力をつけてきた今、結果が欲しい。近況は「タテがなければ戦えない」とFIで先行を中心にした仕掛けを見せている。7車立てでの戦いなので一概には、“強い”と断じづらいものだが、庸平としては先を見てのものであり、意味が生まれている。
今回は自力での戦いになるか、地元の後輩たちが前で頑張れるか、または昨年12月玉野競輪場で開催された広島記念(ひろしまピースカップ)決勝のように町田太我(23歳・広島=117期)との連係になるか…。
3月末の開催ということで、6月「高松宮記念杯競輪(GI)」の出場をかけた最後のシリーズになる。三谷将太(38歳・奈良=92期)は、勝負駆け。2月奈良記念(春日賞争覇戦・GIII)で弟の竜生(36歳・奈良=101期)と歓喜のワンツーを決めた後、2場所欠場が気になるが、この男の持ち味は根性。地元近畿地区のGI出場をかけて、突っ込む。
「将太の差し」という言葉が競輪界にある。競輪界の注目を集めているYouTube番組「ぺーちゃんねる」で格別に取り上げられているものだが、この、将太、前を抜けないことも多い…。
だが、地元の奈良になると異様な気迫で差しを決めまくるもので、今回は同じ気持ちでビュンビュン、タテに伸びるだろう。ぜひ、将太車券を的中させて寿司を食べたいところだ。
浅井康太(39歳・三重=90期)や菅田壱道(37歳・宮城=91期)、小倉竜二(47歳・徳島=77期)といった実力者も、武雄の趣あるバンクで躍動する。浅井は好プレーのコーナーでもよく取り上げているように、技と気持ちで競輪を動かす仙人。小倉も好プレーでは殿堂入りレベルの古豪だ。
カズミチ。菅田の今年は、大きな飛躍の可能性を秘めている。奈良記念で新山響平(30歳・青森=107期)との連係、そして決勝での戦いぶり。このまま行けば、もう一度、GI決勝で勝ち負けのところに進める。気持ちの入りようも、これまで以上のものがあり、今回も大注目だ。
落車後の体ではあるものの、肉体に関する研究は輪界でも屈指。北日本を盛り上げる主役の座に向かうために、ここは派手にいきたい。
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前田睦生
Maeda Mutuo
鹿児島県生まれ。2006年東京スポーツ新聞社入社、競輪担当として幅広く取材。現場取材から得たニュース(テキスト/Youtube動画)を発信する傍ら、予想系番組やイベントに出演。頭髪は短くしているだけで、毛根は生きている。