2024/02/21 (水) 12:00 42
奈良競輪の令和6年能登半島地震復興支援競輪「開設73周年記念 春日賞争覇戦(G3)」が22日に開幕する。とにかく近畿のメンバーが強烈なので、気になるのは並びだ。
脇本雄太(34歳・福井=94期)と古性優作(33歳・大阪=100期)がいる中で、地元奈良の三谷竜生(36歳・奈良=101期)はどうするのか。南修二(42歳・大阪=88期)と東口善朋(44歳・和歌山=85期)の名前も小さくない。ギリギリまであっせんの都合ではっきりとはしないが、この5人が初日特選シードなら…。
仮に脇本に三谷、大阪の古性-南で分かれたならば、東口は…。そして、位置取りに進化を求めている脇本は流れの中で古性との並走もあるのか…。
シンプルに考えれば、現状の技術では古性に分があるので、並走はリスクでしかない。しかし、ワッキーの性格を考えれば、古性の真の強さを知るためにもと並走にこだわるかもしれない…。外並走なら叩きにいくのだろうが、内なら…と推理の要素は増えるばかりだ。無論、新山響平(30歳・青森=107期)がいて、という構成で…。う〜ん。
竜生だけでなく、三谷将太(38歳・奈良=92期)や中井太祐(34歳・奈良=97期)、俊亮(31歳・奈良=103期)兄弟らもチャンスをつかみたい。S班の選手が3人なので、二次予選7個レース、準決3個レースでは番組の通例で脇本と古性が一緒にならない。
南と東口もいるわけだが、ここは奈良でしょう、で奈良の選手が脇本と走る機会もあるかもしれない。または、古性の後ろも…。鼻息を荒くする地元の選手たちが、例年通りに春日賞を盛り上げる。
奈良競輪場も一時期、存廃の話が上がったことがある。記念である程度の売り上げに行かなければ…という時期もあったが、地元の選手たちの頑張りも力になり、今がある。中でも将太の戦いぶりには、目頭が熱くなるばかりで、今年も期待するばかりだ。
新山はいわき平記念や全日本選抜で、前受けにこだわらない組み立てを見せていた。警戒される中で、どう自分の力を発揮するか。冷静な立ち回りが目立っていた。
ただし、今回は3・3バンクの中でも非常に直線の短い奈良バンクになる。戦法を生かすには、やはり前受けから突っ張るのが最善と考えるのか。新山の脳内が、どんな風に変遷しているのか、も気になるところだ。
あまりにも強力な近畿軍団がそびえるシリーズ。新山をはじめとした、他地区の選手たちがどんな戦いを挑むのかにも注目が集まる。
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前田睦生
Maeda Mutuo
鹿児島県生まれ。2006年東京スポーツ新聞社入社、競輪担当として幅広く取材。現場取材から得たニュース(テキスト/Youtube動画)を発信する傍ら、予想系番組やイベントに出演。頭髪は短くしているだけで、毛根は生きている。