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鈴木誠のハイブリッド展望

【たちあおい賞争奪戦予想】準決勝と同じ並びとなった南関東ライン! 郡司の番手から抜け出した深谷が、地元の記念大会を完全優勝で制する!/鈴木誠の展望

2024/02/04 (日) 12:00 2

現役時代はトップ選手として長く活躍し、現在は評論家として活動する鈴木誠氏の競輪予想コラム。今回は静岡競輪場で開催されているたちあおい賞争奪戦の決勝レース展望です。

単騎戦と言えども侮れないSS班の清水! 今大会好調の121期生東矢の走りにも注目!

 CS放送の解説、そして、伊藤勝也さん、坂本勉さんとのレース展望トークショーに出演するために、【たちあおい賞争奪戦】が行われている静岡競輪場に来ています。

 開催初日は20℃を超える暖かさとなっていた静岡競輪場ですが、2日目と3日目には気候が一変して、バンク内には冷たい風が吹いていました。

 最終日も夜から朝にかけて雨が降る予報となっていますが、メインレースの頃には晴れているようですし、風の影響もそこまで無い中でレースが行われそうです。

 準決勝には地元の静岡を含め、南関東の選手たちが数多く勝ち上がってきました。

 その中から何名が決勝に勝ち上がってくるかと思っていましたが、冷たい風が勢いを止めた中で、その風を切り裂くような走りを見せていたのが、若手の自力選手たちです。

 年末のグランプリから調子を上げている清水選手だけでなく、決勝に進んできた小林選手や東矢選手も、準決勝では溌溂としたレースを見せてくれました。

 その東矢選手とは同じ121期生となる村田選手と纐纈選手も、今大会では動きの良さが目立っています。

 最終日は村田選手が4レース、纐纈選手は8レースに登場します。2人ともに今大会ではまだ初勝利こそあげられてはいませんが、ここでもファンに印象付けられるような走りを期待しています。

 話は決勝に戻りますが、清水選手と東矢選手が準決勝と同様に単騎戦を選択。唯一の3車となった南関東ライン(郡司選手-深谷選手-佐藤選手)だけでなく、関東ラインの小林選手-神山選手、近畿ラインの寺崎選手-大石選手もまた、準決勝と同じ並びになりました。

 このメンバー構成で先行の意志がありそうなのは、寺崎選手と郡司選手です。小林選手は準決勝と同じようにスタートを取りに行く可能性があるので、その時は郡司選手が中団、単騎の2人を挟んで寺崎選手が8番手となっていきます。

 後方から寺崎選手が小林選手を抑えに行った時に、郡司選手がそこを叩いていくので、単騎の2人は南関東の後ろに切り替えます。

 寺崎選手が先行した時の仕掛けですが、ジャンから一気に仕掛けていくタイプではありません。ならば、地元の深谷選手を付けていることで、より積極的に動いてきそうな郡司選手が、抜群のタイミングで出切ってしまうと思います。

 こうなれば準決勝と同じように、ゴール前で深谷選手が交わすという、準決勝と同じ堅い決着となりそうです。ただ、寺崎選手が郡司選手の仕掛けに抵抗していくようだと、深谷選手も早めに動き出さざるを得ません。

 2人が叩き合いとなった時には、南関東ラインの後ろにいる清水選手に勝機が生まれてきます。その時には2着には流れ込みを図る東矢選手だけでなく、捲ってくる小林選手も車券圏内に入ってきそうです。

 とはいっても、今大会の深谷選手の強さは別格です。清水選手や小林選手の追撃を振り切って、完全優勝を地元のファンの前で見せてくれるはずです。

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鈴木誠のハイブリッド展望

鈴木誠

千葉県市原市出身。日本競輪学校第55期卒。千葉経大付属高校の頃から競輪に没頭し、吉井秀仁氏に師事。現役時代はすべての戦法を完璧にこなし、「本物の自在型選手」と評されるほど多彩なストロングポイントを武器に、引退するまで長きにわたってトップ選手として君臨した。現役時代は通算3058戦665勝、優勝109回(うちGIは競輪祭新人王を含め4回、GP1回)、年間賞金王1回、通算獲得賞金は17億を超える。18年7月に、ケガのため惜しまれつつ引退。引退後は選手経験を生かし、解説者として活躍。スピードチャンネルなどの番組にも出演している。

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