2023/10/01 (日) 12:00 48
松戸競輪場で10月2〜4日の3日間、ナイター開催で「第1回オールガールズクラシック(GI)」が行われる。
6月岸和田の「パールカップ」に続いて、今年創設されたガールズケイリンのGI第2弾になる。42人の選手が選考期間の賞金獲得額で出場権を得て、優勝者に与えられるガールズグランプリ出場権と高額賞金ゲットを目指す。
児玉碧衣(28歳・福岡=108期)がパールカップを制したことで、現在ガールズグランプリの出場権を手にしている。昨年末のケガから復帰し、徐々に状態を戻し、勝負の一戦を勝ち切った。すさまじい底力の為せる業だが、9月頭の四日市で初日を腰痛で急きょ欠場と、状態が気になるところだ。
次走だった久留米は、地元の意地で優勝も本調子ではなかった。1本欠場して今回どうか…になるが、みなさんご存じの通り、この人の性格だ。優勝賞金は700万円。ガールズグランプリに次ぐものとなっており、目は「$」マークだ。もちろん、「ガールズケイリンの歴史に名前を刻みたい。全部、私の名前で!」という女傑だ。
333バンクという難しさもあるが、早めの仕掛けが持ち味なので、自分に有利にレースを運んでいくだろう。
佐藤水菜(24歳・神奈川=114期)は直前のアジア大会でスプリントとケイリンの2冠で凱旋出場になる。29日夜の試合を終え、帰国、という強行日程だが、場所が中国だったので大きな影響はないだろう。
仕上がった体のままで戦える、というプラスの方が大きいと思う。ガールズグランプリ出場に向けては11月小倉競輪祭の時の「女子王座戦」でのチャンスも残るが、『今回獲るだけ』その思いだろう。10秒587というハロンの日本記録も更新しており、スピードの増強も明らかだ。
ナショナルチームの根底概念として、「世界で戦っている以上、国内で負けてはいけない」がある。無論、国内の選手のレベルも高く、競技性もやや違うので、一概に当てはまるものではない。それでも、それを遂行していくことが日本代表選手に課せられた責務なのだ。
GIが生まれたことにより、GIに出場することはガールズケイリン選手のひとつの目標になった。116期在校1位で期待を集めてきた山口伊吹(24歳・長崎)も根性で出場にたどり着いた。
広島の自転車ショップ「シックスペダル(SICKS:PEDAL STORE)」で組んでもらった車輪効果で、近況の動きは抜群だ。攻める気持ちで、輝きを放つ。普段は小さな声でウネウネしているが、レースでは…とファンを魅了してほしい。
また、下条未悠(22歳・富山=118期)には、波乱が期待できる。
先行して勝負できる脚力があるので、短走路で逃げ残ることができれば好配当もある。当大会では、伏兵の逃げ残りと、強い選手に思わぬマーク選手が追走してくるケースでいい配当が狙えそうだ。
8月富山記念(瑞峰立山賞争奪戦)の時には元ガールズ選手の高木真備(引退=106期)さんに「GIに向けて」を尋ね、アドバイスをもらっていたもの。いきなりその成果を出してくれるかもしれない。
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前田睦生
Maeda Mutuo
鹿児島県生まれ。2006年東京スポーツ新聞社入社、競輪担当として幅広く取材。現場取材から得たニュース(テキスト/Youtube動画)を発信する傍ら、予想系番組やイベントに出演。頭髪は短くしているだけで、毛根は生きている。