2023/05/07 (日) 12:00 13
平塚競輪場で開催されている「日本選手権競輪(GI)」の決勝レース展望をお届け! 決勝は16時40分発走予定。
ゴールデンウィークの湘南バンクは大勢のファンが訪れてくれて、場内は大盛り上がりだ! ファンが大声援を送る姿を目の当たりにして、オレのテンションは上がりっぱなし! 場内には子どもたちが楽しめるイベントもあり、家族連れもにぎやか。最高の雰囲気だ!
さて、決勝の予想に入る前に今シリーズの激戦を振り返ろう。ゴールデンレーサー賞の権利が懸かる特選3個のレースは明暗を分ける結果だったね。ビッグモンスター脇本雄太が眞杉匠率いる関東ラインにやられ大敗し、「アレ?」と一抹の不安が頭をよぎったが、二次予選では圧倒的なスピードで圧勝。郡司浩平は深谷知広の逃げに乗り楽勝。新山響平、守澤太志も順当に決まった。トップレーサー揃いでレースは激戦の連続。
二次予選では新田祐大と犬伏湧也が対戦。犬伏が強いのは十分承知なのだが百戦錬磨の新田がまさか二次予選で破れるとは…。犬伏、恐るべし! また、松浦悠士は町田太我を目標にして楽勝かと思いきや、町田が主導権を取れず共倒れに終わってしまった…。
大一番の準決勝を突破し、決勝戦へ駒を進めた9選手。準決勝をじっくり振り返り、妄想先取りに取り掛かろう! 準決勝9Rは新山響平がスタートを取った時点で『突っ張り先行』これしかねえ! 赤板から三谷竜生を突っ張り、ジャンで眞杉がかますが、これも慎太郎さんの横まで。慎太郎さんへ競りかけたが捌かれ、万事休す。もはや新山響平は“強平”となり、先行マシンと化した。
10Rは「ビッグモンスター脇本でも犬伏湧也の存在は意識せざるを得ない相手だろう」と思っていたが。犬伏が先行体制に入ったところを脇本はジャン前に始動して犬伏を叩き切ってしまった。大名マークの古性優作が追走いっぱいになる驚異の走り。1周のタイムは21秒5で上がりタイムは10秒7! ビッグモンスターのバージョンアップと言っていいだろう! 11Rは激戦、渡邉一成が前受けから突っ張り先行、これを深谷が渾身の仕掛けで出切った。この展開なら番手郡司浩平で楽勝かと…! しかし勝負所で好調の清水がまくり上げ、郡司と守澤は落車に見舞われ、残念な結果となった。
さて、決勝戦! まずは並びを整理することから。①脇本雄太-⑨古性優作の近畿コンビ、⑤新山響平-②佐藤慎太郎-⑥和田圭の北日本トリオ、⑦犬伏湧也-③清水裕友-⑧香川雄介の中四国、④山口拳矢は単騎となった(←①⑦・⑤②⑥・⑦③⑧・④)
逃げるのは新山か、はたまた犬伏かってこと! ただ、どちらが行こうが驚異の走りを見せている脇本-古性(①-⑨)で行くしかねーか! 清水がバンマクで応戦するが行かれてしまう①-③。新山が行っての慎太郎さん①-②までが本線かね!
では高配当を目論む妄想先取りは!? それは犬伏が逃げて新山がまくりに構えた時。この時、犬伏ラインを追っているのはヤマケンってこと。新山が脇本を意識して仕掛けを遅らせれば…!? その時は好調・清水裕友の展開になるわけよ! となればヤマケンも直線に入り突っ込めるってわけ! ってことで③=④を妄想の〆にするがいかがかね…!? 激戦続く日本選手権競輪もいよいよクライマックス。決勝は果たして!?
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。