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山田裕仁の一発逆転!波乱注意報

【日本選手権競輪予想】山田裕仁が調子や選手心理から”買えるヨーロッパ”を紹介

2023/05/07 (日) 08:00 12

GI開催特別コラム「山田裕仁の一発逆転!波乱注意報」。”今日のヨーロッパ(468)”と題し、帝王・山田裕仁が調子や選手心理から買えるヨーロッパ(468)を紹介します。前日のコラムでは、橋本瑠偉選手、山崎賢人選手と推奨選手がいずれも1着。今回も注目です!▶山田裕仁の見解と買い目はこちら

ヨーロッパ(468)とは?
 競輪では各レースにおける「能力的にやや見劣る選手」「競走得点の低い選手」が、4番、6番、8番に入ることが多いことから、ひとくくりにしてこのように呼ばれています。とはいえ、展開やデキ次第では上位への食い込みが十分に可能。その場合には高配当も期待できます。そんなヨーロッパの中から、とくに好走&激走が期待できそうな選手と推奨理由について解説します。

【予想レース①】
平塚5R 日本選手権競輪(GI)S級特選

①東龍之介(96期=神奈川・33歳)
②町田太我(117期=広島・22歳)
③園田匠(87期=福岡・41歳)
④高橋晋也(115期=福島・28歳)
⑤松岡辰泰(117期=熊本・26歳)
⑥柴崎淳(91期=三重・36歳)
⑦小川勇介(90期=福岡・38歳)
⑧岡本総(105期=愛知・35歳)
⑨渡部哲男(84期=愛媛・43歳)

【並び予想】
←④①(混成)②⑨(中四国)⑤⑦③(九州)⑥⑧(中部)

【注目のヨーロッパ】
1着での狙い目:④高橋晋也
2〜3着での狙い目:⑥柴崎淳

(photo by Shimajoe)

 いかにも難解な一戦。人気を集めるのはおそらく、ここも積極的に主導権を奪いにくるであろう②町田太だ。その番手を回る⑨渡部哲との中四国ワンツーが、いちばんの売れ筋となりそう。また、唯一の3車ラインで“数の利”が見込める九州勢も、負けず劣らず人気を厚めそうだ。ライン先頭の⑤松岡辰が中団でうまく立ち回れば、確かに負け戦のここならば好勝負に持ち込めそうに思える。

 しかし、このシリーズでの②町田太の動きは、かなりもの足りない。一次予選こそ逃げ切って1着をとったが、二次予選や土曜日の特選での走りは冴えず、本調子を欠いているように感じる。同様に、⑤松岡辰の調子もイマイチ。一次予選で敗れた後は1着、2着といい着を取っているが、内容についてはそれほど強調できないという印象で、展開次第では見せ場なく敗れるケースも十分に考えられる。

 それとは対照的にデキもけっして悪くなく、ここで通用する機動力も備えているのが④高橋晋。四分戦らしい混戦にもでもなれば、伸びあぐねる②町田太や⑤松岡辰を、外からのひと捲りで退けてしまえそうだ。連係する①東龍之が他地区で、何の遠慮もなく「自分だけが届く捲り」が打てるのも好材料。④高橋晋を1着で狙うカタチの車券を、まずは推奨しておきたい。

 また、まったく人気がないであろう⑥柴崎淳も意外に侮れない。自力には欠けるので、中四国ラインの後ろや①東龍之の後ろでうまく立ち回れた場合に限るが、そこをクリアできればけっこう面白いはずだ。さすがに1着までは厳しいと思われるので、こちらは2〜3着に食い込むパターンを狙うのがオススメ。最高にうまくいけば、「④高橋晋が1着で2〜3着に⑥柴崎淳が食い込む」という決着もありうる。

【予想レース⓶】
平塚6R 日本選手権競輪(GI)S級特選

①小松崎大地(99期=福島・40歳)
②岡村潤(86期=静岡・41歳)
③横山尚則(100期=茨城・31歳)
④志智俊夫(70期=岐阜・50歳)
⑤太田竜馬(109期=徳島・27歳)
⑥坂口晃輔(95期=三重・35歳)
⑦杉森輝大(103期=茨城・40歳)
⑧佐々木雄一(83期=福島・43歳)
⑨岩津裕介(87期=岡山・41歳)

【並び予想】
←①⑧②(混成)⑦③(関東)④(単騎)⑤⑨(中四国)⑥(単騎)

【注目のヨーロッパ】
1着での狙い目:⑧佐々木雄一
2〜3着での狙い目:⑥坂口晃輔

(写真撮影:チャリ・ロト)

 5日目の特選で、主導権を奪って2着に逃げ粘った①小松崎。勝ち上がりの過程では存在感を発揮できずに終わったが、あの走りができるのだから、デキはけっして悪くない。日曜日のレースでは、番手を回るのが同県の⑧佐々木雄というのもあって、かなり積極的な走りをしてきそうだ。問題は、中四国ライン先頭の⑤太田竜がどのようなレースを仕掛けてくるか。少なくとも、①小松崎にとって楽な展開にはなるまい。

 そういった観点から面白そうなのが「⑧佐々木雄を1着で狙う」車券。スジである⑧→①だと高配当は望めないが、ライン3番手である②岡村潤との組み合わせや、別線である⑤太田竜や⑦杉森輝などが2着のパターンならば、けっこういい配当が見込めることだろう。直前オッズで①=⑧に人気が偏っているようならば、⑧佐々木雄からのスジ違いのほうを厚めに狙ってみるのも悪くない。

 また、単騎の⑥坂口晃を「1着ではなく2〜3着で狙う」のもアリ。“忍者”らしい巧みな立ち回りで、勝機がありそうなラインの後ろにそっと近づいて、上位への食い込みを狙ってくることだろう。この相手関係ならばそれができて不思議ではなく、デキの面でも見劣りはしないはず。①⑧②⑥からの⑧→⑥決着や、⑤⑨⑥からの⑤→⑥や⑨→⑥決着などは、2車単でもかなりいいリターンが期待できそうだ。

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山田裕仁の一発逆転!波乱注意報

山田裕仁

岐阜県大垣市出身。日本競輪学校第61期卒。KEIRINグランプリ97年、2002年、2003年を制覇するなど、競輪界を代表する選手として圧倒的な存在感を示す。2002年には年間獲得賞金額2憶4434万8500円を記録し、最高記録を達成。2018年に三谷竜生選手に破られるまで、長らく最高記録を保持した。年間賞金王2回、通算成績2110戦612勝。netkeirinでは当コラムのほかに、グレードレースを総括する「山田裕仁のスゴいレース回顧」も担当。

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