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前田睦生の感情移入

【ウィナーズカップ】脇本雄太と古性優作の“勝者の競演”、驚愕の120点コンビが支配者となるか

2023/03/17 (金) 12:00 22

古性優作のドラマはまだこれから

古性優作は進化を続ける

 別府競輪場で「第7回ウィナーズカップ“オランダ王国友好杯”(GII)」が3月18〜21日の4日間、開催される。すでに2月高知競輪の「全日本選抜競輪(GI)」を勝ち、KEIRINグランプリ(立川)の出場権を得たのは、古性優作(32歳・大阪=100期)だ。今年、奈良記念二次予選での失格以外はすべて1着か2着。とんでもない成績を残している。

 脇本雄太(33歳・福井=94期)はケガを抱えたままながらも、すさまじい走りを続けている。2人はともに競走得点120点を超えている。S班オブS班という地位にいる。

 なかでも古性の進化はすごい。

 自力で動いた時の安定感がある。“脇本の後ろで”をテーマに戦ってきたが、ひとつずつ課題を克服し、もう何の不安もない。だがそこはゴールではなく、脇本の前でも、またどんなレースでも、を意識して成長を遂げている。古性のすごさ、はまた“これから”にあるのかもしれない。

犬伏湧也はどこまで行くのか

犬伏湧也の襟を持つポーズはついに流行らなかった

 犬伏湧也(27歳・徳島=119期)が完全本格化した。全日本選抜の戦い、そして大垣記念の単騎での優勝。“怪物”感に満ちあふれる衝動を、抑え切れない迫力があった。

 特選シードからのスタートになる今大会。打倒近畿の1番手の存在になれるのか。

 自分らしい走りを4日間できれば、道は開ける。まだ底を見せていない、タテの破壊力。ワッキー(脇本)を恐れさせる男になれるのか。期待しかない。湧き起こる感動を、別府の地で。レースを見ているだけで、温泉に浸かっているかのような熱量を感じさせてくれるはずだ。

“アイツら”は、いない

北津留翼はあっせん停止中…

 ウィナーズカップを連破していた清水裕友(28歳・山口=105期)と、出場権は持っていたが1月の先頭誘導員早期追い抜きで出られなくなった北津留翼(37歳・福岡=90期)はいない。寂しさもあり、また時折書いているこの早期追い抜きの制裁の厳しさ、見直しの必要性は訴えておきたい。

 特に新規ファンが増えている今、見ていてわかりづらい失格でもあるので、「なんで失格?」が生まれやすい。当たっていたはずなのにハズれた…これでは「もうや〜めた」になりかねない。

 選手の声として、「このルールで一番影響を受けるのはファンだと思う」というものがあることは紹介しておきたい。失格しての制裁は現状のルールなので当然、は前提だが、その上でバランスはどうなのか、なども考えるべきだと思う。

 あまりにも“不幸”を生んでしまいがちなルールなので、競輪がそもそも楽しむべきものであることを基本にして、大きな枠組みで見直してほしい。

ガールズコレクションは小林優香が意地を見せるか

小林優香が夢の一撃を放つ

 最終日(3月21日)の9Rで行われる「ガールズコレクション2023別府ステージ」の注目は小林優香(29歳・福岡=106期)だ。ナショナルチーム勢はエジプトのネーションズカップからの転戦になる。佐藤水菜(24歳・神奈川=114期)と太田りゆ(28歳・埼玉=112期)が一撃をかけてくるが、ナショナルチームを離れ、復権を目指す優香には意地がある。

 女王・柳原真緒(25歳・福井=114期)も成長を続ける今があり、尾方真生(23歳・福岡=118期)と鈴木美教(28歳・静岡=112期)も栄誉に飢えている。児玉碧衣(27歳・福岡=108期)は「まだまだですよ〜」とケガからの復活は先と訴えるもので、過度な期待はしないでおくが、洒脱な走りで「アオイちゃ〜ん!」の大歓声に包まれても不思議はない。


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前田睦生

Maeda Mutuo

鹿児島県生まれ。2006年東京スポーツ新聞社入社、競輪担当として幅広く取材。現場取材から得たニュース(テキスト/Youtube動画)を発信する傍ら、予想系番組やイベントに出演。頭髪は短くしているだけで、毛根は生きている。

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