2023/02/05 (日) 12:15 7
奈良競輪場で開催されている「春日賞争覇戦(GIII)」の決勝レース展望をお届け! 決勝は16時30分発走予定。
観戦していたオレが、あれあれ? あれ? キツネに摘まれたような豊橋記念決勝戦だったね! ビッグモンスター脇本雄太が逃げ切り優勝のインパクトが凄すぎて、他は霞んで見えちまって記憶にねぇ(^^;)。今回もビッグモンスター脇本が連勝を伸ばすシリーズと信じて疑わなかったが…。初日特選で古性優作に差され止められた。しかも腰痛で2日目から欠場になってしまった! 輪界の至宝・脇本の腰は大丈夫か心配でならない(>_<)。また、二次予選でSS班平原康多が落車、古性優作は失格で早々に脱落してしまった。小回りバンクは展開ひとつで荒れてゾーっとする…。
さて、準決勝の振り返りから。
10Rは中西大が先制し三谷竜生が差し切りライン決着。
11Rは動きの良い皿屋豊が、小松崎大地が松井宏佑を叩き切ったところをまくり快勝。後方に置かれた柏野智典だったが、コースを見極め突っ込む圧巻の走りだった。
12Rは中井俊亮が逃げ体制になり、新田祐大が早い巻き返しに出たが、中団の嘉永泰斗と接触。大きく後退し9番手になった。誰の目にも新田は「終わった」と映ったが、そこからもう一度まくる離れ業をやってのけた。思わず「凄げー」って唸っちまった! これで決勝戦は「地元地区勢VS北日本勢」の様相を呈してきたのでは?
さて決勝戦の展開並びを整理する。
⑧阿部拓真-⑤新田祐大-②(佐藤)慎太郎さんの北日本ライン、④皿屋豊-③柏野智典の混成ライン、近畿勢は⑨中西大-⑦山田久徳-①三谷竜生-⑥栗山俊介で折り合った(⇐⑧⑤②・④③・⑨⑦①⑥)。
初手はスタートの速い佐藤が前を取り北日本勢の前受けから。前を任された阿部は突っ張り先行の一手と見た。そうなれば、中西の仕掛けに合わせて新田が番手まくりを打ち、佐藤の流れ込み大本線の⑤-②。中西が不発でも自力に転じる山田が仕掛け、これに乗る三谷の突っ込み⑦-①。
妄想車券となると厳しいが、三谷がスタートを決めたとき。前を任された中西が男気先行に出る。そうなれば山田が番手まくりを打ち、三谷が抜け出す。その時は三谷から山田の残りに栗山の流れ込み、まくり上げる新田とこれに乗る慎太郎さんの①-⑥⑦⑤②ぐらいかね? いずれにせよSS班の責務を果たすのでは!
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。