2023/01/15 (日) 12:00 7
和歌山競輪場で開催されている「和歌山グランプリ(GIII)」の決勝レース展望をお届け! 決勝は16時20分発走予定。
ビッグモンスター脇本雄太は和歌山グランプリから仕事始めとなった。盟友・古性優作とタッグを組み、そこに地元勢が加わり近畿の結束は強固だ! 死角は見当たらない。立川記念を完全優勝で幸先良いスタートを切った新田祐大の戦法に幅が出てきたのは記憶に新しいが、果たしてビッグモンスターを相手にどこまで抵抗できるのか? と初日特選から大注目だった。
松浦悠士が当日欠場になり、脇本、新田、深谷知広の三分戦。面白さは半減したが、絶好調の新田が深谷を逃がし先まくりで一泡吹かせるかも? と少々の期待を持ち観戦。だが、結果はご存じの通り。展開通りに新田はまくったが、その上を圧巻のまくりで粉砕。恐るべしビッグモンスター脇本! 無双の強さに脱帽するしかねーべ。
もう脇本に逆らうことは“天に唾する”ようなもんじゃねぇの? また、地元勢の活躍も目立ち準決勝へ6人が進出! 岡本新吾博士が言うには「和歌山記念でこの人数は初めてなのでは?」と小躍り…。準決勝でどれだけ残るか?
それでは準決勝を振り返る。
10Rは新田が前受けから。眞杉匠が切り地元勢を出させた。中西大が行って石塚輪太郎がバンマクとはいかず(+_+)。眞杉がまくって、大外を新田、守澤太志で届き人気に応えた。
11Rは南潤が前受けから深谷を突っ張り逃げた。古性がバンマクで快勝。いったん引いた深谷がまくり追い込みで2着に届いた。12Rは青野将大が逃げ山崎芳仁がまくるが、その上を軽く越える脇本の強さは桁違い! 妄想先取りもお手上げだよね!
まずはラインの並びを整理する。①脇本雄太-⑤古性優作-⑥藤田勝也で近畿ラインを形成。東北勢は③新田祐大-⑦守澤太志-④山崎芳仁-⑧佐藤友和で折り合った。単騎は②眞杉匠、⑨深谷知広(⇐①⑤⑥・③⑦④⑧・②・⑨)。
初手の展開は脇本が前受けからになろう! これを新田が押さえスローペースに持ち込む。脇本は引いて⑦番手に…。そこから体制を整え一気に仕掛け、古性の流れ込み①⑤か、新田から切り替える守澤①⑦ぐらいか?
新田がスローに持っていけば単騎の深谷か眞杉が飛んできて新田のバンマクだよね! それでもその上を行ってしまう脇本ってわけで①③!
妄想? 深谷か眞杉のかまし逃げで新田のバンマクから守澤の突き抜け⑦③と新田の番手を山崎に譲ってもらった守澤が早めに追い込み⑦④ぐらいしか出ないかね(~_~)。いずれにしても和歌山オレンジバンク劇場はビッグモンスターのワンマンショーになるよね。
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。