アプリ限定 2022/12/25 (日) 15:00 142
競輪歴40年、競輪を愛してやまない矢作芳人調教師が、競輪界最大のビッグレース「KEIRINグランプリ2022」を大予想! 本業では、今年も海外GI制覇を果たし、現在JRA調教師リーディングトップ。国内外で結果を出し続ける名トレーナーの競輪予想は必見です! 発走は12月30日(金)16時30分です。
有馬記念、ホープフルSが終わっても、俺には競輪グランプリがある! 競馬に関しては出走させる側と馬券を買う側と立場は違っても、競輪は同じく予想して楽しむ側。そして自分にとって絶対なくてはならない年の瀬の一大イベントである。優勝賞金は1億1880万円!あの武豊が「羨ましい」と呟いていた。それはそうだろう。競馬の場合騎手の取り分は一般的に賞金の5%、1億1000万もらうには優勝賞金22億円のレースに勝たなければならないし、そんなレースはこの世に存在しないのだ。
今年の競輪界を振り返ってみると、前半はワッキー(脇本雄太)と古性、近畿勢2人の独壇場だった。そのまま2人で全タイトルを総ナメしてしまうかの様な勢いだった。潮目がようやく変わったのは10月前橋での寛仁親王牌、地元いわき平のダービー前検日に不運にも大怪我を負ったオリンピアン新田祐大の見事な復活劇からだ。11月の小倉競輪祭ではその新田が先行して番手を回った新山が悲願の初GI制覇。
運気は完全に北日本に傾いた。グランプリは新山が駆けて新田が完璧なグランドスラムを達成する。単純な予想と言われても競輪とはそういう競技なのである。まして北日本はレジェンド佐藤慎太郎が立派な決断で4番手を回り、強力な4人が完全結束、数的優位も大きい。古性が1枠だけにワッキーの作戦に不気味さはあるが、捨て身の選手がいるラインは負けない。
◎新田○守澤▲郡司△松浦△佐藤。車券は当然筋の7→4から1258を大本線に3番手守澤の位置がもつれた時の7→25→125689を買う。そんなわかりきった予想はいらないという穴党には、冬場日暮れ前の重いバンクで新田が失速した場合の交わしの交わし4→7→1258をお勧めしておこう。
グランプリ当日は資金をたっぷり抱えて平塚競輪場に赴く予定だ。満足はしていないが、今年も本業は皆さんのおかげで成績を出すことができた。グランプリを取ってこそ本当に良い年になる。
◎⑦新田祐大
〇④守澤太志
▲②郡司浩平
△⑤松浦悠士
✕⑧佐藤慎太郎
3連単⑦→④→①②⑤⑧、⑦→②⑤→①②⑤⑥⑧⑨。穴で④→⑦→①②⑤⑧
矢作芳人
Yahagi Yoshito
東京都出身。栗東で開業するJRA調教師。父は大井競馬の矢作和人元調教師。東大合格者数日本一の開成中学・高校に入学するも、大学には進学せず競馬界を志す。オーストラリアでの修業の後、JRA競馬学校厩務員課程に入学。厩務員、調教助手を経て、2004年に超難関の調教師試験に合格。翌年厩舎開業。これまで日本ダービー2勝(ディープブリランテ、コントレイル)、米ブリーダーズカップ2勝(ラヴズオンリーユー、マルシュロレーヌ)、優勝賞金13億6000万円のサウジカップ(パンサラッサ)など国内外のGlを多数勝利。2022年は59勝で通算5度目のリーディングトレーナーに輝いた。日本・世界を代表するトップトレーナーにして、年間365日のうち360日は車券を買うという、底知れぬ競輪愛の持ち主。