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トップトレーナーの”競輪愛”予想

【競輪祭予想】北日本ラインの思惑を読み解くと本命は番手を走るあの選手!

2022/11/27 (日) 00:30 44

競輪歴40年、競輪を愛してやまない矢作芳人調教師が、小倉競輪で開催中の「競輪祭(GI)」決勝を大予想! 今年も海外GI制覇を果たし、現在JRA調教師リーディングトップを走る名トレーナーによる本気の競輪予想は必見。決勝の発走は11月27日(日)20時40分です。

 

例年以上にKEIRINグランプリへの思惑が交錯する決勝戦

 競馬は秋のG1シーズン真っ盛りで、今年も小倉に行く事は出来なかった。小倉はドームだけに風や気温に気をつかう必要はないが、やはり現場の微妙な空気感を感じられないのは痛い。

 準決勝は正しくそんな微妙な雰囲気のレースとなった。11Rは守澤が支配したレース、何が何でも新山を残すという気持ちに溢れていた。岩本へのブロックは危険と思える程であった。12Rも同様で、平原が坂井をかばいにかばった。そこまで考えて自分も決勝に乗るのは2人とも力があるからこそ出来る芸当ではあるが、その2人が頭を取るべきレースで3着と2着という着順を思うとかなり微妙ではある。まあ、守澤と平原の思いを読み切れなかった自分がまだまだ甘いのだが。

準決勝11Rでは逃げて2着に粘った新山響平(5番・黄)(撮影:島尻譲)

 その結果、決勝戦の焦点は北日本の並びになった。グランプリを考えれば福島と青森支部とで別線も想定されたが、出た結論は新田ー新山ー守澤ー成田で一本に結束。この中でグランプリが決まっているのは新田と守澤だ。彼等が誰をグランプリに送り込みたいかで結論は出ている。当然新山である。

 新田は自らのグランプリ制覇のために今回は思い切り駆け、守澤は後ろで必死の援護を見せるだろう。枠順は①平原②郡司③新田、それでも新田が本気でスタートを取りに行けば取れるだろうが、その必要もない。この並びなら坂井や郡司は飛び付き北日本分断を狙う可能性が高い、しかし新田のスーパーダッシュはそれを許さない。新山のGI初戴冠は堅いと考える。

 印は◎新山○守澤▲郡司△平原×荒井、車券は④→⑨→①②⑤⑥⑦の5点を思い切り勝負する。もつれるとすれば3番手守澤の位置で、どうしても穴を狙いたい方には④→②⑤⑥⑧→①②⑤⑥⑧を挙げておくが、守澤は当然横の競走も強いだけに可能性は低いかも知れない。

 小倉でグランプリ出場選手が決定するのは毎年のことであるが、そこに関係する選手の思惑がこれほど交錯する競輪祭は過去に記憶がない。それをどう思うかは皆さん様々だと思う。自分は当たらなかった準決勝の結果から選手の思惑に乗ったのだが、果たして結末は…。

 どうであれグッドレースを。

競輪祭決勝は新山から本気買い(提供:JKA)

最終結論と買い目

◎④新山響平
〇⑨守澤太志
▲②郡司浩平
△①平原康多
✕⑤荒井崇博

3連単④→⑨→①②⑤⑥⑦、穴で④→②⑤⑥⑧→①②⑤⑥⑧

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矢作芳人

Yahagi Yoshito

東京都出身。栗東で開業するJRA調教師。父は大井競馬の矢作和人元調教師。東大合格者数日本一の開成中学・高校に入学するも、大学には進学せず競馬界を志す。オーストラリアでの修業の後、JRA競馬学校厩務員課程に入学。厩務員、調教助手を経て、2004年に超難関の調教師試験に合格。翌年厩舎開業。これまで日本ダービー2勝(ディープブリランテ、コントレイル)、米ブリーダーズカップ2勝(ラヴズオンリーユー、マルシュロレーヌ)、優勝賞金13億6000万円のサウジカップ(パンサラッサ)など国内外のGlを多数勝利。2022年は59勝で通算5度目のリーディングトレーナーに輝いた。日本・世界を代表するトップトレーナーにして、年間365日のうち360日は車券を買うという、底知れぬ競輪愛の持ち主。

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