閉じる
伝説ヤマコウ 炎のレース展望

【瀬戸の王子杯争奪戦予想】取鳥雄吾の動き次第で波乱の展開も!?

2021/03/07 (日) 12:00 11

 netkeirinをご覧のみなさんこんにちは、ヤマコウです。

 今回は、『玉野競輪開設70周年記念瀬戸の王子杯争奪戦in広島』の決勝戦を考えます。メンバー、ライン構成は次の通り。

④黒沢征治(埼玉・113期)ー和田健太郎(千葉・87期)
⑤清水裕友(山口・105期)ー③松浦悠士(広島・98期)
⑨山田英明(佐賀・89期)ー⑥小川勇介(福岡・90期)
⑦太田竜馬(徳島・109期)ー⑧取鳥雄吾(岡山・107期)ー②岩津裕介(岡山・87期)

 ここでポイントとなるのは、地元③松浦を付けた⑤清水がどういう走りをするかでしょう。松浦は地元とは言え、今節の主催者は玉野市。ここでの地元は⑧取鳥、②岩津なので、松浦はそこまでガツガツしていないようです。

 その根拠の一つに、③松浦は「彼(取鳥)の意見を尊重して並びを決めたい」と、取鳥のことを念頭に置いてコメントしています。③松浦が地元記念なら、「ここを回りたい」と主張するはず。なので⑤清水は、前受けから緩んだところで行く自分のスタイルだと考えました。

 ⑦太田はどう考えているでしょう。そこに関するコメントはないので何とも言えませんが、準決、清水が断腸の思いで太田と別線勝負したということは、太田と中国勢は特別な繋がりがあるのでしょう。太田は後ろ攻めから先行勝負、「あとは取鳥さんにお任せします」のスタイルだと思います。

 先行にこだわりを見せる④黒沢は準決、井原克彦、太田相手に「行ったところを叩いて先行するよ」という初手の位置取りでした。相手が誰でも自分の持つ距離で勝負するのだと思います。決勝は、太田の前に陣取り、太田が先頭に出たところを叩く動きでしょう。

 これで初手が定まりました。
S.⑤③、⑨⑥、④①、⑦⑧②

 先ほども書いたように、⑦太田が出たところを④黒沢が叩く、黒沢が叩きに来るのが早ければ太田は引くし、遅ければ突っ張ると思います。例え3番手に入っても太田は緩んだところですぐに巻き返すでしょう。

   ④①
H.⑦⑧②、⑤③、⑨⑥

 太田の覚悟の方が勝っていると考え太田の主導権。次に⑤清水の出番です。

 今節も清水の動きは非常にいいです。川崎GIの決勝の汚名返上の意味もあって、仕掛けどころで躊躇することは考えられません。取鳥がのんきに「バックから仕掛けよう…」と思っていると、③松浦ー⑤清水で決まってしまいます。

 取鳥が「岩津に差されてもいい」と行く気持ちでホーム過ぎから仕掛けた時、波乱の目があると思います。今の⑧取鳥のレース内容なら、脚を使わなければ清水、松浦といい勝負をするのではないかと思います。

    ⑤③
     ④①
B.⑧②、⑨⑥
       ⑦

 穴目は⑧取鳥の記念初優勝!
⑧=②ー⑨①⑤③

 取鳥は松浦に「中国ラインの最大の功労者」と言わせるほどの走りをしてきました。彼の優勝に夢を賭けるのも悪くないと思います。

レース情報はこちら

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

バックナンバーを見る

質問募集

このコラムでは、ユーザーからの質問を募集しております。
あなたからコラムニストへの「ぜひ聞きたい!」という質問をお待ちしております。

伝説ヤマコウ 炎のレース展望

山口幸二

Yamaguchi Kouji

岐阜県大垣市出身。日本競輪学校62期卒業の元競輪選手。1988年9月に大垣競輪場でデビュー、初勝利。1998年のオールスター競輪で完全優勝、同年のKEIRINグランプリ'98覇者となる。2008年には選手会岐阜支部の支部長に就任し、公務をこなしながらレースに励む。2011年、KEIRINグランプリ2011に出場。大会最年長の43歳で、13年ぶり2度目のグランプリ制覇を果たし、賞金王も獲得した。2012年12月に選手を引退、現在は競輪解説者としてレース解説、コラム執筆など幅広く活動する。父・山口啓は元競輪選手であり、弟の山口富生(68期)、息子の山口聖矢(115期)・山口拳矢(117期)は現役で活躍中。

閉じる

山口幸二コラム一覧

新着コラム

ニュース&コラムを探す

検索する
投票