2021/02/23 (火) 11:00 9
こんにちは、花粉症で目を掻きながらこのコラムを書いているヤマコウです。GI川崎全日本選抜競輪も決勝を迎えました。メンバー、ラインは以下の通りです。
③平原康多(87期・埼玉)ー⑧諸橋愛(79期・新潟)
④深谷知広(96期・静岡)ー⑦郡司浩平(99期・神奈川)ー①和田健太郎(87期・千葉)
⑤守澤太志(96期・秋田)
⑨清水裕友(105期・山口)ー②松浦悠士(98期・広島)ー⑥園田匠(87期・福岡)
最初のポイントは、2日目に行われたスタールビー賞(以下SR賞)とラインの先頭選手が同じということ(単騎の選手が山田英明から守澤太志に変わっただけ)。決勝は当然車番が違います。
SR賞は最内枠が平原(1番車)、次に車番が良かったのが清水(2番車)、単騎の選手を除いて外枠が深谷(3番車)。前受けが清水で、中団平原、後方深谷でした。
しかし、決勝の平原は3番車なので、スタートから中団を取るのは難しい。前か後ろの組み立てになると思います。
仮に前受けと考えると、後ろの選手達が動いて打鐘で8番手になる可能性が高い。準決で前受けした際は、結局は5番手で仕掛けられませんでした。平原が、決勝の3分線で同じ失敗をするとは思えません。後ろからの攻めを選択すると思います。
対して、④深谷と⑨清水はどうか? 今節の深谷は、南関地区に移籍して初のGIということで、安易に前受けすることをせず、後ろ中団か後ろ攻めで組み立てている。決勝だけ前受けして、かまし狙いとは思えません。
⑨清水は「いつの間にかレースが淡泊になっていたので、今大会は位置取り重視で来た。準決勝での(根田空史)との外並走も腹をくくって追い上げました」と、コメントに覚悟を感じます。
いつしか清水ー松浦の並びよりも松浦ー清水の並びの方がしっくりくるようになりました。これは、清水が松浦の前を回る時は、この先9着覚悟のレースしか許されないことを意味します。清水にとって、松浦とは5分の関係がベストだと思うので、準決の走りはもの凄く意味があったと思います。
昨年の全日本選抜を優勝した時、平塚GPの平原とのマッチレースは松浦の動きがあってこそのレースでした。その松浦を連れて、決勝戦イチかバチかのまくり狙いはしないと考えます。南関勢に簡単に主導権を渡さず、なお且つ自分も勝てる可能性を探ると、深谷を叩くレースをするのかと…。
そう考えると初手が見えてきます。
S.⑨②⑥、④⑦①、⑤、③⑧
③平原が後ろ攻めになったことで、SR賞よりレースは早く動きます。前受けの⑨清水に突っ張られたくないから、残り2周で前に出ているはずです。
打鐘前には④深谷は③平原を叩いていると思うので、そこから⑨清水の巻き返し。
⑨②⑥
打鐘 ④⑦①、⑤、③⑧
⑨②⑥
H. ④⑦①、⑤、③⑧
④深谷と⑨清水のもがき合いから、2人の気持ちを無駄にしたくない⑦郡司と②松浦のまくり合いになると思います。
②⑥
⑨
B. ⑦①、⑤、③⑧
④
高松GIIIの決勝、②松浦は③平原に踏み勝ちました。今度は⑦郡司とのもがき合いです。「目標はグランドスラム」と高い目標を掲げる松浦が、郡司に踏み勝つと思います。
混戦をまくる③平原ですが、まくり切るイメージが今節湧きません。
②=⑦-①⑤③⑧
を狙います。
55年ぶりの地元GI開催を、⑦郡司に優勝で締めくくって欲しいとは思いますが、ここは②松浦に期待します!
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山口幸二
Yamaguchi Kouji
岐阜県大垣市出身。日本競輪学校62期卒業の元競輪選手。1988年9月に大垣競輪場でデビュー、初勝利。1998年のオールスター競輪で完全優勝、同年のKEIRINグランプリ'98覇者となる。2008年には選手会岐阜支部の支部長に就任し、公務をこなしながらレースに励む。2011年、KEIRINグランプリ2011に出場。大会最年長の43歳で、13年ぶり2度目のグランプリ制覇を果たし、賞金王も獲得した。2012年12月に選手を引退、現在は競輪解説者としてレース解説、コラム執筆など幅広く活動する。父・山口啓は元競輪選手であり、弟の山口富生(68期)、息子の山口聖矢(115期)・山口拳矢(117期)は現役で活躍中。