閉じる
太田りゆ“ノーメイクな私の本音”

【太田りゆの優勝報告】ここからがスタート! アジアチャンピオンの名に恥じない“最強”の選手になっていきたい

2022/06/26 (日) 18:00 23

 netkeirinをご覧のみなさんこんにちは、太田りゆです♡

 コラムの連載をスタートしてから約1年半! 毎月楽しみに読んでくれているみなさん、今回はじめて私のコラムを読んでくれるみなさん、今月は私にとって嬉し過ぎる報告があります! 6月18日〜22日にインド・ニューデリーで開催された「アジア選手権トラック2022」の「女子スプリント(個人)」で優勝し、アジアチャンピオンになりましたぁぁぁ! 今回は優勝報告とともに開催を振り返ってみたいと思います!

アジア選手権トラック2022の女子スプリントで金メダルを獲得(photo by Takenori Wako)

『世界と戦えている感覚』は勘違いじゃなかった

 日本人女子でスプリントのアジアチャンピオンになったのは史上初の模様⸜(ˊᗜˋ)⸝! 開催初日には女子チームスプリントでも銀メダルを獲得することができました! 去年の世界選手権と前回カナダ・ミルトンのネイションズカップ、どちらの国際大会でも『世界と戦えている感覚』がありました。この感覚は“まぐれ”ではなく、しっかりと確信できるようなアジア選手権になりました。

 今回私は明確な目標を持って会場入りしました。その目標とは予選のタイムトライアルを1位で通過すること。そして、絶対に優勝することです。開催国のインドは食事などをはじめ、選手にとって体調管理がなかなか難しいとされている国で、普段通りにコンディションを整えるのにも一苦労あります。

 でも、昨年「武者修行だ!」と世界を転戦して経験してきたことを活かすことができ、厳しいインドの条件下でもしっかりとパフォーマンスできるんだ! と自信になりました。

世界と“戦えている感覚”を確信した大会となった(photo by Takenori Wako)

日本の国旗が上がるのを見つめながら思ったこと

 2017年2月、私は初めて日本代表として走りました。その地がまさにインドでした。5年の歳月が経ち2022年。表彰台の真ん中で日本の国旗が上がり君が代が流れた時「私はアジアチャンピオンになれたんだ」と実感できました。優勝する前は「自分が上げた国旗を見たら泣いちゃうだろうな」とか「流れる国歌を聴いたら泣いちゃうかもしれない」と思っていたけど、まったく涙は出ませんでした。

「ここからがスタートなんだ」という気持ちしかなく、もっと上を見据えて突き進んでいかないといけないと思います。日本の国旗を見つめながらすでに次のレベルを望んでいました。李慧詩(リー・ワイジー)選手が今までアジアのトップで、世界でも“最強”をずっと守っていたけど、私もアジアチャンピオンの名に恥じない選手になれるように頑張ります!

日本の国旗を見つめながら気持ち新たに上を目指す決意をした(photo by Takenori Wako)

みんなへの感謝の想い、ひとりでは絶対に無理だった

 私は表面上では「前向きにあきらめない心!」を強調して頑張ってきました。でも心の片隅では何度も何度もあきらめようと思ったことがあります。「競技者としてもうまくいかない。競輪選手としてもうまくいかない」って、どんどん自分の中にあった自信を失って、たくさん自分を責めました。

 だけど私の周りにはいつも熱く支えてくれる仲間がたくさんいて、その人たちのおかげでここまでやって来ました。私は一人では絶対にここまで頑張れませんでした。

 優勝を決めたと同時にナショナルチームを引退した先輩選手やチームスタッフ、日本でお留守番中のふーたん(梅川風子)、友達、家族からいっぱいいっぱい『おめでとう』のメッセージが来ました(^^)! 本当にみんなに感謝しています。

たくさんの支えがあるから頑張ることができた(写真:本人提供)

 そして、心からの感謝を忘れちゃいけないのがスプリント決勝で対戦することになった優香ちゃん。レース当日、優香ちゃんとは「おはよう」のあいさつ以外は目も合わせてないはず。お互いに絶対韓国に勝って、そして1/2決勝で対決することがわかっていたから。

 でもレースが終わり「おめでとう」と「ありがとう」の握手とハグで健闘を讃え合うことができました。私と優香ちゃん、この2人が対戦することの難しさと負けた時の悔しさは私が一番知っていると思います。だから、レースが終わって優香ちゃんから声をかけてもらえたことが本当に嬉しかったです(^^)

 今回のアジア選手権は出場種目すべてで私たち日本チームが金メダルでした。でも、こういう結果が当たり前ではないときから、私と優香ちゃんは2人で一緒に頑張ってきました。今は女子のナショナルチームメンバーも増えましたし、これからもみんなで切磋琢磨して正々堂々勝負してみんなで世界を見ていきたいです。

戦いが終わり健闘を讃え合った太田りゆ選手と小林優香選手(photo by Takenori Wako)

 アジア選手権の優勝はまだまだ通過点。東京オリンピックが終わった時にした私の覚悟はもっともっと強いもの。喜びの時間は束の間にして、私はもう気持ちを切り替えて次のステージに向かいます! みなさん、沢山の応援をありがとうございました! そしてこれからもよろしくお願いします!

 帰国後すぐですが、6月29日〜7月1日に平塚競輪場で開催される「ALL GIRL’S 10th Anniversary」への出場が決まっているので、そちらももちろん全力で走ります! どうぞ楽しみにしていてください٩(´︶`

【SNSへのリンクはコチラ( *´艸`)♡】
太田りゆTwitter
太田りゆInstgram

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

バックナンバーを見る

質問募集

このコラムでは、ユーザーからの質問を募集しております。
あなたからコラムニストへの「ぜひ聞きたい!」という質問をお待ちしております。

太田りゆ“ノーメイクな私の本音”

太田りゆ

Ota Riyu

埼玉県上尾市出身。112期生のガールズケイリン選手。2017年7月、高松競輪場でレースデビューし、初勝利を飾る。同開催では3連勝を果たし、デビュー場所で完全優勝という快挙を成し遂げる。また日本代表・自転車競技選手としても活躍しており、2019年にはワールドカップに出場し、ケイリン種目で銀メダルを獲得。2020年11月には全日本選手権女子スプリントで優勝。国内外のハイレベルな戦いに華麗なダッシュで挑み続けている。趣味はメイクとファッション、パワーの源はコカ・コーラ。

閉じる

太田りゆコラム一覧

新着コラム

ニュース&コラムを探す

検索する
投票