風を味方につけたものが『ダービー王』になるのかもしれない

　売り上げ増がもたらす恩恵でGI最高峰・日本選手権競輪の優勝賞金は副賞を含めれば7837万円になった。すげー！ 賞金と名誉がリンクし、レースは白熱を帯び面白いこと受け合い。

　『グレードレースになればなるほど、主役はやっぱりSS班だよね。各地のこれまでの開催を見てもわかる通り、安定感と存在感は群を抜いている。これに割って入るのは脇本雄太になるかね。ウィナーズカップまでの脇本はまくりを駆使する走りだったが、玉野記念では欠場前の走りを取り戻したし…！

　だが、ケイリンとは違い競輪には結束力で強者を破る術がある。脇本と言えど、他地区がしっかり連係すれば危ういシーンもあるはず…』と、戦前の予想はこんな感じだったんだよ。

　6日間の長丁場にはドラマチックなレースはつきもの！ サバイバルを勝ち抜き栄冠を手にするのは？ オレの妄想にも力が入る。

　だけど風の強いバンクコンデションと直線の長さが仇になり、逃げつぶれるレースの多いこと！ 車券は『番手番手』で決まるケースが目白押しときたもんだ！

　それでも脇本雄太だけは別格。積極戦法が復活し文句なし！ かたやダービー連覇のかかっていた松浦悠士は特選で破れ、二次予選に回ったが敗退。敗因は風！二次予選で飛びつけなかったこと、それがすべてを物語ってんだ。

　今回のキーワードは「風を味方にしたものが栄冠を手にする」ってところだね。『誰が風を味方につけるのか=ダービー王になるか』だ。

眞杉匠は関東の先行選手から全国区の先行選手へ成長

　さあ、準決勝は9Rを振り返ってみっか。細切れ戦だったが、ほぼ眞杉匠の“逃げイチ”。渡邉雄太が切り、眞杉が逃げ、番手守澤太志が恵まれた。郡司浩平はまくりで迫ったが、道中のアクシデントで失格。清水裕友が繰り上がった。

　逃げた眞杉は去年に続き決勝戦へ。名古屋記念で果たした逃げ切りVで、関東の先行選手から全国区の先行選手になったぞ。

妄想先取りレース実況！ 去年と同じ轍は踏まん！ 眞杉が主導権のレース展開だ

　まずは並びから。⑧脇本雄太-①古性優作-④東口善朋の近畿トリオに③清水裕友-⑥荒井崇博の西日本コンビ、⑤眞杉匠-②平原康多-⑨佐藤慎太郎の東日本勢、⑦守澤太志は単騎となっている(⇐⑧①④・③⑥・⑤②⑨・⑦)。

　去年は郡司浩平にフタをされ、逃げを打つことが叶わなかった眞杉だが…！ 一皮剥けた今年の眞杉は冷静に主導権を取るはず。

　そうなると清水は中団で様子をうかがう展開になるかね！ では脇本の心の内は…!? 準決勝で古性に差されているし、優勝を狙うには「仕掛けを遅くするしかない」と考えていると読む。それでも圧倒的なスピードを持つ脇本の圧勝Vが本線だし、2着は古性あるいは平原になるぞ。

　それでは妄想を繰り広げてみっか！ 逃げるのは眞杉で、中団は清水。ここまでは想定内。脇本を封じ込める展開は「スローペース」にあり。しかも中団で清水は車間を切る。ペース掛けなら眞杉の残りも少々あるかもしれないが、平原が突き抜けV、そこに慎太郎さんの流れ込みだろうね！

　平原が眞杉をかばい、牽制すれば単騎の守澤が4番手から突っ込み、これに反応して慎太郎さんまで続き、終わってみれば『東北ワンツー』という結果に(⑦-⑨)。これに清水が外を踏み、荒井が内へ行っちゃうと⑦-⑨-⑥の妄想車券が成立するってわけ。

　これが今年のダービーの妄想大本線だべ！ でもさすがに平原は外すのはおっかねえからボックス車券②⑥⑦⑨が妄想の最終結論になるかね！

レース情報はこちら