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伝説ヤマコウ 炎のレース展望

【玉藻杯争覇戦予想】町田VS眞杉、平原VS松浦…勝利の行方は!?

2021/02/07 (日) 12:00 12

競輪界では知らない者がいないヤマコウこと山口幸二さんの予想コラム。元トップレーサーならではの鋭い読みは必見です。

 みなさんこんにちは。ヤマコウです。今回は、高松競輪開設70周年記念玉藻杯争覇戦決勝をお届けします。

 メンバー、ライン構成は以下の通り。

①町田太我(117期・広島)-⑦松浦悠士(98期・広島)-③守澤太志(96期・秋田)
④眞杉匠(113期・栃木)-②平原康多(87期・埼玉)-⑧阿部大樹(94期・埼玉)
⑤東口善朋(85期・和歌山)
⑥瓜生崇智(109期・熊本)
⑨松谷秀幸(96期・神奈川)です。

 ラインができる①町田と④眞杉の後ろは、中国地区・関東地区を代表する⑦松浦と②平原なので、両者とも先行したい気持ちは互角でしょう。

 先行できる選手は一人。どちらかに絞らなければいけません。

 ①町田、④眞杉共に互角ならば、前を取った方が突っ張ると考えるのが妥当だと思います。どちらとも9着覚悟の走りを考えているので、一度叩かれると巻き返すのは困難でしょう。

 ここで誤解して欲しくないのは、あくまで「自分の戦法を貫きたい、9着を覚悟してもあいつには負けたくない」という気持ちが前提にあり、そこにプラス②平原、⑦松浦の存在がいるということです。

 前の位置取りは1番車の町田が有利です。残り2周でおさえに来る④眞杉さえ突っ張れば主導権を握る可能性は高い。

 関東ラインには②平原がいるので、前が①町田になっても後ろを取ることができますが、単騎の選手達が①町田ラインの後ろを主張してくるでしょう。関東ラインは①町田ラインの後ろにこだわって内に包まれるより、無理せず後ろからの攻めをするでしょう。

S. ①⑦③、⑤、⑨、⑥、④②⑧と初手が見えてきました

 残り2周前から、④眞杉は①町田を押さえにいくはずです。それでも①町田は外に動いて④眞杉をけん制するはず。誘導員の後ろで激しい攻防が始まるでしょう。

 関東勢が残り2周のラインから①町田ともがき合うのも一つの策ですが、一旦引いて態勢を整えるのもあると思います。一度引いてから、もう一度打鐘あたりで巻き返すチャンスを伺う。ここで⑨松谷は、少しでも前にいようと①町田ラインの後ろを狙ってくるでしょう。

  ④②⑧
H. ①⑦③、⑨、⑤、⑥

両者の評価は全くの五分。バックからは、外②平原、内から⑦松浦が番手から出るでしょう。

  ②⑧ ⑥
    ④
B. ⑦③、⑨、⑤
    ①

 こんな感じで最終バックを迎えると思いますそこから勝利をつかむのは、私は②平原だと思います。⑦松浦には疲れを感じるからです。

 連戦続きの松浦は、今節疲れをよく口にしています。報道陣の問いかけに合わせているだけかもしれませんが、ネガティブな表現は極力避けたいのが選手の本音。勝ち上がりも、地元勢が後ろにいたので長い距離を踏んで勝ち上がっています。

 対して②平原は、2日目眞杉、3日目佐々木悠葵の番手で勝ち上がったので体力は温存できているでしょう。

・買い目
②平原が踏み勝って
②-⑦-③⑤⑨

・穴目
混戦を⑥瓜生がまくり上げると思うので、穴はここだと思います。
②-⑥=⑦

町田と眞杉、平原と松浦。どちらが勝つでしょうか。

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山口幸二

Yamaguchi Kouji

岐阜県大垣市出身。日本競輪学校62期卒業の元競輪選手。1988年9月に大垣競輪場でデビュー、初勝利。1998年のオールスター競輪で完全優勝、同年のKEIRINグランプリ'98覇者となる。2008年には選手会岐阜支部の支部長に就任し、公務をこなしながらレースに励む。2011年、KEIRINグランプリ2011に出場。大会最年長の43歳で、13年ぶり2度目のグランプリ制覇を果たし、賞金王も獲得した。2012年12月に選手を引退、現在は競輪解説者としてレース解説、コラム執筆など幅広く活動する。父・山口啓は元競輪選手であり、弟の山口富生(68期)、息子の山口聖矢(115期)・山口拳矢(117期)は現役で活躍中。

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