2022/04/10 (日) 12:00 3
平塚競輪場で開催されている「湘南ダービー(GIII)」の決勝レース展望をお届け! 決勝は16時40分発走予定。
「暑さ寒さも彼岸まで」と昔から言われてる通り、心地いい風を感じ、いよいよ春本番だ! 桜満開、絶好調! ちなみにオレは花粉症に悩まされる季節が到来だよ。これさえ無ければ手放しで喜べ最高なんだが…! それでもウズく気持ちを抑えきれず、例の山へタケノコ掘りに出掛ける。巷でバイクツーリングを楽しむ姿を見かけるにつけ、あの頃の思いが募りウズく…!(もうバイクは手放してしまったが)
今節はSS班が5人も揃い、ビッグかと思わん豪華メンバーにこちらもウズく。春は何かをしたくなるウズく季節なのか!? ソワソワが募り落ち着かない! きっと湘南の海ではサーファーたちが…! 湘南バンクも熱いレースでファンも選手もウズきっぱなしだろ。
予選の目玉として、松井宏佑と犬伏湧也がSS班を破る可能性を秘めていたが、犬伏は二次予選で慎太郎さんの超絶テクニックの前に散った。松井は準決勝で平原康多に屈する事に…! 共に力はトップレベルなのだが、SS班を前にすると手も足も出ない。「競輪はケイリンと違う」、力だけで太刀打ちできない難しさがある! 戦略が大事な要素になるんだよね。
準決勝11R、今節の古性優作は疲労があり完調とまではいかないようだが、相手の動きを読み切り、それに合わせた戦略で決勝へ進む最善策を打った。お見事の一言! 12Rは郡司浩平が勝負どころを逃さず仕掛け、ラインで上位独占を決めた。非の打ち所ない走りとは、この事だろ。
決勝の並びは⑤郡司浩平-②和田真久留-⑥大塚玲の地元トリオ、①古性優作-⑧神田紘輔の大阪コンビ、⑨平原康多-③佐藤慎太郎のSSタッグ、④山田庸平-⑦井上昌己の九州組の四分戦となっている。(⇐⑤②⑥・①⑧・⑨③・④⑦)
初手がこの並びなら山田が抑えるしかない。そこを平原が切り、古性が出る。切り合う隙に郡司が仕掛け和田とのゴール勝負で決着がつく。郡司のスピードがいいから番手に飛びつくのは難しい。⑤=②が揺るぎない本線だろ。
では妄想は…!? 古性が前受けだろ。郡司ラインがここに構えれば、平原が切り、初日に風を切った山田を待つ展開を作るだろう。山田の動きは悪くない。となればお馴染み『競輪は番手だ』のフレーズのとおり、番手の井上が恵まれる流れだが…!
ただ真後ろに平原がいては厳しい! 郡司を引き付けて平原がまくり、慎太郎さんとのワンツーだろ。ここに井上、古性を加えた4車ボックス(①③⑦⑨)が妄想車券になるかね。終わってみればSS班で上位独占という結果も大いにあるが、高配当を妄想するなら井上は外せんところだ!
高木真備さんが引退を発表した。
トップレーサーの電撃引退に腰を抜かすほど驚きタマゲタが、この決断の潔さはあっぱれで感服させられた。新しい世界に踏み出す高木真備さんへ心からエールを送りたい。お疲れ様でした。
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。