2025/07/25(金) 12:00
京王閣競輪場において「東京オーヴァルカップレース」G3が7月26(土)から28日(月)までの3日間デイレースで開催される。新施策として今月14日から16日に開催された3日制G3ナイター「シン東京ミリオンナイトレース」を前節として、今開催が後節の開催となる。前節は和田健太郎が鋭い差し脚で混戦を縫って優勝を果たした。今開催はS班の眞杉匠や清水裕友を中心に、3日間の短期決戦が展開されそうだ。なお、今回の3日制はA級1・2班戦が5レース、S級戦が7レースの計12レース構成となっている。
◆初日の出走表(26日更新)はこちらでチェック
【京王閣G3(初日)12R=S級初特選】
1/寺崎浩平(S1・福井117期)
2/眞杉匠(SS・栃木113期)
3/荒井崇博(S1・長崎82期)
4/三谷将太(S1・奈良92期)
5/清水裕友(SS・山口105期)
6/吉澤純平(S1・茨城101期)
7/皿屋豊(S1・三重111期)
8/小倉竜二(S1・徳島77期)
9/吉田拓矢(S1・茨城107期)
※並び想定は
1寺崎-4三谷
2眞杉-9吉田-6吉澤
7皿屋-3荒井
5清水-8小倉
◆9選手インタビューはこちら
※17時追記
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サマーナイトVの眞杉匠が早くも参戦!
眞杉匠が優勝候補の筆頭だろう。7月玉野で開催されたサマーナイトフェスティバルG2では、佐々木悠葵の番手から抜け出して大会連覇を達成している。シリーズ中は「身体の使い方が悪いし、自転車の調整も煮詰めたい」と試行錯誤が続いていたが、強力な関東ラインの連携でチャンスをものにした。205年も後半戦に入ったが「内容重視」をテーマに掲げており、この3日制G3でも持ち味の攻めたレースで勝利を手繰り寄せる。
そのサマーナイトで吉田拓矢は関東の3番手(眞杉の後位)から追い込むも微差届かず準優勝だった。今年の日本選手権でも決勝でワンツーを決めている眞杉との栃茨タッグは、今後の関東を力強くけん引する象徴ともいえる。今回も上位独占を演出し、番手なら差し切りを狙う。
関東は吉澤純平、地元の高橋築、鈴木竜士らも好連携して勝ち上がりを図る。
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清水裕友の巻き返しが始まるか
S班から清水裕友も参戦する。7月サマーナイトフェスティバルでは太田海也との連携で準決勝1着、地元地区のビッグレースで決勝進出を果たした。決勝は再度太田との連携だったが8着。前検日には「1月の状態が悪いときに、今年は後半が勝負かなという気持ちがあった」とのコメントしており、ここから上昇カーブを描いていくか。
果敢な仕掛けが魅力の町田太我、さらに小倉竜二の追加参戦で一気に中四国ラインの厚みは増した。一撃ある佐々木豪や、香川雄介の動向も軽視できないだろう。
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寺崎浩平がG3初優勝を狙う
意外にも、まだG3優勝がない寺崎浩平。ビッグレースでの活躍を見る限り、グレードレース優勝は時間の問題だろう。近況は「しっかり長い距離を踏んだ方が着も良い」と、意識的に先行策を増やしている。「航続距離も伸びている」と成果も生まれており、他地区にとっては脅威でしかない。今回もS班が相手になるが、一級品のスピードを武器に、この3日制でG3初優勝の期待は高まる。なお、1月の京王閣F1では二段駆けの南関東ラインを捲りで飲み込み、完全優勝を果たしている。
近畿は三谷将太が寺崎を好マークして連独占となるか。
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新田祐大、阿部力也の北日本勢も上位争い
今期からS2に降格した新田祐大だが、「質の高いトレーニングを続けている」と、7月いわき平F1は捲り主体に1着1着2着。サマーナイトは準決勝で勝ち上がりを逸するも、3度の確定板入り。体と自転車のセッティングをさらにマッチさせて、初めてシリーズ制のG1(2015年3月の日本選手権)を優勝した思い出の地で、復活ののろしをあげる。
阿部力也の追い込みも見逃せない。4月の日本選手権で決勝4着。6月の高松宮記念杯、次の静岡F1は惜しくも決勝進出を逃したが、岸和田への出稽古の成果は随所に出ている。昨年10月の京王閣G3は初日失格に終わっているだけに、挽回の走りにも期待だろう。
また、北日本からは、サマーナイトで敗者戦ながら1勝をあげた54歳のベテラン内藤宣彦にも注目したい。
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九州勢の反撃も
荒井崇博と後藤大輝ら九州勢も一撃ありそう。荒井はサマーナイトでも勝ち上がりは二次予選で失敗したが、シリーズ2勝をあげている。切れ味は相変わらず鋭く、好展開のチャンス到来なら、しっかりと勝ち切る。その荒井とサマーナイトの最終日にワンツーを決めているのが後藤で、サマーナイトも連日の積極策で3度の確定板入り。3日目には逃げ切りで1着(小岩大介と1着同着)を取っているように、粘りも増してきており、今後の成長が楽しみなひとり。今回も風を切って、上位級に挑む。
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A級戦も注目選手が多数参戦
京王閣G3前節(14日から16日)はガールズケイリンが同時開催されたが、後節はA級1・2班戦(5レース制)が開催される。地元は内田玄希、寺沼将彦、永井哉多らに期待が集まる。また、今月から茨城から埼玉に移籍した吉田昌司も埼京連携で上位争いを演じるだろう。積極性あふれる走りで好調キープの南儀拓海、6月奈良で優勝の小川将二郎らも優勝争いを賑わせる。ド先行を貫く藤井優希の注目度も高く、1・2班戦の初戦は逃げて1着2着2着だった。54歳の岡部芳幸や57歳の紫原政文ら大ベテランも多く参戦しており、力走を見せるか。
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◆直近の京王閣競輪グレードレース・プレイバック
優勝:和田健太郎
2024年10月京王閣G3
優勝:犬伏湧也
2023年10月京王閣記念G3
優勝:新田祐大
2023年8月大阪・関西万博協賛G3
優勝:田尾駿介
2022年11月京王閣記念G3
優勝:宿口陽一
2021年5月日本選手権G1
優勝:松浦悠士
2021年5月ガールズケイリンコレクション京王閣ステージF2
優勝:佐藤水菜
2020年10月京王閣記念G3
優勝:平原康多
2019年10月京王閣記念G3
優勝:和田健太郎
2018年5月京王閣競輪G3
優勝:平原康多
2017年5月日本選手権G1
優勝:三谷竜生
2017年5月ガールズケイリンコレクション京王閣ステージF2
優勝:長澤彩
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◆今開催の勝ち上がり
S級9車立て・7レース3日制
◆初日
【初特選=1個レース】
1位〜9位(全員)→準決勝
【予選=6個レース】
1位〜3位(18名)→準決勝
◆2日目
【準決勝=3個レース】
1位〜3位(9名)→決勝
※勝ち上がり表PDFはこちら
A級1・2班7車立て・5レース3日制
◆初日
【初特選=1個レース】
1位〜7位(全員)→準決勝
【特予選=4個レース】
1位〜3位(12名)→準決勝
4位(2名)→準決勝
◆2日目
【準決勝=3個レース】
1位〜2位(6名)→決勝
3位(1名)
※勝ち上がり表PDFはこちら
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◆京王閣バンクの特性
周長400m、みなし直線は51.5m。直線の長さはオーソドックスだが、カントが若干ゆるいため3コーナーで捲りが外に膨れやすい傾向がある。直線で伸びるコースは特にないが、バンクのすぐ横を多摩川が流れており、風向きが変化することがあることは要注意。連対時の決まり手は、1着は逃げ22%、捲り27%、差し51%、2着は逃げ19%、捲り15%、差し27%。マーク39%。バンクレコードは(2015年8月14日)にシェーン・パーキンスが更新した10秒5。
(P-Navi編集部)