2023/10/31(火) 22:55
開設74周年記念「ゴールドカップレース」G3(最終日)
10月28日より開幕した京王閣競輪開設74周年記念「ゴールドカップレース」G3ナイターは、秋の涼やかな風の下、連日激戦が展開され、本日最終日を迎えた。
初日特選から眞杉匠が失格欠場となり、波乱を予感させたシリーズは、S級S班の平原康多が決勝進出を逃すなど、その後も混戦を極めた。一方、若手機動型が目を見張るレースで躍動。カマシ先行で逃げ切った藤井侑吾、展開を見極めゴール前鋭く追い込んだ中釜章成、好走した晝田宗一郎が決勝進出を決めた。また、「積極的な競走ができなかった」ものの新田祐大と佐藤慎太郎の福島S班両者や、パワフルな先行で真っ向勝負する北井佑季ら9選手が名を連ねた。
細切れ戦となった決勝は、打鐘で先行態勢に入った単騎の北井を追いかけた新田が、最終BSでとらえると、そのまま押し切り1着でフィニッシュ。G3優勝は4月の高知記念以来、今年3回目で通算12回目。佐藤慎太郎との福島SS連携で見事なワンツー決着を演出し、貫録を見せつけた。
※準決勝のレポートはこちら
※競輪ルーキーシリーズ2023プラスの結果はこちら
【京王閣競輪G3(最終日)12R=S級決勝】
1/新田祐大(SS・福島90期)
2/北井佑季(S1・神奈川119期)
3/東口善朋(S1・和歌山85期)
4/晝田宗一郎(S2・岡山115期)
5/佐藤慎太郎(SS・福島78期)
6/柴崎俊光(S2・三重91期)
7/香川雄介(S1・香川76期)
8/中釜章成(S2・大阪113期)
9/藤井侑吾(S2・愛知115期)
【レース展開】
誘導以下、4晝田-7香川、1新田-5佐藤、8中釜-3東口、9藤井-6柴崎、2北井で周回。まず藤井が上昇を開始し、晝田に並びかける。赤板で抑えた藤井を、中釜がかわしていくと、打鐘で単騎の北井がスパートして先行態勢に入っていく。北井を新田、佐藤が追い、4番手は中釜の態勢で最終HSを通過。新田は最終BSから捲りを打ち、北井をとらえると、マーク佐藤の差しを振り切って優勝ゴール。2着に佐藤で福島SSワンツー。3着には中釜が入線した。
【京王閣競輪G3(最終日)12R=S級決勝・結果】
2車単1-5 530円(1番人気)
3連単1-5-8 7,190円(19番人気)
決まり手:捲り-マーク
優勝/新田祐大(SS・福島90期)
今回成績/特2・二2・準3・決1
次走出場予定/四日市G3(11月9日~12日)
初日は、落車を避けたところがありましたが、その中で反応できていたし、後ろの先輩2人も対応してくれたので、成績としてはいいスタートを切れたと思いました。
しかし、中日の2日間、積極性を欠くような、よくない走りをしてしまった。昨日(準決勝)などは、格下の相手をどう攻略するかの部分でしてやられてしまい、非常に悔しいところがありました。決勝は、それを何とかしたい気持ちが強かったです。そのことで、心と体の準備ができたのだと思います。
力試しをしたい選手が、格上を倒す目的の戦いを仕掛けてくるようなレースは、非常に戦いにくくなることがあります。競輪祭の優勝しかグランプリ出場はないと思っている中で、G3の準決勝では、負けられないと思うことが、違う形になって出てしまっているのかなとも感じます。
今日優勝できたのは、(佐藤)慎太郎さんがレース前から「お前の感性に任せる」と、言ってくれて自信をつけてくれたからですし、昨日と同じ失敗をしない思いが、打鐘前の北井(佑季)君の仕掛けに反応できて、その結果が繋がったと思います。いい弾みをつけられると思うので、油断せず、競輪祭を迎えたいですね。頑張ります。
\京王閣G3(最終日)注目選手ピックアップ/
【最終日8R=S級特選】
「後輩の走りに発奮」
1着/小松崎大地(S1・福島99期)
チャリレンジャー(スポンサード選手)
(大川剛は)伸びしろのある選手。これからも強気のレースを続けていってほしいですね。(最終1センター付近は)後方からの仕掛けを全てを止めるのが、自分の仕事だと思っていたました。若手のいい先行屋が出てきているし、大川(剛)が(自力選手同士の戦いに)負ける事は許されないのでサポートしようと。中村(浩士)さんが(3番手に)付いてくれないと厳しい展開でもあったので、付いてくれたことに感謝しています。そして、まだまだ足りないところを感じたし、もっともっと自分を磨いていかないといけないと思いました。
【最終日9R=S級特選】
「関東ラインの力を見せたい」
1着/平原康多(SS・埼玉87期)
(河合佑弥が)今日はすごいピッチで、眞杉(匠)を彷彿させるような感じでしたね。この競走を続ければ、またG1に出られるとアドバイスしました。楽しみです。昨日(準決勝)は自分の力不足ですが、それ以上に力を出し切れなかったりして悔しさが残る一戦になりました。関東のラインとして意思疎通ができていないといけないと感じた開催でもありました。また関東のラインの力を見せられるよう頑張りたいです。腰は良くなってきています。走りながら治すと決めた以上は、諦めずに頑張ります。
【最終日11R=S級特秀】
「同期の活躍が刺激になる」
1着/小林泰正(S2・群馬113期)
昨日(準決勝)のレースで失敗したので、同じような展開なら、打鐘から先行するイメージで踏んでいました。それが結果につながって良かったのですが、決勝進出を逃してしまった。調子のいい時に成績を残せないと次に繋がらない。あらためて勝負強さを身につけないといけないと思いました。最近、自分に満足していたところがありましたが、同期の眞杉(匠)がタイトルを獲ったことで、負けたくない気持ちが芽生えて、練習量が増えました。G1で眞杉に肩を並べられるような存在になりたいです。(P-Navi編集部)