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木三原さくらの『恋して競輪ハンター』

2024/09/21 (土) 10:00

恋して競輪ハンター165Hunting

8月平塚オールスター競輪で大好評だった、チャリチャンメンバーによる初心者教室。なんと9月も開催です!15日と16日の2日間は私が担当したのですが、始まるまでは『前回はオールスターだから盛り上がったんじゃないかな、人来てくれるかな』なんて不安もありました。しかし、実際は想像を超えて、たくさんの人にご参加いただきました。1日4時間ほどの開催ですが、2日間で200人近い人たち(おかわり有り、旧初心者有り)が初心者教室に足を運んでくださり、平塚競輪のF2ナイターを楽しんでもらえました。
「ちょっと競輪、分かった気がします」と、何レースか見た後に初心者さんに言ってもらえた瞬間、我々は天にも昇る気持ちで嬉しくなります。説明したレースが全く違う展開になった後も、また来てくれると、本当にごめんなさいとありがとうの気持ちがあふれます。そのように、ひとレースだけではなく、2レース、3レースと一緒に競輪を見ることで、競輪の魅力が少しでも伝わるように、これからも続いていくといいなと思っています。

さて、その開催でA級完全優勝を決めたのは千葉の鈴木浩太選手でした。2場所連続の完全Vです。3日間を通して鈴木選手は脚力だけじゃなく、レースを支配する意味でも、格の違いを見せつけたような走りだったと感じました。
初日は別線の村上竜馬選手の仕掛けを牽制し、うまくいなしながら中団を確保し捲ってラインワンツー。2日目は後方に引いて、そこからあっという間に捲って1着。2着になんとか食らいついた番手の地元川口直人選手とは6車身の差がついていました。
そして、迎えた決勝戦。初日特選と6名が同じメンバー。2日間強さを見せた鈴木選手は間違いなく警戒される存在でした。初日に仕掛けられなかった村上選手は7月当地優勝もある選手。初日と同じ轍は踏まないだろうと考えると先の仕掛けや位置取りでまず鈴木選手より前にというのが考えられました。
実際、レース展開はその通りとなり、鈴木選手は引いた6番手。よしよし、と思ったのは私だけではなかったと思います。しかし、鈴木選手は後方に置かれて構えるのではなく、さっと引いた後、打鐘めがけて加速していき、ホームでは前を叩き切る先行を見せたのです。
決勝戦でこれができるのか……。
驚いた気持ちと共に、ゴールまでもつのかどうかも注目でした。結果はご存じの通り、捲りを寄せ付けず、番手も振り切って、逃げ切り優勝。素晴らしく強いレースでした。

鈴木浩太(※過去に別開催で撮影したものです)

前検日に取材し、鈴木選手にお話を聞くと、練習仲間からも「すぐ特昇してくるんでしょ」と言われていると話していました。それが仲間の叱咤激励なのか、心からの想像なのか、この3日間を見ればその答えが分かりますね。
1レースごとに注目が増している中で、この力強い先行を見せられる鈴木選手です。次回、特別昇級をかけた開催に期待できそうです。
優勝した鈴木選手ですが、表彰式の控え目なガッツポーズと少し慣れていないようなぎこちなさが微笑ましかったです。次に平塚のステージに立つときは、上のクラスで、貫禄のガッツポーズを見せてほしいです!

恋して競輪ハンター

木三原さくら

2013年夏に松戸競輪場で ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー。 以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に競輪を自腹購入しながら学んでいく。 番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり。 好きな選手のタイプは徹底先行! 好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション。 “おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている。

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