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緊急事態宣言延長

2020/05/07 (木) 09:59

緊急事態宣言延長

5月24日に初日を迎えるはずだった大相撲の夏場所。3月の春場所は無観客で行ったのだが、5月4日に日本相撲協会は夏場所の中止を決定した。緊急事態宣言が延長されただけでなく、親方や力士に新型コロナウイルス感染が見られたためだ。
とうとう国技までもが中止に追い込まれてしまい、それ以前には高校総体の中止も発表された。それぞれの分野で青春を懸けてきた高校3年生にとっては「コロナの野郎(怒り)」だろう。泣くに泣けない高校生活になってしまった。

さて、競輪だが、相変わらず進歩がない。強いて挙げるとしたら、清水裕友(山口105期)、渡邉雄太(静岡105期)、石塚輪太郎(和歌山105期)の同期有志3選手が新型コロナウイルス対策のため、日本赤十字社へ総額200万円を寄付したことか。その前には武雄記念に参加した選手、及び関係者が約20万円の寄付を行った。前述の3選手は良いとして、武雄の寄付についてだが、聞くところによると参加選手から1,000円を集めたとのこと。これは強制だったのだろうか?本来、寄付とは自らの意思で行うものである。以前、東日本大震災や熊本地震の時にも参加選手1人当たり500円を徴収していたと、記憶している。この時も選手からは不満の声が聞こえていた。寄付をすることについては賛成だが、中には既に寄付を幾度となくしている選手もいる。もっと言えば、参加した競輪場全てで行っている訳ではなく、斡旋状況によって個人での差が出てくる訳だ。また、1,000円ではなく、もっと多額の寄付をしたいと、思っている選手もいるかも知れない。それを1,000円という縛りで括ってしまうのはどうなのか?金額も決めずに参加選手有志にすればスッキリするように思えるのだが。

個人レベルではこういった動きが出てきているのだが、JKA・日本競輪選手会・全国競輪施行者競技会の主要3団体は未だに表立った動きが出ていない。前回の記事から1週間以上が経っているのだけれども……。
その間にも他の競技団体は積極的に動いている。ある団体のトップは堂々と、テレビインタビューに答えている。そのような動きが支持された結果、売り上げは無観客でも伸びているし、ネット会員も増えている。競輪業界も伸びてはいるが、他競技の比ではない。

安部首相が4日、5月末までの緊急事態宣言延長を発表した。これを受け、競輪業界はどの方向に進むのだろうか?相変わらず開催している競輪場と中止の競輪場がある。6月にはG1高松宮記念杯競輪(和歌山)も控えている。緊急事態宣言が解除されたならば開催に踏み切るのだろうか?問題はそう簡単ではないだろう。果たして、この業界にガイドラインなるものはあるのだろうか?もしあるのならばキチッと、メディアやファンに公表すべきであろう。公表できていないのは……まさかガイドラインが存在しないからなのか?
「競輪業界は注意に、注意を払っています」
そのように堂々と、言えば世間の理解を得られるかも知れない。朝晩の検温で37.5度以上あったら即欠場、などなど。

いかんせん競輪業界は秘密主義と言うべきなのか、それとも危機管理に自信がないのか?恐らくではあるが、後者の方あろう。開催するにあたって、国民が納得できるだけのものを発表できるか?それとも日和見を決め込むか?これだけ動きが鈍いと、ファン離れが一層に加速してしまうことになるだろう。

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岩井範一

Perfecta Naviの競輪ライター

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