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2019年表彰選手決定

2020/01/30 (木) 21:40

2019年表彰選手決定

2019年の最優秀選手賞には「KEIRINグランプリ2019」を制し、賞金王に輝いた佐藤慎太郎(福島78期)が選ばれた。優秀選手賞は脇本雄太(福井94期)、中川誠一郎(熊本85期)、松浦悠士(広島98期)の3選手。
その他の受賞者に関してはこちらに記載の通りである。

さて、選考に関して__正直に言って、筆者は佐藤がMVPに選ばれるとは思っていなかった。決して佐藤を非難している訳(ここはシッカリ言っておきたい)ではない。
2019年の佐藤の優勝数は2回、勝率は15%台。1番だったのは賞金だけである。MVPに値する成績については意見が分かれるところであるが、JKAは受賞理由を発表していない。加えれば、投票総数や各自の得票数も公表をしていない。単純に競走の成績だけが評価基準になるならば、G1を2回、制している中川が妥当であろう。または参加大会が限られている中、最高の権威と言われているG1日本選手権競輪を完全優勝した脇本だと考えてしまう。

結局、KEIRINグランプリを勝った選手がMVPという流れができてしまっている。それならば、選考委員会や投票は無意味なように思えてならない。年間の獲得賞金・競走得点・勝率・連対率・ビッグレースでの成績を基にしているのだったら、堂々と、受賞理由を発表すべきではないだろうか。

何度も書いてきたことだが、競輪の表彰選手への投票は摩訶不思議である。1位票、2位票といった形式にしておけば、何の文句も出ないだろう。しかし、聞くところによると対象選手がメディアに配られているという。おかしな話しだと思わないのだろうか?普通(他のスポーツ界)は記者歴何年以上の記者が投票権を持つのだが、競輪界にはこれがないというから、メディアの役割を果たしているのかと疑問符がついてしまう。さらに記名投票にして、誰が誰に入れたかを分からせるべきだろう。そのくらい記者が責任を持って投票を行わなければ駄目だ。余談だが、米メジャーリーグの殿堂入りがつい先日、発表された。元ニューヨーク・ヤンキースのデレク・ジーターが選ばれたが、満票に1票足らずだった。米メディアは誰が投じなかったのか、犯人(?)探しに躍起になっているとも聞いた。投票しなかった記者の話しを聞いてみたいのだ。同じく競輪も突拍子もない選手に投票した記者がいれば、理由を尋ねてみたいものである。

違和感を覚えた賞がもう一つある。それは特別功労賞で、山賀雅仁(千葉87期)が選ばれた。山賀は台風15号の時、停電になった友人のガソリンスタンドで自転車を使った給油をしたことが評価された。間違いなく、山賀の行動は立派であったし、それがSNSで拡散されたことからメディアでも大きく扱われ、競輪に関心のない層にも知れ渡った。だが、ボランティアとして被災地に赴いた選手は他に何人もいる。今回だけでなく、東日本大震災の時もそうだった。山賀に特別功労賞を与えるならば、他の選手にも与えるのが本筋だ。その点を選考委員会、及びJKAはどう考えているのだろうか?そして、常日頃からボランティア活動をしている選手は今回のことをどう思うのか?山賀も当たり前のことをしただけで、まさか受賞するとは思っていなかっただろう。であるから、特別功労賞ではなく、単純に特別賞で良いのではないか。何に対しての功労なのか?ボランティアは見返りを求めないものである。賞は賞で良いが、もっと視野を広く持って選考するべきだ。
また、国際賞の存在意義も考えたいところ。ナショナルチームのメンバーとして世界の舞台で戦えば(逆にそれが前提条件になるとも言える)、この賞はついてくる。無意味だとは言わないけれども、個人的には絶対に必要とも思えないのだが。

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岩井範一

Perfecta Naviの競輪ライター

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