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恋して競輪ハンター

2019/10/28 (月) 19:17

恋して競輪ハンター

恋して競輪ハンター 46 Hunting

前橋競輪場で行われたG1寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメントは村上博幸(京都86期)選手の優勝で幕を下ろしました。三谷竜生(奈良101期)選手のカマシにマークし、チャンスをモノにした村上博選手。他地区同士で組んだ即席ラインや単騎の選手もいて、もっと混戦になるのかな?と、思っていましたが、終わってみれば近畿勢の結束力を見せつけられたレースだったようにも感じます。
誰もが勝ちたい決勝戦に誰と乗れるのか、どんなラインを組めるのかで風向きは全く変わってきます。個の強さ、調子の良さだけではラインの結束力に太刀打ちできないことがあるように、連携することで各々の持っている力が何倍にもなる相乗効果が生まれているのでしょう。しかし、逆に互いの良さを殺し合ってしまう場合もあります。競輪のラインの魅力、奥深さを改めて感じた一戦でした。

また、寛仁親王牌は全プロ競技大会の結果でも出場権を得られるところから『若手の登竜門』とも呼ばれています。競技の成績次第で、若手では簡単に乗ることが叶わない初日特別選抜競走や日本競輪選手会理事長杯のシードレースを走れるところも魅力の一つです。今年の理事長杯には全プロケイリンを優勝した山田英明(佐賀89期)選手、全プロスプリントを優勝した横山尚則(茨城100期)選手、全プロ1㎞TTを優勝した南潤(和歌山111期)選手が出場しました。また初日特選には、全プロケイリンで2~7位になった選手、全プロスプリント、1㎞TTで2〜3位になった選手(この中には地元である群馬111期の蕗澤鴻太郎選手も)、さらに全プロチームスプリントで優勝した3選手が出場。当然ですが、残りの11名(初日特選は3R=27選手)はS級S班や輪界のトップ選手から選抜されます。『競輪』の実績から見ると、まだまだだと、言われるかも知れない『競技勢』も多く、G1の舞台でどんな競走をするのか?または競争をさせて貰えるのか?多くのファンのみならず競輪界全体からの注目を集めたことは間違いないでしょう。

ここからは個人的な話しになりますけれども、前橋競輪場は私にとっても『登竜門』と、呼べるものでした。レギュラーで出演しているニコ生『チャリチャン』は初心者大歓迎の緩さが売りの放送。その“まったり”な放送を飛び出して、初めて競輪界の名だたるMCのみなさんと共演できたのが2015年前橋競輪での『e-SHINBUNチャンネル』でした。(ちなみにその放送回は開設記念でした)
競輪に携わる様々な人間が垣根を越えて集まった放送に、数多くの方々も注目されていたのではないでしょうか。私は競輪を始めて2年が経ち、少し詳しくなったと思っていたところでしたが、競輪歴何十年のベテランのみなさんの思考を理解するのは、まだまだ容易なことではありませんでした。決して追いつくことのできない競輪歴、磨き上げられたトークのスピード感に置いていかれそうになりながらも何か一つでも爪痕を残そう!吸収しよう!そんな風に食らいついた私の姿はまるでG1初出場の新人選手のようだったと、今になっては思えます。あの放送が私にとって『競輪MC界のG1』デビュー戦だったのでしょう。


2015年/前橋競輪場にて

知識も経験も圧倒的に足りず、余録で参加させていただいたような身でしたが、そこでの出会いや経験はかけがえのないもので、それがなければ間違いなく今の私は存在しなかったと、断言できます。
G1出場の若手選手を見ていると、そんなかつての私自身を重ねずにはいられません。2015年の前橋競輪が私のターニングポイントであったように、今年の寛仁親王牌がターニングポイントとなって、さらに成長していく選手が出てきてくれることを期待しています!

【略歴】

木三原さくら(きみはら・さくら)

1989年3月28日生 岐阜県出身

2013年夏に松戸競輪場で
ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー
以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に
競輪を自腹購入しながら学んでいく
番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり
好きな選手のタイプは徹底先行
好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション
“おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている

恋して競輪ハンター

木三原さくら

2013年夏に松戸競輪場で ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー。 以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に競輪を自腹購入しながら学んでいく。 番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり。 好きな選手のタイプは徹底先行! 好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション。 “おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている。

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