2019/11/06 (水) 09:49
既に11月になりましたけれども、10月は本当に慌ただしかった__。
システム障害や台風など、立て続けに不測の事態が起こった10月。競輪を始めてから幸運にも中止順延を経験しないまま6年目を迎えた私ですが……この10月で初めて、そして、1ヶ月で3回もの中止順延を経験しました。それに伴うスケジュール確認や変更に追われていると、シッカリ競輪に集中することが難しくなり、腰を据えることができないままに日々のレースが過ぎていってしまったように感じます。
人間、気持ちが落ち着かないとダメですね。ズッと、ソワソワした気持ちを抱えたまま目の前のことをこなしていたら、瞬く間に1ヶ月が過ぎ去ってしまいましたし、とにかくこの10月の記憶がほとんど欠け落ちてしまっているっ!印象に残ったレースや選手をピックアップしようにも「いいな」と、思った選手を追いかけようにも、それが誰だったのか?いつどのレースだったのか?てんで思い出せません。脳裏に薄っすらと、レースの残像だけが浮かび、“恋”に発展することなく消えてしまった一瞬のトキメキに切なさすら感じました。
そんな私を救ってくれたのは同じ競輪を愛する方々でした。ようやく気持ちが落ち着いて、ジックリと、競輪を楽しめるようになった10月28日からのF2いわき平競輪ナイター。そこでのニコ生放送で、五反田豊和(宮崎80期)選手を狙う方々と共演する機会がありました。まず五反田選手を好きになった経緯を教えていただき、そこから一緒にレースを楽しむ流れになったのですが、そのレースの中で、五反田選手の番手を走っていた木幡幸仁(鹿児島73期)選手が私の目に留まりました。その時の木幡選手はA級チャレンジレースの6番車で、競走得点は65点、決まり手はゼロ。成績表を見た時点で車券からは消してしまったのですが、初日は五反田選手をマークして、絶妙な仕事で3着入線。最終日も着こそ5着でしたが、五反田選手の後ろで何度も捲ってくる選手をブロックし、さらに内を掬おうとする選手にも対応して、最後まで番手の仕事を見せていました。1人でレースを観ていたら、気づかなかったかも知れません。トキメク選手を発見できて、とても記憶に残る開催となりました。
“ギャンブルは孤独なもの”、“1人で賭けるもの”と、かつて生粋のギャンブラーの方に言われたことがあります。でも、同じ競輪を愛する者同士で、思いを共有し合いながら楽しむことも悪くないですよね。
競輪を楽しむ側の心に灯る競輪や選手への熱い気持ち。それを分けて貰い、私の心の中で種火となる。そして、競輪への想いがまたポッと、灯りました。
考えてみると競輪ファンの多くの方が仕事や家庭など様々な“日常”に追われながら、その合間に車券を買って楽しんでいるのではないでしょうか。私のようにマルっと、1日中、競輪を楽しめる環境にあるのは珍しいのかも知れません。仕事が忙しくて、全レースは観られない、ダイジェストも確認できない、そんな方も少なくないはずです。日々に忙殺されて競輪への炎が消えてしまいそうになった時に「こんな選手がいたよ」とか「こんな面白いレースがあったよ」と、今度は私が種火を分けてあげることができるように、競輪への炎を燃やし続けていようと、心に誓いました。
木三原さくら(きみはら・さくら)
1989年3月28日生 岐阜県出身
2013年夏に松戸競輪場で
ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー
以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に
競輪を自腹購入しながら学んでいく
番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり
好きな選手のタイプは徹底先行
好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション
“おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている
木三原さくら
2013年夏に松戸競輪場で ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー。 以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に競輪を自腹購入しながら学んでいく。 番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり。 好きな選手のタイプは徹底先行! 好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション。 “おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている。