2018/11/19 (月) 08:46
11月20日から北九州市の小倉競輪場で第60回G1競輪祭が始まる。競輪祭は年末の大一番であるKEIRINグランプリの出場選手が決まる大会として毎年、大いに盛り上がっている。今年は加えてG1初のナイター開催になり、勝ち上がりも特選はなく1、2次予選が行われ、開催日数も4日から6日へ。G1レースの6日制は日本選手権と同じ長丁場になる。
なぜ6日制になったかと言えば、ガールズグランプリが影響している。ガールズ28選手が14名ずつに分かれ、開催1〜3日目にトライアルレース・ガールズトーナメントA・Bを行う。そして、A・Bそれぞれの優勝者は無条件でガールズグランプリの権利を得る。残りの5枠は獲得賞金上位者になると言う訳だ。要するに競輪祭までに賞金上位5名に入っていれば、出場濃厚となる。そのせいか、夏頃から出場が懸かっている選手の追加が目立って多くなってきたと、聞いた。調べて見ると、ボーダーライン上にいる数人の選手は追加が多かったようにも思える。どこを基準に追加を出しているかは定かではないが、選手間からも「不公平」だとの声もある。年間の出走本数は均等になっているとしても、賞金レースが佳境に入ってきている際の追加は考えものだ。ならば、年頭から平均的に斡旋を出せばいいだけなのだ。
男子の場合も以前は賞金でボーダーライン上にいる選手が政治力を使ってか!?追加を何度も受けていた時代があった。しかしながら選手間からの不満が多く、最近はあからさまな追加は出していない。然るに男子の場合はクリーンな賞金争いがなされていると思う。確かにグランプリに出られるかどうかは死活問題であろう。だからこそ誰もが文句を言わない斡旋を出して欲しい。
話しを競輪祭に戻そう。現在、グランプリ出場が決まっているのは全日本選抜優勝の新田祐大(福島90期)、日本選手権と高松宮記念杯で優勝した三谷竜生(奈良101期)、オールスターと寛仁親王牌を獲った脇本雄太(福井94期)の3選手。これに賞金ランク3位の平原康多(埼玉87期)、4位の村上義弘(京都73期)、5位の浅井康太(三重90期)は当確ライン。6位の村上博幸(京都86期)もほぼ大丈夫であろう。となると、残りは2枠であって、競輪祭で圏外の選手が勝てば残り1枠に。ここでボーダーライン上にいるのは武田豊樹(茨城88期)だ。その下の原田研太朗(徳島98期)との差は約370万円。武田が予選で取りこぼし、原田が決勝まで勝ち進んでくれば、僅差の争いになるだろう。
ガールズは5位の鈴木美教(静岡112期)と6位の尾崎睦(神奈川108期)の差は僅か約9万円。もちろん、A・Bの各優勝者が賞金ランク上位選手ならば、7位の奥井迪(東京106期)までが出場権を得られるが、圏外選手の一発による下剋上もあり得る。こう考えると、男子より見応えがあるかも知れない。
ただ、ガールズに関しては賞金だけでなく、コレクションやフェスティバルなどのビッグレースで優勝した選手には出場権を与えた方がベターだろう。ガールズケイリンが始まって6年、そろそろタイトルという括りを名実共に作ってもいいのではないか?
果たして、男女共に、誰が最高峰の出場権を得られるのか?ガールズは前半3日間で、プログラムも男子を差し置いて後半の4レースと言うことはいわゆるメーン扱い。男子は前述したように、特選をなくして全て予選からの勝ち上がり。売り上げ低迷が叫ばれている今、この試みが吉と出るか?凶と出るか?結果を待ちたい。
岩井範一
Perfecta Naviの競輪ライター