2022/02/26(土) 11:15 0 5
最終4コーナーからゴールまでは、まるで初日のリプレイを見ているようだった。いや、初日よりも悪い意味で驚くことになってしまった。予選1で3着に終わった大久保花梨。巻き返しを期待された予選2も先頭で4コーナーを通過したが、再び高尾貴美歌に追い込まれ、ゴール前はまさかの失速。1走目よりも着を落としてしまう4着に終わった。結果的には7番目で決勝進出を果たしたが、予選では連勝を期待される実力者。ビッグレース中の開催以外では予選で確定板を外してしまうことが異常事態ともいえる。レース後はショックを隠せないながらも気丈に記者陣の取材に対応してくれた。
「何かがおかしいですね。自転車が進まない。流れない。踏み上がっていかないです。初日が終わってセッティングを修正して、そこはすごく良かった。練習もやってきて脚の感じは悪くないし、体調も悪くないんですけどね。踏んでも進まない。悲しいわ〜。まぁこんなこともありますよね」。
持ち前の明るさが失われていないのが救いだ。ただ「原因がわからない。わかった人がいたら教えてほしいくらい」の言葉は気になってしまう。
年末年始は単発レースのミッドナイトフィナーレも含めてピンラッシュだった。ところが1月岸和田のガールズコレクショントライアルが2走目から開催中止。2節前の予定だった高松を配分欠場。そして今回からフレームを、新型モデルから以前に使用していたものに戻した。いくつか挙げるとすればこのあたりか…。
「フレームを替えたけど、セッティングを含めてこっちの方がいい。岸和田から流れが良くないのはあるけど…。前回の西武園は確かに良くなかった。それは練習量が足りていなかったと思うし、今回はちゃんとやってこれた。だから今回がどうしてなのか。こんなの初めてです。とにかく原因をつきとめたい。それにしても、自転車が進まないってつまらないですね」。
そうこうしていると、2Rを勝った柳原真緒が近寄ってきた。そして大久保に「乗り方がおかしいよ」と物を申した。順調な柳原も、今節のライバルと感じていた大久保の対照的な姿に胸を痛めている様子。大久保にパッと笑顔が戻ったのは言うまでもないだろう。
「小倉では競輪祭もそうだったけど、決勝にギリギリ上がれた。運はついてくれている。ポジティブなことも言っておかないとね」。
ライバルからのアドバイス? が効いたのか、前向きな姿に戻った。いいときばかりではないのは当たり前。壁に直面して、どう立て直してくれるのかに注目していきたい。(netkeirin特派員)