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【松山競輪】往年の名レーサーシリーズ〜小川巧

2021/11/27(土) 15:00 0 4

松山競輪ナイター「週刊実話杯&イー新聞杯(FI)」は27日、初日を迎える。10レースのS級予選を走る小川巧に話を聞いた。

かつて強かった選手の白髪3人衆の小川巧。あとの2人は山口富生と遠沢健二だ。

 小川巧選手の原稿を書こうと思った時に、悲運のレーサーシリーズにするか、往年の名レーサーシリーズにするか考えたが、小川選手に“悲運”の言葉は似つかない。

 確かに、あの時代、中四国の先行選手が充実していたら、タイトルを獲っていたかもしれない。
「わしは、そこを考えた時はない。番手より3番手、4番手から突っ込むレースが得意だったので。記念は5回優勝、GIは競輪祭の決勝3着が最高だった。24歳の時だから、もう31年前。滝澤先生がグランドスラムを達成したレースで、9番手から外を踏んだ。9番手なら内をしゃくられる心配もないし、思い切り踏んだ記憶がある」。

 番手でガツガツ競るタイプでもないし、温厚な性格からか脚を溜める走りが持ち味。
「あの頃は、ギヤも軽かったから、中団4、5番手でも届くレース形態。今は3番手でも苦しいし、全く違う競輪。それが、わしには合っていた。惰力をもらうだけを考えていたので」。

 来期はA級に落ちるが、今期はこのままならS級の点数を取れている。
「だけど同期の西川親幸さんには負けるよ。あの人は若い頃からストイックで、鉄のハートを持っている。競輪選手の鏡。わしは地味に、これからもコツコツと」。

 名バイブレーヤーだし、60歳になってもS級を走っていそうだ。(町田洋一)

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