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【競輪祭】グランプリ出場権を懸けた最終決戦、競輪発祥の地でラストチャンスを掴むのは誰だ!?

アプリ限定 2025/11/07(金) 18:00 0 5

11月19日から今年最後のGI「朝日新聞社杯競輪祭」が開幕する。この開催が終わった瞬間に年末のKEIRINグランプリ出場選手が確定する、まさに今年のクライマックスとなる一戦。ここでは、出場条件やポイント制についても解説していく。

2024年の競輪祭王者・脇本雄太(撮影:北山宏一)

出場権争い過酷なGI

 11月19〜24日に小倉競輪場で開催される「朝日新聞社杯競輪祭(GI)」。1948年11月20日に小倉競輪場で初めて競輪が行われたことを記念して、毎年“競輪発祥の地”小倉で行われている。

 今年最後のGIで、泣いても笑ってもこれで年末のKEIRINグランプリ出場選手が決まる。競輪祭の出場選手108名は9月末に発表された。それでは選考条件を見ていこう。

【競輪祭 選考条件】※開催時S級
(1) S級S班在籍者
(2) 過去3回以上優勝した者(開催時S1)
(3) 選考期間①において2か月以上JCFトラック種目強化指定(A)に所属した者(開催時S級1班在籍者)
(4) 第21回サマーナイトフェスティバル決勝競走出走者
(5) 選考期間②における4日制GIII決勝1位〜3位回数上位者(同数の場合は選考期間①における平均競走得点上位者)
(6) 選考期間①における平均競走得点上位者(同点の場合は選考期間①における選考用賞金獲得額上位者)
※選考期間は①が2025年3月〜2025年8月の6か月間、②が2024年9月〜2025年8月の12か月間

 競輪祭の選考において最も重要なポイントとなるのが(5)の条件だ。「4日制GIII決勝1位〜3位回数上位者」とあるが基本的には期間中に1度でも決勝3着があれば出場権が得られるボーダーになることがほとんどだ。

 調査したところS班が一人でも出場したGIII30開催のうち、S班が1人も確定板に入らなかったのはわずか7回、しかもそのうち4回はのちにS班に繰り上がる犬伏湧也、のちにタイトルを獲得する寺崎浩平吉田拓矢南修二といった面々が車券に絡んでいることから、通常の記念開催で点数下位の選手が権利を得るのは非常に難しい。

 そんな状況の中でも、点数以上の勝負強さを発揮して条件をクリアした選手もいる。選考期間①で105点を下回りながら競輪祭の権利を手に入れた選手をまとめた。

選手名年月開催場決勝着順
福田知也24年10月川崎
大西貴晃24年10月別府
隅田洋介24年10月熊本
海老根恵太24年11月松阪
池田良24年12月広島
牧剛央25年3月四日市
東龍之介25年6月四日市
島川将貴25年7月小松島

※赤文字はS班不在の裏開催

 ここに挙がっている選手はS班不在のいわゆる裏開催で権利を手にしているケースがほとんどだが、隅田洋介池田良島川将貴の3名はS班も出場している記念開催で権利を獲得した。今開催では点数的に穴になることが多くなりそうだが、展開次第でトップレーサーたちを差し置いて上位に食い込む実力があるということは頭に入れておいた方が良さそうだ。

小倉競輪場(撮影:北山宏一)

意外な選考漏れと大抜擢

 GIII成績、競走得点が重視されるため目立った有力選手の選考漏れはかなりまれな当大会だが、そんな中でも惜しくも出場権を得られなかった有力選手もいる。

 地元・福岡の期待の星である後藤大輝は残念ながら出場を逃した。しかし、今年は昨年よりも点数はアップし、S級初優勝も果たした。来年こそは満を持して小倉の舞台で大暴れしてくれるだろう。

後藤大輝(撮影:北山宏一)

 反対にサプライズ選出の恩恵を受けた選手もいる。

 今回がGI初出場となる大西貴晃は前期はA級に所属、それ以前もS級とA級を行ったり来たりしている選手だが、昨年10月の地元・別府でGIII初優出を果たすと、前を回った阿部将大の番手から抜け出し優勝を飾った。落車の影響もあり10月末時点で後期はまだ1勝、優出ゼロと苦しい近況ではあるが、ワンチャンスをモノにする勝負強さを活かしてGIでも爪痕を残す。

GI初出場の大西貴晃(撮影:北山宏一)

S班も平等に予選スタート

 競輪祭の一次予選はポイント制の勝ち上がりだ。S班であっても特選などのシードはなく、108人全員が一次予選を2走し、勝ち上がりを競う。着に応じて与えられるポイントは以下の通り。

 獲得ポイント上位9名は準決勝シードの「ダイヤモンドレース」に進み、二次予選を回避することができる。最近では9月の「共同通信社杯競輪(GII)」で犬伏湧也嘉永泰斗、10月に行われた「寛仁親王牌(GI)」では南修二が二次予選で敗退を喫するなど、トップレーサーでも苦戦するほど二次予選クラスのレベルも上がってきているため、ここで敗退するリスクを避けられるのは非常に大きい。

 そしてポイント10〜36位は上位4着が準決勝進出へ進出できる「二次予選A」、ポイント37〜63位は上位2着が準決勝へ進出できる「二次予選B」へ回る。準決勝進出のためには一つでも上のレース格を目指したいところ。

 当日はnetkeirinでもポイント速報を行う。誰が勝ち上がり濃厚なのか、はたまたピンチを迎えているのか、ぜひリアルタイムで緊張感を楽しんでほしい。

2024年ダイヤモンドレース(撮影:北山宏一)

“1億円ボーダー”も現実味

 競輪祭の優勝賞金は5000万円。決勝2着で2514万円、3着は1643万円、4着が1199万円と決勝4着までが1千万円を超える高額賞金が設定されている。すでに現状でグランプリ出場ボーダーは8000万円を超えており、競輪祭の結果次第では1億円を超える可能性は大いにある。

 今年はS1の吉田拓矢寺崎浩平嘉永泰斗のGI制覇もあり、現在グランプリ圏内にS班はわずか4人の大波乱となっている。今年最後のGI・競輪祭でS班が意地を見せつけるのか、それとも最後の最後まで波乱は続くのか、選ばれし108人のトップレーサーたちが競輪発祥の地で激闘を繰り広げる。


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