アプリ限定 2025/08/11(月) 12:00 0 1
サマーナイトフェスティバル開幕前の時点では関東、近畿、南関東の上位3強がその他地区に圧倒的な差をつけている情勢となっていたが、そこから約1か月間で変化はあったのだろうか。明日12日から開幕するGI・オールスター競輪を迎えるにあたって今一度、現在の勢力図をチェックしていきたい。今回はKEIRIN.jpで発表されている上位50名の獲得賞金を地区別に集計し、各地区の賞金状況から勢力図を考察する。(※賞金は8月7日時点)
まずはサマーナイトフェスティバル前(7月14日時点)はどのような賞金状況であったのかをおさらいしていこう。
地区 | 賞金額 | 割合 |
---|---|---|
北日本 | 2億4,660万7,022円 | 13.30% |
関東 | 4億385万7,122円 | 21.78% |
南関東 | 3億4,265万4,240円 | 18.48% |
中部 | 9,583万548円 | 5.17% |
近畿 | 3億9,817万9,522円 | 21.47% |
中国 | 1億8,621万274円 | 10.04% |
四国 | 1億619万900円 | 5.73% |
九州 | 7,477万4,948円 | 4.03% |
ダービーでワンツーを決めた関東勢が独走態勢だった近畿勢を一気に逆転し首位に立った。
さて、ここからは現在の勢力図をグラフで見てみよう。サマーナイトフェスティバル前(7月14日時点)からどのような変化が起こっているのだろうか。そして今後、何が起こりそうかを現状の戦力から考察する。
首位キープも割合微減の関東勢。ただ、サマナイでは4人が決勝へ勝ち進み、眞杉匠ー吉田拓矢でワンツー決着を決めるなど依然競輪界の中心的ポジションに位置している。
サマナイ決勝で大役担った佐々木悠葵、平原康多の魂を継ぐ森田優弥、武藤龍生、宿口陽一らの選手が眞杉、吉田拓矢の中軸2人をサポートして後続を突き放しにかかる。
絶対王者・近畿勢は1%ダウンの結果に。サマナイでは一人も決勝へ進めず、それどころか脇本雄太は腰痛で欠場、古性優作は準決勝で落車とダブルエースが満身創痍の状態に陥っている。
そのSS2人の代役として期待されるのが寺崎浩平だ。GIII含め決勝での勝負弱さが気になるところではあるが、ポテンシャル的にはもうそろそろ赤パンを履かなければならない選手。南修二、三谷兄弟らベテランたちの力も借りながら近畿を牽引する。
1%アップで上位2強までかなり差を詰めてきた南関東勢。サマナイ準決勝には9人が勝ち上がり、決勝では松谷秀幸が確定板に食い込むなど、郡司浩平・深谷知広以外の選手も上位で戦えるようになってきた。
賞金50位以内に9名がランクインしているのは地区別最多。賞金個人10〜12位とボーダー付近に位置する松谷秀幸、松井宏佑、岩本俊介のうち誰かもう一人グランプリ圏内まで上がってきてほしいところだ。
北日本勢はサマナイ前から大幅ダウンの結果に。そのサマナイでは和田圭、中野慎詞が健闘したものの、新山響平、菅田壱道、成田和也らの主力選手が軒並み二次予選で敗れるなど散々な結果だった。
しかし次に控えるオールスターの開催地は函館、地元勢として結果が求められる。125期ながら推薦枠で出場する中石湊、山崎歩夢の新星2人の存在がどこまで好影響を及ぼすかどうか。
好調キープの中国勢。やはり太田海也の存在はあまりにも大きい。サマナイ決勝でも関東4車を乗り越える見せ場たっぷりの内容で今、最もタイトルに近い男といっても過言ではないだろう。頼もしい先輩・清水裕友と力を合わせて年末の大舞台を目指す。
松浦悠士はオールスターを負傷欠場となってしまったが、先行力上位の取鳥雄吾、好調の河端朋之、新勢力の西田優大、徐々に復調気配漂わせる町田太我らが太田・清水の2枚看板を後押しする。
一時はどん底に沈んだ九州勢だったがここにきて少しずつ上昇。ビッグレースでの目立った活躍は無いが、荒井崇博、園田匠らがGIII、FIで地道に賞金を稼いでいる。
全体的に年齢層は若めで後藤大輝、嘉永泰斗など高いポテンシャルを秘めている選手も多い。あとはその中の誰かがもう一枚殻を破れるかどうか。
前回から微増の四国勢。石原颯、松本貴治が奮闘しているが、やはり地区の運命を左右するのは犬伏湧也だ。
先日の富山記念では準Vの好成績を残すなど、年始から安定した成績を残しているものの、今年はまだ一度もビッグレースで決勝に進めていない。初のグランプリ出場のためには大舞台での活躍は必須となるが果たして。
前回から微増の結果ではあるが順位としては最下位に転落の中部勢。しかし明るい兆しは見えている。
リーダー格の浅井康太は年始から好調継続、不調に陥っていた山口拳矢は先日の富山記念を制すなど完全復活間近、そして125期の大砲・栗山和樹もGI初出場を決めるなどここから逆襲できる気配はある。あとは纐纈洸翔、藤井侑吾、村田祐樹あたりもこの良い流れに乗っていきたいところ。
12日から開幕するオールスター競輪は優勝賞金6300万円と高額で賞金争いに大きな影響を及ぼすだろう。ここからはそのオールスター競輪の各地区の出場選手数、地区の核となる中心選手を紹介する。
地区 | 出場選手 | 代表選手(賞金順位) |
---|---|---|
北日本 | 23 | 新山響平(9位) |
関東 | 23 | 吉田拓矢(1位) |
南関東 | 15 | 郡司浩平(5位) |
中部 | 13 | 浅井康太(8位) |
近畿 | 17 | 古性優作(2位) |
中国 | 10 | 清水裕友(16位) |
四国 | 11 | 犬伏湧也(14位) |
九州 | 23 | 山田庸平(25位) |
出場数選手数が最も多いのは北日本、関東、九州が並んで1位タイの23人。北日本は盤石の態勢で地元の大舞台に臨む。
関東、近畿、南関東の3強が今回も上位を席巻するのか、それともその他地区の逆襲はあるのか、見逃せない一戦となりそうだ。