2021/09/08(水) 09:15 0 0
97期生としてデビューし、選手生活12年目に突入している川又裕樹。S級在籍がなく、どちらかといえば全国的には無名の存在かもしれないが、鋭いタテ脚は一部の中穴党から支持を集めている。数年前は競走得点が85、6点のイメージだったが、最近は90点を超えることもしばしば。惜しかったのは前期だ。S級点を狙える位置にいながら、5月の岐阜FII最終日に失格。初のS級への挑戦は今期以降に持ち越しとなってしまった。
「S級が見えてくると何かが起こってしまうんですよね。以前も狙えそうな時に落車してしまったし、前期は失格。今期は最初が良くなかったのでまだ点数が上がっていないけど、調子も流れも上がっていると思いますよ」。
今節は13場所ぶりに初日1着。今期の競走得点は88・46だが、まだ半分も終わっていない。
「やっぱりS級に上がりたいですよ。成績が良ければ気分もいいですからね。鹿児島支部は練習仲間の前田義和さんがS級で結果を出しているし、若手では谷元奎心が出てきた。前田さんは国体でスプリント連覇をしたくらいなので、やっと本来の力を出せた感じなんでしょうね。僕も早く追いつきたいです」。
近況はコロナの影響でバンク練習がなかなかできない上に、前田ら練習仲間とも一緒にやれず、一人で練習していることが多いそうだ。「本当は一緒にやりたいんです。練習仲間はみんなダッシュタイプで、自分だけ地脚系。一緒にやると凄くいい練習になるんだけど…。でも、目標がいない番組の時は捲りも打てるような準備はしていますよ」。思うようなトレーニングができない中でも、来たるべき時への備えはバッチリ。準決勝は3着ながら惜しくも決勝進出ならず。しかし、自身の言葉通りに一時期よりも動きは軽快だ。ここから猛チャージをかけて、今期こそ初のS級にチャレンジする。(netkeirin特派員)