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【不死鳥杯】殿様だった松坂英司

2021/07/08(木) 15:00 0 1

福井競輪不死鳥杯(GIII)」は8日、初日を迎えた。4Rの一次予選を3着でクリアした松坂英司に話を聞いた。

マーク技術の高かった松坂英司。レース後は入念に自転車を調整。

 かなり前の競輪のCMの殿様役が有名だった松坂英司。過去には小池栄子のCMもあったが、この殿様シリーズも面白いと人気があった。松坂は南関のマーカーが元気な時代に生きた1人。

 そんな当時を振り返る。
「神奈川のトップは高木隆弘さん。と、言うより、南関のトップスターだった。僕は高木さん、佐々木龍也さん、遠沢健二さん、新藤敦さん、出口眞浩さんなどの背中を見て育った。高木さんは競りの技術も脚もあったけど、話しの持って行き方と言うか、先行選手を気持ち良くさせたり、ラインで機能させるのが上手かった(笑)。外交も上手かったから、他県の選手からも人望があった。全てにおいてプロフェッショナルだし本当、勉強になりました」。

 松坂自身は花月園記念in川崎京王閣記念で優勝している。
「GIの決勝にも2度乗っているけど、単に乗っただけ。今もそうだけど、ナショナルチームのスタッフの佐々木龍也さんには世話になっている。あの時、僕にもっと龍也さんみたいな厳しさがあれば、競輪人生も違いましたね(笑)」。あの時代は、点数があっても簡単に前を回れる時代ではなかった。
「ある大物の先輩が北日本の3番手。僕が違うラインの番手で勝負と言ったら、俺の顔を潰すのかと怒られました(苦笑)。俺の後ろを回っていろと…。先輩からすれば、自分が3番手を選んだのに。お前が番手で勝負したら、顔が立たないと言う感じでしたね。今と違い厳しい時代で、先輩達の圧も凄かった。だけど、今考えても、嫌な気持ちにならない。厳しさの中に温かさがあったからでしょうね。楽しく良い時代でした」。

 来期は新田康仁もA級の様だが、松坂もA級落ち。とは言ってもコース取りは天才的で、A級の若手マーカーは見習って欲しいほどだ。(町田洋一)

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