2022/12/21(水) 12:45 0 6
藤田は競輪界屈指の名伯楽として知られている。
「多分、現役の中では一番多いんじゃないかな。ちょっと待ってね、数えるから。男子は西田大志でしょう、津村洸次郎に竹元太志、竹元建竜の兄弟と鶴良生、上野恭哉。あとは今、養成所に一人いるから…7人だね」
「ガールズは矢野光世に小林優香、辞めちゃったけど高橋千秋(17年引退)。児玉碧衣に林真奈美、大久保花梨、寺崎舞織、尾方真生、廣木まこ、新人の内野艶和と池上あかり。で、養成所にもう一人。全部で何人だった?」と選手の名前を期別順に挙げてくれた。
イチ、ニー、サン、シー、…指を折り数え、「20だ! あと一人ガールズがいたら2レースできちゃうよ(笑)」。また、セッティングを見てもらったり、アドバイスを受けるガールズ選手など“外弟子”も多いようで、「師匠同士で話し合いをしているから、こちらも簡単に見るってよりも責任感を感じている。だから弟子たちと一緒ぐらいの感覚で見るよ、って。必死に食らいついて頑張っていますよ、泣きながら(笑)」と冗談交じりに話す。
面倒を見る弟子の数が多ければ多いほど、自分に割く時間よりも人に割く時間が多くなる。藤田は現役の選手だし、決して簡単なことではないはず。
「そうですね。でも、楽しみながらやっている。やっぱり結果が出たら嬉しいし、弟子たちの活躍は刺激になりますね」
そんな藤田は来期3年ぶりにS級へと復帰する。「でかい、これはでかいですね。やっぱり(師匠として)言ってばかりだと格好悪いから。自分でも結果を出さないと」と表情を引き締めた。
「それに僕が勝つと、応援してくれている人たちが凄く喜んでくれる。そんな姿を見て、こうやってお客さんって増えていくんだな、って。ファンや応援してくれる人たちの存在のありがたみを改めて感じた3年間でした」
続けて「弟子たちが活躍して、周りが喜んでくれることは本当に一番嬉しいこと。だけど、僕も選手として走っている以上、自分も頑張っている姿を見せていけたら。歳だし、(調子の)波もありますけどね。いかに振れ幅を小さくできるか。来年も頑張りますよ、ぶち上げていきます!」と来期に向けて意気込みを口にした。
藤田はここぞという場面で発揮されるタテ脚が魅力な選手。そして弟子想いで、ファン想いで人間性も抜群だ。来期の活躍に期待したい。(アオケイ・八角記者)