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鈴木誠のハイブリッド展望

【周防国府杯争奪戦予想】地元記念4連覇を目指す清水にとって、またとないメンバー構成となった決勝戦! 地元3人での上位独占もあり得る?/鈴木誠の展望

2021/11/03 (水) 12:00 2

現役時代はトップ選手として長く活躍し、現在は評論家として活動する鈴木誠氏の競輪予想コラム。今回は防府競輪場で開催されている周防国府杯争奪戦の決勝レース展望です。

清水の前を走るのは、準決勝でも見事な捲りを見せた、今大会好調の宮本!

 二次予選が固い決着で収まった【周防国府杯争奪戦】ですが、準決勝は9レースが三連単で88,410円、10レースが75,700円という波乱となりました。

 ただ、11レースはこの大会4連覇を狙う清水選手が町田選手の番手から発進すると、後ろの山下選手も引きつれての快勝。10レースも宮本選手が勝ち上がっていたので、決勝には地元山口の選手が3人も名を連ねました。

 その決勝ですが、地元の山口ラインは宮本選手-清水選手-山下選手で並んだだけでなく、その後ろに岡山の柏野選手も付けたことで4車となりました。

 他のラインですが、宮城の両名が阿部選手-和田選手で並び、小原選手、諸橋選手、そして、今大会でも中国ラインと幾度となく連携をしてきた小倉選手は、単騎のレースとなります。

 この9人の中で調子の良さが目立っているのが、ここまで2、1、1で来ている宮本選手です。準決勝でも捲っていっての上がりタイムは、9秒3の一番時計でしたし、決勝でも後ろの3人を引き付けて、先行捲りを見せていくのではと思います。

 ただ、他に強力な先行選手が見当たらないので、宮本選手は強引なレース運びをしなくとも、上位争いは可能なはずです。

 前受けをするのも宮本選手だと思います。別線から阿部選手が動いてきた際に、引いたとしてもまだ6番手なので、そこから自分のタイミングで踏み出していけば、一気に捲っていけるはずです。

 そうなると、宮本選手の後ろを走る清水選手の4連覇は盤石となります。決勝唯一のS級S班であり、しかも、防府バンクを走り慣れた地元選手。前を走る宮本選手だけでなく、後ろに付けている山下選手とも同じ練習グループなだけに、動き出すタイミングも熟知しています。

 宮本選手に力で唯一、勝負できるのが阿部選手です。今大会では調子の良さが目立ちますが、組み立て的には先行では無く、捲り追い込みなので、ここはきついレースとなりそうです。また、単騎の3人ですが、小倉選手は中国ラインの4人に割って入るようなことはしないでしょうし、小原選手や諸橋選手も、性格的にそこまでのレースはしないと思います。

 終わってみれば、山口3人での上位独占も充分に考えられます。その中でも清水選手の優勝が濃厚となりそうです。車券の結果も堅くなりそうですが、それだけに2着、3着候補は相手を厳選していきたいところです。

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鈴木誠のハイブリッド展望

鈴木誠

千葉県市原市出身。日本競輪学校第55期卒。千葉経大付属高校の頃から競輪に没頭し、吉井秀仁氏に師事。現役時代はすべての戦法を完璧にこなし、「本物の自在型選手」と評されるほど多彩なストロングポイントを武器に、引退するまで長きにわたってトップ選手として君臨した。現役時代は通算3058戦665勝、優勝109回(うちGIは競輪祭新人王を含め4回、GP1回)、年間賞金王1回、通算獲得賞金は17億を超える。18年7月に、ケガのため惜しまれつつ引退。引退後は選手経験を生かし、解説者として活躍。スピードチャンネルなどの番組にも出演している。

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