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前田睦生の感情移入

【富山競輪】思い出が詰まった“燃え盛る333バンク”、2026年は共同通信社杯競輪開催!

2025/08/05 (火) 12:00 14

2006年ふるさとダービー決勝ゴール写真(東京スポーツ所有)

ビッグレースは2016年以来

 富山競輪場は、筆者個人としては東スポ動画の競輪企画の生まれた場所として特別な思いがある。2006年8月のふるさとダービー(GII)の時は、会社にいた。ちょうど競輪担当に配属されたばかりで、先輩の横で内勤をしながら仕事を教わっていた。

 富山ふるさとダービーの決勝を見て、「ああ、平原康多がビッグレース初優勝だ!」と新しい時代が来たことを感じていた。平原氏がビッグレース、GI・GIIで活躍を始めて1年くらいが経ち、豪快な優勝。平原時代が…という時だった。

 会社にいると、現地から写真が送られてきて目を疑った。決勝は最後の直線で落車があったのだが、えっ…という写真があった。すぐに大きなケガではないという連絡も会社に来てホッとしたもので、今回は会社の資料写真として紹介させてもらう。

 2000年の夏くらいから競輪を見始めて、富山競輪も遠くから見ていた。関東所属の記者だと富山の普通開催には取材に行かないので、機会は記念以上になる。

木暮安由はまだまだこれから

2010年に動画企画スタート

 2007年の武田豊樹(51歳・茨城=88期)、2008年の石毛克幸(48歳・千葉=84期)と優勝を取材し、燃え盛る333バンクのトリコになっていた。富山に詳しい先輩記者に街に連れていってもらい、酒や食事を教わったことも思い出す。そして2010年の記念の時に、ボートレースで始まっていた動画企画を競輪でも…という話が上がった。

 まだYouTubeも今のような時代ではない。昔のレアな音楽などを探すツールというくらい。競輪の動画、選手インタビューや予想動画をアップしてどうか…というところだった。インタビュー撮影もほとんどなかった。

 とにかくその時に勢いのあった木暮安由(40歳・群馬=92期)に前検日に時間を取ってくださいと事前にお願いして、近況を聞く、という動画を撮影させてもらったのがスタートだ。その時、どんなインタビューをして1本の番組を作って、というのが全くわからなかったが、坂本亮馬(40歳・福岡=90期)が飛び込みで参加してくれて何とか形になった。そこから15年、動画企画を続けることができている。

 2人への感謝は、墓場まで持っていきます。

竹内雄作のGII優勝

竹内雄作の走りは豪快そのもの

 富山では2016年に共同通信社杯(現在は“共同通信社杯競輪”と競輪まで付けるのが正式名称)を竹内雄作(37歳・岐阜=99期)が優勝した。爆裂先行は魅力たっぷりで、竹内の強さが輝いていた。ただ、番手を回っていた浅井康太(41歳・三重=90期)が失格し、落車もあったレースなので完全に喜ぶという感じではなかったのを思い出す。

 あれから10年。まだ1年先になるものの、楽しみでならない。

 竹内は今期A級で、木暮は来期のA級が決まっている。亮馬はちょっと数字を戻しつつある。みんな往時の強さを求めるのは難しいところに入ってきたが、まだまだ頑張ってほしい。最近現場でよく聞くのは「競輪は40歳から」という言葉だ。

 記者でいえば40歳はペーペー。記者になってすぐ「競輪の記者は30年やって一人前」と教わった。私は来年で20年になるので、一人前になるまでさらなる頑張りが必要だ。競輪番組の解説など「30年やらないと出られない」と教わりながらも、今はそんな時代でもなくなり、出演の際には個人的に「その時にできることを…」と思っている。

 もっと若い記者、年数は短くても現場の最前線で取材している人たちがたくさん、そうした場で活躍する時代だと思う。活躍しないといけない時だと、強く思う。

思い出の富山競輪場


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前田睦生

Maeda Mutuo

鹿児島県生まれ。2006年東京スポーツ新聞社入社、競輪担当として幅広く取材。現場取材から得たニュース(テキスト/Youtube動画)を発信する傍ら、予想系番組やイベントに出演。頭髪は短くしているだけで、毛根は生きている。

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