閉じる
未来の競輪スター候補ー次世代を担う原石ー

【未来の競輪スター候補】一児の父が脱サラで奮起! 安定を手放した32歳が目指すのは“古希レーサー”/ 松木一将候補生

アプリ限定 2025/06/24 (火) 18:00 15

『競輪選手になるために、そして夢を叶えるために』今年は第129回生として男子72名、第130回生として女子21名の候補生たちが日本競輪選手養成所に入所し、2026年のプロデビューを目指している。この時期、“未来の競輪スター候補”と題して毎年お届けしている本シリーズだが、今年は10名の注目候補生へインタビューを実施した。今回は129回生・松木一将(まつき・かずまさ)候補生を紹介する。(取材・netkeirin編集部)

並々ならぬ覚悟を持って競輪界に飛び込んできた

 自分の力で稼ぎたいーー。そんな思いを抱き、安定したサラリーマン生活を捨てて競輪界入りを決意した松木候補生。129回生最年長の32歳の素顔に迫った。

ーー「自分の力で稼ぎたい」という動機から競輪選手を目指すというのが一般人からするとなかなか結び付かなかったのですが、競輪が元々お好きだったのでしょうか?

 まず、大学卒業後からサラリーマンとして働いていました。会社勤めをしていく中で「自分が評価されない」「給料が変わらない」といったいろいろな不満がありました。そういったことから“自分の力で稼ぎたい”と思うようになりました。

 もともと競輪だけをよく知っていたというわけではなく、父親が昔ボートレーサーを目指していたので、小さい頃から「公営競技の選手はいいぞ」って言われて育ってきたんです。

ーー「競輪」というより公営競技全般に馴染みがあったんですね。

 そうなんです。でも、小さい頃の自分は安定した職業がいいと思っていたので、いい大学に入っていい会社に入ることを目指して生きてきました。実際そういう風にここまで生きてきたんですが、会社に勤めて生活していく中で先ほど挙げたような不満を覚えて…。そこで父の言葉を思い出したんですよね。

ーー「公営競技の選手はいいぞ」っていう言葉ですね。ちなみに競輪は現地で見たりされていましたか?

 現地に行ったりというのはほとんどないんですが、スカパーで小さい頃からとにかく見せられていました。なのでとても身近ではありましたね。

ーーかっこいいと思う選手はいましたか?

 もちろん神山雄一郎さんですね。

ーー今年から神山さんは所長になられましたから、松木候補生は神山チルドレン第一期生ですよね! すごい。

かっこいいと思った選手には養成所の現所長・神山雄一郎氏!

ーーまだ入所して間もないですが、養成所生活は大変だと聞きます。すでに脱走したいと思った瞬間はありましたか?

 ありません!(即答) 歳も歳ですし、妻も子供も置いてきていて、他の若い子達より一層覚悟を持ってここに入所していますので、脱走しようと思ったことはないです。

ーー揺るぎない覚悟を持っての入所、素敵です。お子さんは今何歳ですか?

 子供は1歳です。

ーーまだ小さいんですね。1歳だと“パパが競輪選手を目指していること”は…

 はい、まだわからないですね。入所前は歩いていなかったんですが、入所式で一人で歩いてるのを見ることができて…。それは感動しましたね。

ーー温かいエピソードですね、それは感動してしまいますね。これからどんどん大きくなられると思いますが、お子さんにとってどんなヒーローでありたいですか?

 子供にとって誇れる父親、かっこいい父親でありたいと思います。

ーー素敵です。ちなみに寮のごはんで一番美味しいと思ったメニューはありますか?

 パイナップルが美味しかったです。

ーー!? 献立ではないんですね(笑) 定番の質問になって恐縮ですが、奥様の手料理で一番好きなものはなんですか?

 唐揚げですね。

ーー揚げ物、いいですね。 奥様は養成所入所のときに「自分が幸せと思えるような人生を」と送り出してくれたんですよね。松木候補生にとってどんな存在ですか?

 常に全力で僕のことを応援してくれるので、くじけそうなときやつらいときの心の支えになっています。

ーー理解があって気丈な奥様なのですね。 さて、最後の質問です。松木候補生は今回最年長ですが、どんな選手を目指したいですか? 短期的な目標と長期的な目標を教えてください。

 現在32歳なので33歳でデビューをすることになります。デビューは遅いですが、長く活躍できる選手を目指したいです。短期的な目標は、3年後にはS級で活躍できる選手になること、長期的な目標は最年長の選手になることです。70歳で現役でいれたら最高です。

ーー70歳で現役!すごいです、応援しています。

70歳現役を掲げる元サラリーマンの129期・松木一将


 元公務員の皿屋豊、熱烈な競輪ファンだった米嶋恵介、営業職から転向決めた125期・栗山和樹…安定を手放して覚悟を持って第二の人生を選んだ“脱サラレーサー”たちは決して多くはないものの、確かな存在感を放ちながら活躍している。そしてまた一人、並々ならぬ覚悟を胸に飛び込んできた松木候補生の挑戦が始まった。“70歳で現役”という前代未聞の旗を掲げる男の挑戦を応援せずにはいられない。

つづきはnetkeirin公式アプリ(無料)でお読みいただけます。

  • iOS版 Appstore バーコード
  • Android版 googleplay バーコード

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

バックナンバーを見る

質問募集

このコラムでは、ユーザーからの質問を募集しております。
あなたからコラムニストへの「ぜひ聞きたい!」という質問をお待ちしております。

未来の競輪スター候補ー次世代を担う原石ー

netkeirin編集部

netkeirin Editorial department

netkeirin編集部がピックアップする“未来の競輪スター候補”のインタビューをお届けします。

閉じる

netkeirin編集部コラム一覧

新着コラム

ニュース&コラムを探す

検索する
投票