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女王・児玉碧衣の“まだまだ成長中!”

予選は上がり11秒5、準決はサトミナに勝利… GIの舞台で躍動「もっと強くなれるかも」/児玉碧衣コラム

2025/05/10 (土) 18:00 11

ガールズケイリン・児玉碧衣選手のコラム。今年最初のGI「オールガールズクラシック」が終了し結果は準優勝。惜しくも連覇達成とはなりませんでしたが、久しぶりに大舞台で躍動する姿が見られました。GIに出場したことによって心境の変化もあったようで…。

児玉碧衣(撮影:北山宏一)

ーーオールガールズクラシックお疲れさまでした。結果は準優勝でしたが、まず率直な感想を教えてください。

 やっぱりGIは楽しかったです!

ーーレースを振り返る前に、まず調整過程についてお聞きします。納得のいく状態で本番に臨めましたか。

 今年はなかなか気持ちが上がらず練習不足な部分もあったのですが、GIはさすがに練習して臨まないと通用しないので、直前の一週間はしっかり準備をしました。角令央奈さんに一週間のワットバイクのメニューを組んでもらったので毎日しっかりやって、それプラス2,3日はバンクに入って師匠にバイクを引いてもらいスピード練習もしました。またお世話になっている(トレーナーの)しのさんにも体をケアしていただいたので、いい状態で本番を迎えられたのかなとは思いました。この一週間でどこまで戻せるかって思っていたんですけど、(準優勝できるくらい)ここまで戻せたというのはすごく自信になりました。

(撮影:北山宏一)

ーー予選は2角まくりを決めて9車身差の圧勝でした。この1着で自信や手ごたえもつかめたのではないでしょうか。

 まずフォームとか自転車の乗り方が圧倒的に(今年の中では)違っていましたね。自転車を押さえつけて乗れているというか、プカプカしていないし上体もしっかり固まっていて。どれくらい戻っているのかなって半信半疑なところはあったけど、上がりタイムも11秒5が出て“アレっ、めっちゃイイやん”って(笑)。

ーー準決勝は佐藤水菜選手との対戦になりましたが、ここも勝って連勝で決勝進出を決めました。

 中団からサトミナを後ろに置いて、引き付けてまくりたいなと思っていました。こういう展開に持っていきたいと考えていたレースができて、それで1着が取れたのも自信になりました。

(撮影:北山宏一)

ーーそして決勝戦です。佐藤選手の番手で梅川風子選手と並走する形になりました。

 まず、準決勝のような展開には絶対にならないと思っていました。決勝メンバーで自力を出しそうなのはサトミナと梅川さんと私の3人かなと想定していて、自力選手で並ばれたらキツいなとは考えていました。ジャンでサトミナが動いてきた時に梅川さんも付いてきていて…。梅川さんが外並走というのはあまり見たことがなかったので、その動きがちょっと意外というか。結局サトミナにペースに入れられちゃいましたし、自分も踏める道がなかったです。ただ、あそこで梅川さんを入れても、ジャンからサトミナを突っ張っても、いずれにしても厳しかったのかなって思います。今後は、こういった展開もありえるということを頭に入れておくようにします。

(撮影:北山宏一)

ーー連覇とはなりませんでしたが、それでも見せ場たっぷりの3日間でした。大舞台で躍動する碧衣選手を見て、多くのファンも喜んでいるように感じました。

 一週間しっかり練習したらここまで戻った、というのはすごく自信になりました。次の岸和田(パールカップ)までは時間があるので、どれだけ仕上げられるか自分でも楽しみにしています。

ーーここからはパールカップに向けての練習が始まるわけですね。

 終わってからは2日間しっかり休みましたし、武雄まではとりあえず軽めにやりました。武雄が終わったら岸和田に向けて、今週はこのメニュー、来週はこのメニュー、という感じで一週間分のメニューを組んでもらうつもりです。

(撮影:北山宏一)

ーーGIを走ったことで気持ちも前向きになりましたか。

 そうですね、今は自分の可能性にワクワクしています(笑)。どこまで調子を上げていけるのか、もしかしたらもっと強くなれるのかも、って。令央奈さんの組んでくれる練習メニューは、続けやすい内容というか量なので、それも大きいですね。“戻す段階だから”そう感じる量なのかもしれないし、“レベルアップを目指す”メニューになるともっとキツくなるかもしれないですけど。いずれにしても今はすごく前向きになっていて、どんな練習メニューでも頑張ろうっていう気持ちです。

ーーそういえばGIの前夜祭で、碧衣選手が楽しそうにしている動画や記事が様々な媒体にアップされていました(笑)。

 えへへ、そうなんですよ(笑)。松本梨香さんが目の前で歌っていて、うわー、サトシだー!! 生で聞けたー!って(笑)。小学生の時からポケモンを見ていた世代ですし興奮しました。また、開催中はお客様の前で勝利者インタビューをさせてもらったりイベントも充実していたようで、岐阜競輪場さんの“いい大会にしたい”という思いもありがたかったです。そういう意味でも本当に楽しい4日間のGIでした。

前検日、久米詩(左)山原さくら(中央)と(撮影:北山宏一)

ーー最後になりますが…。5月8日に30歳の誕生日を迎えられましたね。おめでとうございます。どんな1年にしたいですか。

 そうですね…。30歳になってもずっとトップで走り続けられればなって思います。あと、ケイリンもそうですけど、1日1日を楽しんで、プライベートでも充実した日々を送れればいいなって。30歳、楽しみたいと思います!

(撮影:北山宏一)


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女王・児玉碧衣の“まだまだ成長中!”

児玉碧衣

福岡県大野城市出身、108期生のガールズ選手。2015年に松戸競輪場でレースデビュー、初勝利。2018年8月にはガールズケイリンコレクションいわき平ステージ・ガールズドリームレースでビッグレースの初優勝を経験し、同年11月のガールズグランプリトライアルレースの優勝してグランプリの出場権を得た。初出場でガールズケイリングランプリ2018のタイトルを獲得すると、2019年、2020年も優勝し、グランプリ史上初の3連覇を達成。3年連続で賞金女王となった。好きなアーティストは倖田來未。

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