■近畿の強さ、結束力を感じた全日本選抜競輪

ーー2025年、最初のGIが早くも終了しました。脇本雄太選手の優勝で幕を閉じた「全日本選抜競輪」を見ての感想をいただけますか。

　近畿勢の強さ、結束力というものをすごく感じました。

ーー二次予選に進出した12人が全員、準決勝へと勝ち進みました。

　古性優作選手、脇本選手が強いのはもちろんですが、今回は中釜章成選手や福永大智選手といった若手から、村上博幸選手などのベテランまで活躍していましたし、全世代の層が厚く、みんなが「もっと上へ」という気持ちで取り組んでいるんだろうなと感じました。練習を実際に見たわけではないですけど、みんなで意見を出し合いながら、すごく素敵な環境で練習しているのかなって想像できます。

ーー決勝には近畿から6人が勝ち上がり、3人ずつに分かれて別線となりました。

　いろいろな要素はもちろんあると思いますが、分かれたことで脇本選手の「グランプリスラム達成」という結果につながったのかなと感じます。また眞杉匠選手と吉田拓矢選手のコンビも(23年・西武園)オールスター以来となるGI決勝での連係だったのですが、吉田選手は骨折明けで、万全の状態ではなかったのかもしれません。もう一度大きい舞台で2人が連係する時には、リベンジを期待したいなって思います。

■松岡昌宏さんからいただいたありがたい言葉

ーー先日放送された「二軒目どうする？〜ツマミのハナシ〜」にゲスト出演されていましたね。

　はい、ありがたいことに声をかけていただきました。テレビや配信番組など、媒体を通して話す機会をいただいた時は、競輪と動物保護について発信をするために出させてもらうんだ、ということを意識していて、必ず競輪と動物保護の両方のことについて話すようにしています。今回は編集の都合で競輪の部分が多くなりましたが。

ーー収録に参加して、印象に残っていることはありますか。

　共演した松岡昌宏さんから、言いたいことをぎゅっと詰めてくれたようなありがたいお言葉をいただきました。松岡さんもボランティアを積極的にされている先輩なので。まさにその通りだな、ってすごく響きました。

ーーどんな言葉をかけられたのですか。

　松岡さんから「お金がある人はお金をください。時間がある人は時間をください。どちらもない人はまず知ってください」という言葉を教えていただきました。無理して支援するのではなく、それぞれができることで動物たちを助けてあげられたら嬉しい、ということを個人的にも伝えたいと思っていたので、今回松岡さんや博多大吉さんのおかげで改めて感じることができました。松岡さんが「俺も犬や猫が好きだし、何かあったらいつでも言って下さい」ともおっしゃっていて、賛同して下さったので、すごくうれしかったですし心強い限りです。

■自分の声できちんと伝えたくて始めた「Voicy」

ーー最近、真備さんは「Voicy」も始められたそうですね。どういった経緯で始めようと思ったのですか。

　先日、猫の保護活動をしている方と、猫カフェを経営している方たちと久しぶりにご飯を食べる機会がありました。そこで「インスタグラムやＸ、note、あとは配信番組などで数分間保護活動について話す時間をもらって発信させてもらっているけど、もっとうまく伝えるにはどうすればいいかな、何かいい方法はないですかね」っていう相談したら、ラジオ好きな方がいて(Voicyを)勧められました。文章とかだとキツく感じたり、そういう意味で書いたつもりではないのに受け取る側が違って解釈してしまったり、うまく表現できず難しいケースが多々あったのですが、Voicyだったら声のトーンで意味合いを表現できたりするのかなって思ったので、新しいツールとしてこれからコツコツやっていけたらなと思っています。

ーーどれくらいの頻度でVoicyは更新していますか。

　始めたての時は何本かポンポンと出したんですけど、今後は「毎週木曜日の17時更新」と日時を決めました。毎週少しずつ、地道に続けていこうと考えています。

■支援の輪がつながっていくことが私の目標

　あの、ひとつ嬉しいことがあったんです。

ーーなんでしょうか。

　定期的に猫の譲渡会を開催されていて、私もすごくお世話になっているサテライト宮城さんが、Tシャツプレゼントの企画の中で「私への応援メッセージ」を募集して下さいました。しかもわざわざこの企画のために専用の用紙をつくって…。いただいたメッセージはもちろん全部読ませてもらいました。すごく嬉しかったですし、なによりこういう企画をしてくださったことがありがたいなって。

ーーサテライト宮城さんのお話はこのコラムでも度々出てきますよね。すごくいい関係なのが伝わってきます。

　こうやって支援の輪が広がっていくのは、私が目標としていたことなので、すごくうれしく思います。

ーー今後のわんにゃんフェスティバルの予定はどうなっていますか。

　京王閣競輪場のナイター「高木真備杯」最終日の3月2日(日)、11時〜16時で開催します(雨天中止)。あと、伊東競輪場ではウィナーズカップ初日の20日に行う予定です。ぜひ、ご都合のつく方は足を運んでください。

■引退後は全く自転車に乗っていません(笑)

ーー読者の方からいくつか質問が届いています。

Q.真備さんは、引退後は全く自転車に乗っていないのですか。

　はい、全く乗っていません(笑)。ママチャリですら乗っていないですね。グランプリを優勝した時のフレームは部屋に飾ってあるんですけど、バラす工具とかを全部人にあげてしまってもうバラせなくて。それにブレーキがなくて公道を走れないので、もう眺めることしかできないですね(笑)。

Q.東北地方でイベントを行う予定はありますか。

　先ほどお話させていただいたサテライト宮城さんでは、今後もお世話になることがあると思います。そういえば2026年度のビッグレース開催地が発表されて、いわき平競輪場でグランプリが開催されることになりましたよね。いわき平は2回ビッグレースを勝てたバンクで、相性もすごく良かった思い出の地なので、機会があればいわき平競輪場で何かできればいいな、とは思っています。

Q.休みの日は何をしていますか。

　寝るのが大好きなので、ゆっくり寝ています。だいたい昼の12時くらいまで寝て、一旦起きて“お昼朝ごはん”みたいなのを食べて、もう一回寝ます(笑)。それが一番好きな休みの日の過ごし方です。