小松島競輪開設73周年記念阿波踊り杯争奪戦決勝メンバーが出揃いました。ライン構成は以下の通りです。

①犬伏湧也(徳島・119期)ー⑤小倉竜二(徳島・77期)ー⑧久米良(徳島・96期)
②郡司浩平(神奈川・99期)ー⑦内藤秀久(神奈川・89期)
③松浦悠士(広島・98期)
④宿口陽一(埼玉・91期)
⑨新山響平(青森・107期)ー⑥坂本貴史(青森・94期)

　このレース最大の見所は①犬伏と⑨新山の激突ですね。今節、初日特選で両者は対戦していますが、新山は単騎だったので先行選手としての意地の張り合いはありませんでした。2次予選以降の犬伏は打鐘かましで逃げ切り勝ちを収め、上がりタイムは11秒5でした。準決勝はホームかましで圧勝。番手の松浦が終始離れ気味で追走、上がりタイムは前半10秒4、後半10秒9と驚異的なタイムで逃げ切りました。対して新山は、2次予選を突っ張り先行逃切り、上がりタイムが11秒3、準決勝は4番手捲りで10秒9でした。両者脚力は互角と言っていいですね。

　レース展開を考えます。車番が有利なのは①犬伏ラインです。前を取ろうと思えば取れるし中団も取れます。ただ、そこから捌いて外の選手を動かせるかどうかは別問題で、ただ取れるというだけです。前を取ったら後攻めは⑨新山になり、②郡司ラインや単騎の③松浦や④宿口がそれに続くでしょう。①犬伏が突っ張らない限り、打鐘で8番手になる可能性があります。引いてカマしても⑤小倉が付いていけるかどうか分かりません。①犬伏が前受けして突っ張っれば4番手に②郡司が入っているし、⑨新山を出させて3番手に入るイメージも湧きません。脚力が抜けていても、⑨新山がいるので優勝するにはかなりハードルが高いですね。①犬伏が後攻めをする時は、前受けは⑨新山だと思うので、突っ張られる可能性が高いです。結局、脚力上位の2人が潰し合うことになりそうです。

　ただ、戦法の幅を広く考えられるのは、番手が離れる可能性が少ない⑨新山ラインだと考えます。①犬伏は、後攻めで残り2周で⑨新山を叩き、単騎勢や②郡司ラインを味方に引き入れる方が得策ですね(個人的には優勝を狙う走りでいいと思いますが‥)。⑨新山前受けで、①犬伏中団だと、後攻めの②郡司が外でフタをして動かない可能性もあると思っています。ですから①犬伏は後攻めがいいでしょう。

Ｓ．⑨⑥ ②⑦ ③ ④ ①⑤⑧

　　←①⑤⑧
2．⑨⑥ ②⑦ ③ ④

　残り2周で、①犬伏は⑨新山をしっかり叩かないと7番手に置かれます。まずは叩いた展開から‥

　　　　　　　　　　　←⑨⑥
打鐘．①⑤⑧ ③ ②⑦ ④

　　　←⑨⑥
Ｈ．①⑤⑧ ③ ②⑦ ④

　　　　　←②⑦
Ｂ．⑨⑥ ③ ④
　　　①⑤⑧

　①犬伏と⑨新山が潰し合う形になり②郡司に展開が向くでしょうね。

・本線
2ー7ー635
2＝6ー73

　今度は、①犬伏が⑨新山に突っ張られる展開を考えます。

　　　　　　　　　←①⑤⑧
打鐘．⑨⑥ ②⑦ ③ ④

　　←① ⑤⑧
Ｈ．⑨⑥ ②⑦ ③ ④

　　 ⑤⑧
Ｂ．① ⑨⑥ ②⑦ ③ ④

・別線
6＝9ー273

　地元の①犬伏や⑤小倉らは⑨新山を合わせ、なおかつ②郡司や③松浦の捲りを封じ込めないと優勝できないという、非常に高度なミッションをクリアしなければいけません。さてどんな結果になるでしょうか。