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前田睦生の感情移入

【施設整備等協賛京都向日町カップ】逆境だけの人生・稲垣裕之、負けられないシリーズにどう挑む

2023/06/07 (水) 12:00 27

稲垣裕之のラグジュアリーなオフショット

忸怩(じくじ)たる思い

 向日町競輪場で「第7回施設整備等協賛競輪(GIII)」が6月8〜11日の日程で開催される。地元の稲垣裕之(45歳・京都=86期)の名前があるが、本来なら13日開幕の岸和田「第74回高松宮記念杯(GI)」に出場している実力者。地元のGIIIを走るとはいえ、悔しい思いも胸にしているだろう。

 デビューしたのが2001年8月、もう20年以上、京都の中心選手として戦ってきている。骨盤骨折を始め、鎖骨、足、と何度も大ケガに見舞われてきた。年齢も経て、復調の時間はかかっているものの、近況の番手での仕事ぶり、ラインへの貢献の走りはまた目を引くものがある。

 ヨコの熟練が、もう一度、「いながき〜〜!!」と多くの人に叫ばせることになる。そう「いながき〜〜」だ。いながきひろゆき、なのだが同期の盟友・村上博幸(44歳・京都=86期)がいるので、「ひろゆき」と呼びづらい。稲垣本人が「ひろゆき君は」と村上のことを呼ぶのもなんか大変そうだが、2人で文字通り血と汗と涙を向日町のバンクで流してきた。

逆境だけが、人生だ

テントの中で苦しんでいるのが村上博幸

 風貌、話し方、レーススタイル、どれをとってもエリートのハイグレード感が漂う。勝って当然、のオーラを身にまとっているが、逆境だけの人生だ。また七難八苦にひるむことなく、前に進み続ける稲垣の姿を目に焼き付けたい。

 先だっての全プロ競技大会では、稲垣と博幸の2人が1キロメートルタイムトライアルにエントリーしていた。40歳半ばの2人が過酷な種目に挑む姿は熱過ぎた。博幸にいたっては1分7秒373の好タイムで沸かせた。博幸の人生もケガだらけ、ともすればケガをしてない箇所を数えた方が早い(いや、ケガをしてないところはないくらい)人物で「鎖骨がない割に頑張ってるでしょ!」と笑う姿は壮絶だった。

 稲垣のタイムは1分9秒030だったのだが、地元GIIIを前に大きな刺激になったのは違いない。優勝することで、高松宮記念杯を走る近畿の仲間へのエールとする。

中川誠一郎のあおり

老いるにはまだ早い“誠一郎さん”

 競輪場の外での存在感が際立ってきたのが中川誠一郎(44歳・熊本=85期)だが、これは困ったものでもある。
 7日に44歳の誕生日を迎えるもので、衰えは仕方ない。しかし、ある被害を受けている人がいて、ここに書いておきたい。

 最近は中本匠栄(36歳・熊本=97期)がビッグレースに行くと熊本最年長ということで「荷が重い」とのことだ。柔らかい性格なので、無軌道な(いい意味で)熊本の若者(みんなすごく血気盛ん)は手に負えない様子。まだやはり“誠一郎さん”的な存在が必要とのことで、ビッグ出場の常態化復活を切望するのだ。

 オールスターはファン投票の結果次第になるが、今回は決勝3着以内で11月小倉の競輪祭出場が間に合う。この権利だけは何としても手にし、待ち望むファン、そしてあたふたしているショウエイを助けてほしい。

中本「誠一郎さん、お願いしますよ〜」


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前田睦生

Maeda Mutuo

鹿児島県生まれ。2006年東京スポーツ新聞社入社、競輪担当として幅広く取材。現場取材から得たニュース(テキスト/Youtube動画)を発信する傍ら、予想系番組やイベントに出演。頭髪は短くしているだけで、毛根は生きている。

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