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前田睦生の感情移入

【BNR 大阪・関西万博協賛競輪】なぜ、4番手でも!? 成田和也の北日本結束の考えとは…

2023/03/31 (金) 12:00 24

成田和也には芯がある

なぜ、4番手でも回るのか

 四日市競輪場で4月1〜4日にGIIIナイター「BNR大阪・関西万博協賛競輪」が開催される。ベイサイドナイトドリームレースで北日本勢が猛威を奮う。S班は守澤太志(37歳・秋田=96期)と新山響平(29歳・青森=107期)の2人。そこに成田和也(44歳・福島=88期)と復調中の渡邉一成(39歳・福島=88期)がアルプスを形成していく。

 成田は3月があっせん停止だったので久しぶりの実戦になる。昨年の復活、そして今年序盤の安定は光っていた。2月高知のGⅠ「全日本選抜競輪」でも決勝進出。5着という結果でも、昨年通しては「GI決勝に乗るだけで、そこで戦えていなかった」と話すばかりだったのが「今年は違った」と手応えを感じたという。

 昨年の競輪祭ではKEIRINグランプリ出場が決まる最後の一戦となった決勝で北日本の4番手を回った。さすがに他の一戦とは違う舞台にはなる。それでも「自分がやってきたことと筋が違うことになるのは」と4番手を回ることが自然だったと振り返る。武骨を極める。

新山響平復活のカギを握るのは後ろ

新山響平がラインを武器に復活する

 新山は序盤の低迷を吹き飛ばしたい。S班の責任に戸惑い、いいレースとそうでないレースが極端になってしまっている。ただ本人が口にしているように「自分らしいレース」に立ち返ることがすべてだろう。

 そのためにも、新山が先行した時にその走りが生きる構成が大事になる。今回でいえば守澤、成田のマーク陣がいるので、大いにそれを発揮しやすい。堅固たる北日本コンビナートが四日市で形成され、今節の軸となる。

 渡邉も現在の調子ならもう一度、頂点が見える。“世界のカズナリ”だ。ナショナルチームの若手たちが躍動している今、血もたぎっていることだろう。

ガールズケイリンも開催

柳原真緒はもう一つ先へ行く

 柳原真緒(25歳・福井=114期)にとっては別府のガールズコレクションの失敗を糧に、今を見つめ直すシリーズになる。存在感を発揮できなかったあの一戦。ガールズグランプリ覇者として、悔しい思いにまみれた。

 完全頂点への挑戦権を手にするために。今は自分でも“女王”という称号は「まだ」と思っていることだろう。圧倒的な攻めに期待したい。

 久米詩(23歳・静岡=116期)も頂点だけを目指す精神でずっと成長を続けている。強い気持ちで明確な目標に突き進むスタイルは頼もしい。山口伊吹(23歳・長崎=116期)はどうにもチグハグで迷路に入り込んでいるようだ。壁を踏み壊す勢いで自分らしいレースを作り出してほしい。

久米詩は生き様も明瞭


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前田睦生

Maeda Mutuo

鹿児島県生まれ。2006年東京スポーツ新聞社入社、競輪担当として幅広く取材。現場取材から得たニュース(テキスト/Youtube動画)を発信する傍ら、予想系番組やイベントに出演。頭髪は短くしているだけで、毛根は生きている。

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