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鈴木誠のハイブリッド展望

【たちあおい賞争奪戦予想】南関東は新生ゴールデンコンビの2人を挟む形で4車でラインを形成! それに挑むは、実績充分の中国ゴールデンコンビ!/鈴木誠の展望

2023/02/12 (日) 12:00 8

現役時代はKEIRINグランプリを優勝するなどトップ選手として長く活躍し、現在は評論家として活動する鈴木誠氏の競輪予想コラム。今回は静岡競輪場で開催されているたちあおい賞争奪戦の決勝レース展望です。

吉田は準決勝の再現とばかりに、後方から一発を狙っていく!

 たちあおい賞争奪戦のレース展望のイベント、そして中継番組への出演もあり、開幕日から静岡競輪場に来ています。

 レース展望では共に中継で解説を行っている伊藤勝也さん、そして坂本勉さんとも一緒でした。そこでは予想もさることながら、坂本さんが話の中心となって場を盛り上げてくれました。

 その中で坂本さんは口癖のように、「帰ったら雪かきをしなくてはいけない」とも話していましたが、寒波に襲われる形となった今大会は、雪こそ積もらなかったものの、2日目は冷たい雨がずっと降り続けていました。

 ただ、準決勝の行われた3日目は天気も回復していました。4日目も晴れの予報でバンクコンディションも良くなりそうなだけに、決勝戦はハイレベルな戦いも期待できそうです。

 先行選手が苦戦した今大会ですが、その中でも深谷選手の出来の良さが目立っています。

準決勝では渡邉選手との連係が外れながら、追い込んで勝利した脚も見事でした。

 その深谷選手と初日の特選でラインを組んだのが、こちらも決勝に進んできた郡司選手です。

 大宮記念の決勝では郡司選手、深谷選手の並びとなっていましたが、今後も二人で話し合いながら、調子の良さや戦略的な観点から並びを変化させていきそうです。

 同じように並びを決めずに結果を出してきている代表的なラインとしては、こちらも決勝に進んできた清水選手=松浦選手がいますし、その前にも武田選手=平原選手、山崎選手=伏見選手が思い浮かびます。

 どちらが前になっても実力を発揮できるラインは、時に「ゴールデンコンビ」とも言われることもあります。

 郡司選手と深谷選手も今後、ゴールデンコンビとして名を馳せていきそうですし、レースによって、2人がどんな並びになるのかも楽しみになってきます。

 ただ、今大会の決勝に関しては南関東ゴールデンコンビの2人にとって、強力な援軍ができたと言えるでしょう。南関東4人の並びは渡邉選手-深谷選手-郡司選手-佐々木選手となっています。

 中国ラインのゴールデンコンビの並びは清水選手-松浦選手。そして、準決勝で鮮やかな捲りを決めた吉田選手の後ろは北日本の守澤選手-成田選手となりました。

 準決勝では松岡選手と競り合った結果、内に詰まっていた渡邉選手ですが、決勝では何が何でも先行してくるでしょう。

 また、1番車に深谷選手が入ったことで、南関東ラインはスタートも取りやすくなっただけに、渡邉選手の突っ張り先行も充分に考えられます。

 抑えに行くのは車番的に7番手となっている吉田選手となりますが、捨て身の先行は無いでしょう。吉田選手が渡邉選手に突っ張られて元の位置に戻った時に、次に仕掛けていくのは、北日本ラインの後ろに入っている清水選手です。

 清水選手に併せられるよりも先に、深谷選手は番手捲りをしてくると思いますが、今大会では清水選手の調子の良さも目立ちます。

 今大会の前に清水選手は静岡で練習をしていたとのことで、そこでも仕上がりの良さが目立っていたそうです。準決勝でも郡司選手のホーム捲りに併せての勝利となっただけに、ここでも北日本ラインに挑んでいくはずです。

 ただ、調子のいい清水選手と言えども、ここでは南関東の「ゴールデンコンビ」に軍配が上がるのではと思います。車券的には深谷選手の後ろを回る郡司選手とのワンツーから、3着候補を探すレースとなりそうです。

 高配当となりそうな展開は、深谷選手と清水選手が並走して、車間が一気に短くなった時です。この展開となれば吉田選手が準決勝と同じように、後方からでも一気に捲り切ってしまうのかもしれません。

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鈴木誠

千葉県市原市出身。日本競輪学校第55期卒。千葉経大付属高校の頃から競輪に没頭し、吉井秀仁氏に師事。現役時代はすべての戦法を完璧にこなし、「本物の自在型選手」と評されるほど多彩なストロングポイントを武器に、引退するまで長きにわたってトップ選手として君臨した。現役時代は通算3058戦665勝、優勝109回(うちGIは競輪祭新人王を含め4回、GP1回)、年間賞金王1回、通算獲得賞金は17億を超える。18年7月に、ケガのため惜しまれつつ引退。引退後は選手経験を生かし、解説者として活躍。スピードチャンネルなどの番組にも出演している。

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