2022/12/14 (水) 12:00 24
4年連続4回目の出場を決めている平塚競輪の「KEIRINグランプリ2022」を前に、今年も松浦悠士(32歳・広島=98期)が12月15日から4日間、地元の広島競輪の「ひろしまピースカップ(GIII)」を走る。注目を極める。
昨年も同じスケジューリングで完全優勝と見事、期待に応えた。グランプリに出場する守澤太志(37歳・秋田=96期)が落車で大ケガをするというアクシデントもあったのだが、そうしたリスクよりも「地元を走りたい」という思いが強い。
また広島競輪場は来年2月8日のFI最終日の後から、大規模な改修工事に入る。
今の姿のバンクで走るのは最後になるかもしれない。松浦にとって特別なシリーズになる。それでいて冷静に、競輪祭準決の落車から状態を立て直し、グランプリにいい状態を作り上げる意味もある。
昨年大会でも連係した町田太我(23歳・広島=117期)が相棒の1番手。準決、決勝で決めたワンツー劇は記憶に新しい。気になるのは原田研太朗(32歳・徳島=98期)だ。同期同級生でつながりは深い…。
2020年8月の名古屋「オールスター競輪(GI)」決勝が思い出される。“最強”脇本雄太(34歳・福井=94期)を封じて原田が駆け、松浦が番手まくりからの壮絶な走りで優勝をつかみ取った。
今、原田は「人の後ろにはつかない」と宣言している。
これまで何度も連係してきた2人。松浦は何を考えているのだろう。原田は今のスタイルを築いている最中だが、それをより良いものにしてほしいと思う。松浦としても思うところがあるはず。
今節、2人が一緒のレースになった時の話を待とう。
町田は苦しんだ一年といっていい。もう一度、輝きを取り戻すには今回の舞台しかない。ヤンググランプリに向けての意思表示となるような、熱い走りに期待しよう。
また最終日の8RではレインボーカップA級ファイナルが行われる。若手の顔触れの中に、かつてビッグレースを沸かせた男たちの名前もある。来期のS級の権利を持っていないのは早坂秀悟(36歳・茨城=90期)。
埼京の2人との連係になるのか。単騎で勝負をかけるのか。少し前に聞いた時は「単騎なのかな。とにかく現地で埼京の2人と話して、ですね」と話していた。
強烈過ぎるダッシュで一世を風靡した“リップモンスター”がもう一度S級で輝くために--。大事な一戦になる。
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前田睦生
Maeda Mutuo
鹿児島県生まれ。2006年東京スポーツ新聞社入社、競輪担当として幅広く取材。現場取材から得たニュース(テキスト/Youtube動画)を発信する傍ら、予想系番組やイベントに出演。頭髪は短くしているだけで、毛根は生きている。