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前田睦生の感情移入

【道後温泉杯争覇戦】ゲルマン風和製大砲・根田空史、脇本雄太級へクラスチェンジ!?

2022/10/12 (水) 12:00 14

根田空史が爆発する

疾風怒濤

 松山ナイター「道後温泉杯争覇戦(GIII)」が10月13〜16日に開催される。脇本雄太(33歳・福井=94期)が病気欠場となり、風雲急を告げるシリーズ。欠場は残念だが、ほかの参加選手からすれば、「チャンスが広がった」ということでもある。

 中でも大きな期待がかかるのは根田空史(34歳・千葉=94期)。186cmの巨体を誇り、なんだかドイツ人を思わせる風貌。「昔から胃腸が弱い」のが欠点だが、持っているポテンシャルはシュトルムウントドラングだ。

 高校時代から脇本とは顔見知りの中。マニアックな性格はお互いさまで、仲もいい。徹底先行でデビューからしばらくは研鑽を積み、同じような流れで上位に上がってきた。

 しかし、現在は水をあけられている。

向日町記念で会って

脇本雄太(左)にアドバイスをもらう根田空史

 2人は9月の向日町記念(平安賞)で一緒になり、準決で対戦した。根田は「分宿で時間がないので、話しを聞けない」と嘆いていたが、準決の後は少し話せる時間があったようだ。

「ヤバイと思った」と準決のレースを脇本が振り返るように、いつも以上に力で先行した根田の姿は復活を思わせた。脇本はまくり追い込みの1着、根田は4着に沈んだレースだが、これからの根田は…と感じさせた。

 アドバイスをもらった翌日には雨の中、豪快な先行で師匠・中村浩士(44歳・千葉=94期)とワンツー(根田2着)。心にスイッチが入ったのは明らかだった。胃腸が弱いのと、精神的にモロいのが根田の弱点。しかし、心の面はノってくればどこまでも、なのだ。今回、脇本クラスの戦いぶりを見せ、結果も…のシーンに期待だ。

ガールズケイリンも賞金争いが苛烈

柳原真緒ももう一段上がる試練の時

 ガールズケイリンのグランプリ出場争いは11月競輪祭の時の「トライアル」2つの優勝者に出場権が与えられるため、上位者は気が気でない。これからは追加の状況によっても変わり得る。4日制度の今回、1円でもが山原さくら(29歳・高知=104期)と尾崎睦(37歳・神奈川=108期)、そして柳原真緒(25歳・福井=114期)になる。

 優位な位置にいても、上位が今年は拮抗しているので、何かあったらピンチになる。柳原も今年はコレクションを勝っているが、争いの渦中にある。それだけ、全体のレベルが上がって、独占的に優勝をできる時代ではなくなったということだ。

 柳原は5月のガールズコレクションを優勝したうえで、この混戦。非常にドラマティックな時代になった。また、来年6月の岸和田高松宮記念杯開催時に新設されるシリーズでは、優勝者にガールズグランプリの出場権が与えられる。

 これからまた進化するガールズケイリンが、ある。


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前田睦生

Maeda Mutuo

鹿児島県生まれ。2006年東京スポーツ新聞社入社、競輪担当として幅広く取材。現場取材から得たニュース(テキスト/Youtube動画)を発信する傍ら、予想系番組やイベントに出演。頭髪は短くしているだけで、毛根は生きている。

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