東京2020オリンピック自転車競技(トラック)「オムニアム」のルール解説と見どころをご紹介します。東京五輪 自転車競技(トラック)オムニアムには日本から男子は「橋本英也」、女子は「梶原悠未」が出場します。(構成=佐藤隼秀)
・オムニアムは4種目の複合競技で、獲得ポイントの合計を競う
・スピードや持久力、戦略など、総合力が求められる
・長期戦にも関わらず、最終種目で順位が大きく変動することも
オムニアムは1日かけて4種類のレースを行い、それらの合計得点を競う複合競技だ。走行する合計距離は男子が70km・女子が50kmと長く、1種目でもスタートしなかった場合は最下位とされるタフな競技だ。スピードや持久力に加えて戦略も重要となる。
種目順に並べた各競技説明は次のとおり。指定された距離でのゴール順位を競う「スクラッチ」。何十周と周回するなかで、先頭でトラックを通過した回数を競う「テンポレース」。2周ごとに最後尾が除外され、長く走り続けるほど高い順位となる「エリミネーション」。10周ごとの通過順位でポイントが加算される「ポイントレース」だ。
オムニアムの合計得点は、各種目での成績順に「1位40点、2位38点、3位36点…」となり、21位以下は全選手1点が与えられる。ただし「ポイントレース」だけは、10周ごとの通過順位で獲得したポイント(1位5点、2位3点、3位2点、4位1点)が、そのまま全体の合計ポイントに反映される。最終種目での順位変動も激しく、最後まで勝敗がわからないのもポイントだ。
2012年ロンドン大会から正式種目となったオムニアム。スクラッチ、テンポレース、エリミネーション、ポイントレースの4種目で構成され、男子が70km・女子が50kmと長距離を走る。トラック競技の中では長期戦だが、最終種目で順位が大きく変動することもあるため、最後まで目が離せない。
日本からはアジア選手権3連覇中の橋本英也、2020年世界選手権王者梶原悠未が出場する。着実に力をつけてきた2選手が、日本勢初のメダルを目指す。
橋本はサム・ウェルスフォード(オーストラリア)とヤウヘニ・カラリオク(ベラルーシ)をライバルとして挙げている。得意のスクラッチで序盤からリードを図る。 梶原は小柄な体格を生かしたレース展開が強み。大柄な海外選手の後ろについて、空気抵抗を減らしながらチャンスをうかがう。
開催日程は男子が8月5日(木)の15:30〜18:50、女子が8月8日(日)の10:00〜13:15となる。日本からはアジア選手権男子オムニアムで3連覇中の橋本英也、同じくアジア選手権女子オムニアムで4連覇中の梶原悠未が出場する。
選手名 | 種目 |
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橋本英也 | 男子オムニアム:8月5日 |
梶原悠未 | 女子オムニアム:8月8日 |