2023/05/13(土) 20:08
遠鉄グリーンカップ
G1開場67周年記念ゴールデンレース(4日目)
【9R=準決勝戦】
*6周回 3,100m(湿走路)
10mオープン戦。3・平塚雅樹がトップスタートを切って、逃げ展開に持ち込む。2番手の4・佐々木を6・木村がかわして、平塚を追う。逃げる平塚に、木村、さらに7・篠原睦が続いて仕掛けを狙うが、平塚が抑え切り1着。2着に木村で浜松ワンツー。3着には篠原が入線。8・佐藤摩は前団に続くも4着まで。
1着/平塚雅樹(浜松31期)
競走タイム:3.817
競走車名:リンカーベル
ランク:A34
今節の成績:1着・2着・2着・1着
G1優勝:0回
4日目は4レース前から本降りとなり、斑から湿走路へと変化。湿走路で迎えた最初の準決勝戦は、好スタートを決めた平塚が優出一番乗り。地元の雨は3節前の準決勝戦で4着に敗れたが、今回は「滑らせないように、落ち着いて走った」。ハンデ重化したものの、後続をシャットアウトして見事に押し切った。G1優出は2020年11月浜松の秋のスピード王以来、約2年半ぶり。その時も準決勝戦は湿走路だった。エンジンは「1着が取れているから、いい。タイヤも良かった」。10mハンデの最内から再現を狙い、今度は記念初優勝を目指す。
2着/木村武之(浜松26期)
競走タイム:3.820
競走車名:ワント
ランク:S9
今節の成績:1着・1着・2着・2着
G1優勝:17回(22年浜松ゴールデンレース)
オール連対でディフェンディングチャンピオンが優出を決めた。「滑る走路なので、滑らせないように落ち着いて走った」ことで湿走路をクリア。先を行く平塚に対しては「チャンスがあれば内に向けたかったですが……」走路的にも、あと一歩及ばず。それでも今節はクランク交換で気配上昇。エンジン状態がいいからこそ「雨も乗れていると思います」。今開催のポスターモデルも務めており、大会連覇の期待が高まる。
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【10R=準決勝戦】
*6周回 3,100m(湿走路)
0mハンデの1・塚越浩之が逃げる中、2番手に4・高橋義弘、3番手に8・有吉辰也が続く。有吉は2周回目に高橋をかわして2番手に上がると、3周回目に塚越のインに入り先頭に立つ(有吉が審議対象で競走戒告)。塚越が下がったところを、高橋も続いて2番手に浮上。抜け出した有吉が1着、2着は高橋、3着は5周回目に塚越をとらえた2・仲口武志が入線した。
1着/有吉辰也(飯塚25期)
競走タイム:3.743
競走車名:キックアス
ランク:S16
今節の成績:1着・1着・2着・1着
G1優勝:14回(21年川口グランプリレース)
試走から3.66でメンバー中、抜けたタイムをマークした。道中は「危ないシーンもありましたが……」3周回で先頭に立ち快勝。今節3勝目を挙げた。エンジンについては「出ていました」とキッパリ。優勝戦に向けても「タイヤだけで、(エンジンは)何もしないと思います」。7枠から十八番の鋭いスタートを切って、通算15回目のG1制覇を手繰り寄せるか。
2着/高橋義弘(川口29期)
競走タイム:3.759
競走車名:ゼイニクマン
ランク:A50
今節の成績:4着・4着・5着・2着
G1優勝:3回(19年川口グランプリレース)
今節ここまで確定板入りを果たせていなかったが、「展開も良くてラッキーでしたね」と好スタートからワンチャンスをものにした。滑る走路で「どうなるかと思ったが、うまくいきました」と笑顔。G1優出は、2020年9月伊勢崎のムーンライトチャンピオンカップ以来。さらに浜松のグレードレースに限れば、2013年6月のゴールデンレース以来、10年ぶりの優出となった。エンジンは「もうちょっとほしい」と、優勝戦までに態勢をさらに整える。3枠から、4年ぶり4回目のG1制覇に挑む。
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【11R=準決勝戦】
*6周回 3,100m(湿走路)
スタートで2・浅田真吾が1・石井大輔を捕えるも、2コーナーで4・森本優佑がインコースに巧く入り、一気に先頭奪取。5・岩崎亮一も石井、浅田を捲り切り2番手に上がる。森本は岩崎を振り切り1着。2着に岩崎、3着は浅田が入線。連勝だった8・青山周平は、4位入線も内線突破により失格に終わった。
1着/森本優佑(飯塚31期)
競走タイム:3.788
競走車名:キャプテンA5
ランク:S23
今節の成績:4着・3着・2着・1着
G1優勝:0回
今節は尻上がりに着順を上げて、準決勝戦では湿走路の中、価値ある勝利。「自分でもビックリしています」と開口一番にコメント。「展開が良かったです」と振り返るように、スタートは遅れ気味ながら、1周2コーナーでうまく内から抜け出しに成功した。G1優出は2021年12月山陽のスピード王決定戦以来で4回目。「すごくいいです。あとは8周回をしっかり頑張りたい」と好評価のエンジンで、準決勝戦と同じく4枠から、グレードレース初制覇のチャンスを掴めるか。
2着/岩崎亮一(山陽25期)
競走タイム:3.797
競走車名:FGビゼン
ランク:S22
今節の成績:5着・2着・5着・2着
G1優勝:2回(14年山陽スピード王決戦戦)
試走は3.65でメンバー中の一番時計。「今節はいい」というスタートを決めて、序盤からうまく好位置につけた。「外に行くと滑って流れてしまう」ため、森本は捕えきれなかったが、優出圏内は確保した。G1優出は昨年11月飯塚の開設記念レース以来。最終日も湿走路が濃厚だが「雨ならエンジンは少ししかやらない」。優勝戦は5枠から、2014年以来9年ぶりのG1制覇なるか。
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【12R=準決勝戦】
*6周回 3,100m(湿走路)
6・小林瑞季がフライング。2回目のスタートは0mハンデから1・浅野浩幸が逃げ、10mハンデ内から2・米里崇徳が2番手、4・谷津圭治が3番手につける。8・鈴木圭一郎は車群を縫うようにポジションを上げ、1周回で4番手まで浮上する。鈴木は4周回目に谷津をかわすと、さらに5周回目に米里、そして逃げる浅野をとらえて先頭奪取。抜け出した鈴木が差を広げて1着ゴール。米里も再度迫るが、浅野が2着で優出を決めた。
1着/鈴木圭一郎(浜松32期)
競走タイム:3.743
競走車名:カルマS5K
ランク:S2
今節の成績:1着・3着・1着・1着
G1優勝:13回(21年川口キューポラ杯)
試走3.67で抜けた一番時計をマーク。「スタートでいい位置にいけたら、良いレースできるかなと」。滑る湿走路も「厳しかったが、隙があれば」と、しっかり捌いて最終レースを1着で締めくくった。なお、この準決勝戦で40レース連続の掲示板入り。今節もクランク交換など整備を続けたが、「少し粗いが、持っていく感じがあるので、あとは微調整」。ゴールデンレースは過去に2016年、2020年に制覇しており、昨年は木村武之の前に準優勝。SGオールスターから、グレードレース連続Vへ。SG優勝数に並ぶ、14回目のG1制覇に期待だ。
2着/浅野浩幸(浜松25期)
競走タイム:3.771
競走車名:プルトニウム
ランク:A180
今節の成績:4着・2着・5着・2着
G1優勝:0回
ハンデ重化も0mハンデから「とにかくコースを外さないように」展開を作り、最後の優出切符を手にした。ロッカー内で祝福の声をかけられると、ガッツポーズで喜びを表現。「すごく嬉しいです」と笑顔でレースを振り返る。G1優出は、2020年12月浜松の秋のスピード王決定戦以来。エンジンは「優出できているので、良いと思う」。優勝戦も単独の0mハンデから、コースを守った逃げで再度の好走なるか。
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【最終日・12R=優勝戦】
*8周回4,100m
1/浅野浩幸(浜松25期)0m
2/平塚雅樹(浜松31期)10m
3/高橋義弘(川口29期)10m
4/森本優佑(飯塚31期)10m
5/岩崎亮一(山陽25期)10m
6/木村武之(浜松26期)10m
7/有吉辰也(飯塚25期)10m
8/鈴木圭一郎(浜松32期)10m
※右数字はハンデ
優勝戦は0mハンデに浅野浩幸が単独で、10mハンデに平塚雅樹から鈴木圭一郎まで7人が並ぶ0‐10mハンデ戦となった。
地元浜松勢は4名、飯塚勢が2名、川口と山陽から1名ずつの構成。
湿走路の準決勝戦を勝ち抜いてきた8選手による優勝戦だが、最終日も雨予報が出ており、再び湿走路となる公算が大きい。
まずは前節のSGオールスターで3連覇を達成した鈴木圭一郎が、地元G1のここも力を発揮するか注目が集まる。優勝候補の双璧を成していた青山周平が敗退したことで、地元G1優勝への北井はさらに高まりそう。しかし、一本道になる可能性も高い浜松の湿走路に手を焼くと、一変して混戦模様に。当大会連覇を狙う木村や、雨巧者の有吉ら実力者も虎視眈々。
内枠の浅野、平塚、森本はグレードレース初制覇に挑む。
大会ポスターにも書かれている「浜松五月の陣」。今年の決戦を制するのは………!?
※矢作公一さんの浜松オートG1(最終日)展望予想はこちらから
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【過去の浜松オート・グレード戦レポート】
23年2月SG全日本選抜オートレース
優勝:鈴木圭一郎
22年11月チャリロト杯G2オートレースメモリアル
優勝:加賀谷建明
22年10月G1第64回スピード王決定戦
優勝:佐藤貴也
22年9月特別G1プレミアムカップ
優勝:青山周平
22年5月G1開場66周年記念ゴールデンレース
優勝:木村武之
22年2月G1第63回スピード王決定戦
優勝:丹村飛竜
21年10月G2ウィナーズカップ
優勝:中村雅人
21年5月G1開場65周年記念ゴールデンレース
優勝:佐藤貴也
21年2月SG全日本選抜オートレース
優勝:荒尾聡(P-Navi編集部)