恋して競輪ハンター 70 Hunting

「やっぱり、松戸が好きだなぁー！」と、思ったのは今年2回目のG3ナイター『ハッピー！マッピー！ファンタジー！！燦燦ムーンナイトカップ』開催中のことでした。
10月からG3も9車立てとなり、正直なところ開催前は自信がなかったです。初日の番組を見ても細切れ戦ばかり。ビッグレースは9車立てで行われているとは言え、ここ数ヶ月、私の戦いの場は7車立て。7車は9車と比べて、どうしても淡泊になりがちです。だからと言って、簡単だと言う訳ではありませんが、予想できる展開はそこまで複雑ではありません。そういった意味では“7車のぬるま湯”にこの数ヶ月ドップリ漬かっていた私が展開の目まぐるしい33バンクで、9車のS級戦、細切れ戦を予想できる気がしませんでした。実際、先月の同じ33バンクの伊東温泉競輪場でのG2共同通信社杯はトータルの回収率が38%……。選手の動きも目で追い切れないですし、展開はまるで違います。「9車、ムリーっ！！」と、叫びたくなったダメージはまだ心（と財布）に痛みを残していました。

しかし、どんなに頭がふやけようとも松戸で競輪デビューを果たして8年。シッカリと、松戸競輪のレースの記憶、特徴、買い方が染みついているものですね。4日間を戦って、回収率は96%でした！48レース中19レースが3連単万車券決着となる中、割と本命党の私が全レースを買って、この結果というのは、松戸競輪の買い方を掴めてきている！？そう言っても良いのではないでしょうか。「やっぱり松戸競輪は一番、相性が良いなぁ」と、実感した開催となりました。

本命党や競輪初心者の方々が狙い澄まして、高配当を当てるのはなかなか難しいですよね。競輪に少し詳しくなった頃＿＿懸命に展開予想をしたのに外れてしまった時、ベテランファンの方々がいともたやすく高配当を当てているのを見て、私もかなり凹みました。そんな展開がどうして思いつくのか？考えても分からないことが多かったです。そこから少しずつ経験とデータを積み重ねた結果、ある程度、松戸競輪のレースをパターン化して考えられるようになりました。今日はとっておきの松戸の穴パターンをご紹介しましょう！

まず、1つ目のパターンは「本命選手が捲りに構えて不発」。
これが出る条件としては人気の選手が捲り主体であること。また、位置取りが淡泊であること。そして、逃げた別線に点数上の強い選手がいることなどが挙げられます。

2つ目は「不発の捲りラインの番手選手だけ内から届く」。
松戸は外に膨らみやすいバンクだと言われています。先行ラインの番手選手が捲ってきた選手をブロックして膨らんだ時、空いた内をその後ろから突っ込んでくる選手がいると、いわゆる「筋違い」で高配当になりますね。ここで先行選手と組み合わせるか、先行の番手選手と組み合わせるかの見極めが必要です。
3つ目は33バンクの早い展開で先行争いが起こることで「第3のラインの捲りが決まる」。
33バンクは残り2周半からレースが動きます。そこで主導権を取り合い、互いが引くに引けなくなって先行争いをした時、多少、格下のラインでも捲りが決まって、ラインのワンツー決着でも高配当ということがたまにあります。

今、思いつく松戸（ひょっとしたら松戸に限らずかも知れませんが）での穴狙いの展開を挙げてみました。こうやって各競輪場の荒れパターンを頭に入れておけば段々と、狙っての穴予想ができるようになりますよね。もちろん、堅いレースをシッカリ当てることも大事ですが、少し捻って高配当をゲットするのも競輪の面白さに違いありません。

2年程前、ある評論家さんから「その競輪場の特徴を掴んで、車券パターンを確立させると良いよ」と、アドバイスをいただいたことがあったのですが、今、やっとその意味が分かってきました。選手の個性を覚えるだけではなく、全国43の競輪場の個性もシッカリ掴むことで、展開予想がさらに楽しくなりますね。
しかし、8年を要して、やっと松戸の傾向を掴んだ私が＿＿43場を網羅するには一体、何年、費やすことになるのでしょうか（苦笑）。全国の競輪ファンのみなさん！各バンクの特徴を教えて下さい～！情報をお待ちしています！

【略歴】

木三原さくら（きみはら・さくら）

1989年3月28日生　岐阜県出身

2013年夏に松戸競輪場で
ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー
以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に
競輪を自腹購入しながら学んでいく
番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり
好きな選手のタイプは徹底先行
好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション
“おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている